そして父になる/ 是枝裕和・佐野晶 | かどちゃんのブログ

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【あらすじ】

大手建設会社で重役に就く野々宮良多は、妻のみどりと、来年小学生になる息子の慶多と幸せな家庭を築いていた。

そんなある日、慶多の産まれた病院から、野々宮家に一本の電話があった。

「子供を取り違えた可能性がある」と言うのだ。

間違いであることを願いつつDNA鑑定を受けたが、結果は非情にも慶多との血縁を否定するものだった。

良多とみどりは戸惑いながらも、病院側に促されるまま取り違え先の斎木家と会うことに。

待ち合わせ時間に遅刻して来た斎木家は、決して品のいい家庭ではなく、良多を落胆させた。


【感想】

野々宮家と斎木家が対象的で、それはもちろん良多と雄大、両父親の性質の違いが大きく反映されているわけで、その対比が絶妙でした。

仮に似たような家庭だったとしても、子供を交換して終わり、というわけにはいかないと思いますが、真逆に近い家庭だったからこそ、尚更問題が複雑化していたように思います。

小学校入学前という年齢も絶妙ですよね。

物心がつく前ならもう少し摩擦は少なかったかもしれませんし、高校生くらいだったら交換という選択肢すらなかったかもしれません。

もし僕が今「実は本当の息子じゃないねん」と言われても、「あ、そうなんや」ぐらいですもんね。

本当の親に会いたいとすら思わないと思います。

僕も先日結婚しまして、父親になる可能性が出てきたので、以前映画で観た時よりも感情移入できました。