◇ヘビー級10R
○藤本 京太郎(角海老宝石)vs
チャウンシー・ウェリバー(USA)×
【判定10R3-0(98-94、98-93、99-91)】
ワンツーをガードで防いだ際、巨漢のウェリバーは
「こんなパンチは俺には通用しないよ」
とばかりに不敵に笑みを浮かべる余裕を見せていたが、
京太郎は左右に動き回りながら、
軽いワンツーを断続的にヒット。
初回の偵察戦を経て、試合は2Rからゆっくりと動き出す。
3Rもワンツーを上下に打ち分け、
出入りを繰り返す京太郎に対し、
ウェリバーは「打ち合って来いよ」
という意味を込めたであろう挑発を
仕掛けてくるものの、「勝ちにこだわる」
と試合前に話していた京太郎は陽動作戦に乗ることはなく、
スピードの差を活かしてヒットエンドラン
に徹する自らのペースを崩さない。
5Rになると、ウェリバーにも焦りの色が見え始めるも、
序盤でペースと自信を掴んだ京太郎を
捕まえることはできない。
7R以降は未知のラウンドとなる
京太郎もさすがに後半に入ると、
集中力を失い始め、9Rには右フックで
一瞬グラつくシーンもあったが、
試合全般を通じてコンスタントに
ワンツーをヒットさせた京太郎が
文句のない判定勝ちを収めた。戦略がはまり、
5戦目で世界ヘビー級15位を撃破する
快挙を演じた京太郎は5戦全勝(3KO)。
ウェリバーは65戦53勝(20KO)7敗5分。
◇64.5キロ契約10R
○土屋 修平(角海老宝石)vs
スティービー・オンゲン・
フェルディナンダス(インドネシア)×
【判定10R3-0(97-94、98-94×2)】
フェルディナンダスは初回、
土屋に巻き込むような右フック、
伸びる左ストレートをヒット。
またストレートに匹敵する右のリードで
顔面を弾くなど、
現役PABA王者の実力を存分に発揮。
対する土屋は右を巧みに使うサウスポー
の懐の深さに戸惑っている様子。
その攻撃には焦りも感じられ、
2Rにはヒッティングで左目尻をカットしてしまう。
3R、強引にプレスをかけた土屋だったが、
その強引さが仇となり、偶然のバッティングを誘発。
更に傷口を広げる苦境に立たされる。
4R序盤にも土屋はフェルディナンダスの右を浴びて、
一瞬動きが止まるシーンがあったものの、
ラウンド中盤以降はフェルディナンダスを
ロープに詰めて、下から上に返すコンビネーション
を幾度となくヒット。
こうしてフェルディナンダスの体力を地道に
削り取っていった土屋は徐々に流れを引き寄せる。
6Rにはロープ際に攻め込んだ場面で左ストレートを痛打され、
一瞬グラついた土屋だったが、
この頃にはフェルディナンダンスが
序盤に見せていた切れ味は既に失なわれており、
7R以降は疲労の色を濃くして、
体を預けてくるフェルディナンダスのボディを効果的に攻
めて、ポイントを掻き集めた。
採点は97-94、98-94が二者の3-0。
土屋はデビュー以来の連勝を14に伸ばした。
フェルディナンダスは17戦12勝(7KO)5敗。
◇S・フライ級8R
○奈須 勇樹(角海老宝石)vs
ワッチャラポン・ギャットプラパット(タイ)×
【KO3R1:08】
過去の来日成績が4戦4敗のタイ人を相手にする
調整試合いうことで「下手は打てない」
という意識が強かったから、
序盤の奈須には少し硬さが見られたが、
3Rに入ると、一気にギアを上げて、
左フックからの右ストレートで
ワッチャラポンにタメージを与えると、
最後は右からの連打で沈め、
大の字になって起き上がる気配のない
ワッチャラポンに10カウントが数え上げられた。
日本フライ級7位、OPBFでは同級12位にランクされる
奈須は29戦23勝(16KO)6敗、
ワッチャラポンは22戦13勝(5KO)9敗。
◇ヘビー級8R
○ジョアン・デュオーバ(フランス)vs
竹原 真敬(緑)×
【TKO6R2:14】
◇バンタム級6R
○中川 とん虎(角海老宝石)vs
中島 聖規(マナベ)×
◇フェザー級6R
○森田 大介(角海老ジム)vs
池ノ内 ワタル(福田)×
【判定6R3-0(59-56×2、59-55)】
◇62.5キロ契約4R
×中村 槙太郎(角海老宝石)vs
櫻井 孝樹(小熊)○
【判定4R2-0(38-38、39-38、38-37)】