第460回ダイナミックグローブ試合結果 | エビ☆ログ

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角海老ボクシングジム公式ブログ

7日、東京・後楽園ホールで「第460回ダイナミックローブ」が開催され、WBA世界フェザー級8位・榎洋之(角海老宝石) は、インドネシア同級チャンピオンのアルディ・ディエゴ3R3分06秒に屠り、再起戦をKO勝利で飾りました。

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昨年10月、WBA世界フェザー級王者クリス・ジョン(インドネシア)戦でプロ初黒星を喫して以来のリングとなった榎は、ジョンと同じインドネシア出身の国内王者に対し、どっしりとした構えからジワジワとプレスをかけ、得意の左ジャブから左右フック、右ストレートをヒット。

2Rには踏み込み際に右フックを浴びたが、全く意に介することなく前進を繰り返し、ディエゴの攻撃もウイービングとカバーリングを巧みに使って、被弾を防いだ。そして迎えた3R、ラウンド全般を通じて、ディエゴのボディに重いパンチを叩き込んでいった榎は終盤、脇腹へ強烈な左フックをめりこませると、ディエゴは堪らず悶絶。そのままレフェリーの10カウントが数え上げられた。


戦績を31戦28勝(20KO)1敗2分に伸ばした榎は、試合後のリング上で


「この前負けたのに、またやらせてもらって感謝しています。世界戦に負けて、弱くなったと思われたくはなかった。負けて強くなったところを見せたかった。でも(自分は)まだまだ未熟。世界チャンピオンになるために、一生懸命練習を頑張りますんで、これからも応援宜しくお願いします」


と今後の抱負を口にしました。


■アンダーカードの試合結果は以下の通りです


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◇S・バンタム級8R
×久永 志則(角海老宝石) vs福島 学(花形)○
【負傷判定5R0:36(49-47×2、48-47)】


プロ46戦目の大ベテラン福島は、右クロスを再三ヒット。ワンツースリーも的確に当てる、見事なスタートを切る。2R、久永は得意の左フックを良いタイミングで当て始めるが、福島は久永の打ち終わりに右ストレートを快打。ボディと顔面を丁寧に打ち分ける、ベテランのしたたかな試合運びが目に付く。一方の久永は先制された焦りからか、気持ちが逸ってしまい、上体が突っ込んだところに右ストレートを被弾。3Rにはヒッティングによる加撃で左目尻もカットしてしまう。それでも中盤以降は積極的な攻撃で反撃に転じたが、百戦錬磨な福島は続く4R、新鋭の心理を見透かしたかのように、左ジャブで久永の顔面を小突き、ペースを明け渡さない。そして5R、バッティングで負った福島の右目上の傷の状態が悪化。ドクターチェックの結果、規定により、5Rまでの採点で勝負は決せられた。ここ最近では出色のパフォーマンスを披露してみせた福島は46戦34勝(19KO)8敗4分。経験の差で敗れた久永は15戦11勝(6KO)3敗1分。


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◇L・フライ級8R
斎藤 直人(角海老宝石) vs小野 心(花形)△
【判定8R1-1(76-77、77-76、76-76)】


5年2ヵ月前の雪辱に燃える斎藤は2R、入り際にサウスポー小野の右アッパーで迎え撃たれたが、3・4Rは右から返しの左フック、左アッパーからの右ストレートと、コンビネーションを効果的にヒット。前半戦を優位に進めた。しかし、完全決着を期す斎藤には気負いが目立ち、本来の出入りのボクシングではなく、普段よりも好戦的な戦いぶりが目につく。そのせいか5Rにはガードが下がったところに右フック、左ストレートを被弾。6Rは小野の出端に単発ながらも左フック、終了間際に右からの左フックをヒットさせたが、打ち合いに巻き込まれた7Rは左ストレート、右フックで顔を跳ね上げられ、中途半端な距離での戦いを強いられた。8Rも斎藤は相手の勢いを抑え切れず、小野の左フックを浴びてしまう。前半斎藤、後半小野という際どい勝負は判定に委ねられる形となった。リベンジは果たせなかったが、何とか上位戦線に生き残った斎藤は24戦15勝(5KO)4敗5分。小野は14戦10勝(3KO)3敗1分。


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◇S・フェザー級8R
×阿部 展大(角海老宝石) vs中真 光石(沖縄ワールドリング)○
【判定8R3-0(77-75、78-75、78-75)】



巨大な角の被り物を装着して入場するパフォーマンスで場内を沸かせた阿部の変則スタイルに、アマチュア出身の正統派である中真は戸惑いを隠せない様子。中盤以降も噛み合わない展開が続いたが、アントニオ・セルメニョ(ベネズエラ)を破った実績を持つ中真は、阿部の動きを読んで、体勢を崩したところに右を巧く合わせ、ポイントをピックアップ。7・8Rには阿部がスイッチしながらの右フックでクリーンヒットを奪った場面もあったが、フォローのパンチに繋がらず、最後まで流れを変えることはできなかった。持ち味のスイッチ作戦が機能せず、ランカーの壁を乗り越えることができなかった阿部は18戦9勝8敗1分。中真は15戦14勝(6KO)1敗。


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◇S・フライ級8R
奈須 勇樹(角海老宝石) vsリトル・ロスマン(インドネシア)×
【KO4R2:53】



ガードを固めて、防御に徹する元インドネシア同級1位のロスマンに対し、奈須は鋭い左を突いて様子を探りながら、機を見てはボディアッパーを叩き込む。2R、ロスマンは時折、単発のパンチを放ってはくるが、奈須は右を温存し、左一本でコントロール。3Rも奈須の攻撃はボディ中心。但し、主導権こそ完全掌握していたものの、山場を作るには至らない。しかし4R、ロスマンはボディを攻められる度に嫌がる素振りを見せ始め、ラウンド終盤の連打で戦意喪失気味にキャンバスにへたり込んだ。再起後2連勝の奈須は20戦16勝(12KO)4敗に戦績を伸ばした。


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◇68.0kg契約6R
×加藤 大輔(角海老宝石) vs清田 広大(協栄)○
【TKO6R2:41】



清田は左を当てて先制するが、加藤も清田の打ち終わりに右ストレート、左フックを合わせて反撃。両者とも手数は少ないながらも、一瞬で決着がつきそうな緊迫感漂わせる。すると2R、清田と加藤はダウンを1度ずつ奪い合い、消耗戦の様相を呈し始める。3Rも相打ちの応酬。加藤が左フックでクリーンヒットを奪えば、清田も左ストレート、右フックで加藤のアゴを跳ね上げた。だが混沌とした試合展開は、この辺りから、パワーで上回る加藤に傾き出し、4Rにはノーモーションの右、相打ちの左で清田を下がらせ、5Rも左フックからの連打に清田がグロッキーにする場面を作る。ところが6R、加藤の大振りをかわしながら、ボディへの右ジャブ、左ストレートを当てていた清田はリング中央で左ストレートを炸裂させると、加藤は痛恨のダウン。再開後、加藤は左フックで清田をグラつかせたが、ロープ際で再び清田が左ストレートをヒット。加藤が力尽きたかのようにキャンバスに崩れ落ちた瞬間、激戦に幕が落とされた。約3年半ぶりの勝利を掴んだ清田は16戦9勝(9KO)5敗2分。加藤は11戦6勝(5KO)5敗。


※全試合写真はこちらから

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