こんにちは。対話型鑑賞のファシリテーターを務めるはるかです。

 

みんなで一つのアート作品を「みて、かんがえて、はなして、きいて」いく対話型鑑賞は今回が3回目。

 

カドベヤは予約不要でふらりと参加できるため、はじめてさんもリピーターさんも楽しめる作品を用意して鑑賞会を開いています。

 

とはいえ、いきなり作品を鑑賞しましょう!となるのは、ちょっとハードルが高いもの。この日はゲーム感覚でアート作品と向き合える2つのミニワークからスタートしました◎

1つめはひまわりになぞらえる今の気持ち。15本のひまわりから自分の気分にぴったりなものを選んでもらい、その理由を話してもらいます。「気持ちは頑張りたいけど、蒸し暑くてぐったり」「みんなと一緒にいる感じがあるから、これ」「今日はこの中にないかも……」などなど、いろんな想いがひまわりを通じてみんなに共有されていくんです。

2つめは作品の共通点探し。まずはみんなにそれぞれお気に入りのアートカードを1枚選んでもらいます。そして、場に置いてあるカードと手持ちのカードを見比べてもらい、共通点だと思ったところを話して場にカードを置く。

 

これを繰り返していくと、色や描かれているモノといったわかりやすいものはもちろん、別の人が話した共通点のエピソードを聞いて、それと関連づけて共通点を見出すなど、だんだんとレベルアップ!

 

みんなが作品をみる、かんがえる、はなす、きくに慣れてきたところで、いよいよメインの作品鑑賞の始まりです。

 

 

 

・指が異様に長くて不思議

・男性が女性の気を引こうとしてるのかな?

・経済的に苦しくて痩せているのかも

・男性は体が薄いし、影も見当たらないからもしかして亡霊!?

・夫婦のようにも見えるけど、なんだか思い合ってるのとは違うかも

・色や体型、表情、グラスの中身など、いろんなものが対比になってる気がする

 

作品内にあるものから、2人の人物がどんな関係や状況なのかな?を巡らしていき……!気になることや疑問に思うことはいろいろあっても、鑑賞会としては20時で終わり。こうしたいろんな「?」があって終わりがないことが、作品鑑賞の醍醐味なんだと思います。いろんな「?」を一人ひとりの心にしまってもらい、次に作品を見るときの楽しみにしてもらえたら!

 

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ここから横山です。いつも楽しみなこのおしゃべり鑑賞会。知らない絵も知っている絵も、描かれている要素がぎっしりの絵も、シンプルな絵も、実はよくよく見てみるといろいろな発見がある。

今日ははるかさんも早々といらして、「この絵にしようか」「こちらにしようか」と考えている。どんな絵になるのかは19時になってのお楽しみ。

今回の絵は、「ああ、あの絵ね!」の一枚でしたが、じつはなんのなんの。よく見ると新しい発見が満載。しかもみんなの意見を聞いているともっといろいろなことが見えてくる。

今回は、はるかさんから「みんなが話せるように短くお願いします」との配慮を先に言っていただいたことも新しい視点を提供していただくことになった。というのも一つの部分にじっくり眼を注ぐことができるから。

面白いのは、一人の意見からどんどん、「その意見を聞いてこんな別の部分も見えてきた」と言葉と目とみんなとがつながっていったこと。一枚の絵が紡いでくれる物語の奥深さ。ここにいる二人は時に亡霊になったり、夫婦になったり、いろいろな物語が見えてくる。そして、今までの2枚もそうだったけれど、一枚の絵がここにあまったみんなとの時間につながっていくのです。

これからこの絵を見るたびに、今日の「おしゃべり鑑賞会」のことを思い出すだろうな。そうそう、そして今日みんなと一緒に食べたご飯のことも。

はるかさん、ありがとうございます。そして次の「おしゃべり鑑賞会」はいつになるか、楽しみです。