あけましておめでとうございます。2025年が始まって1週間がたちました。毎年最初のカドベヤは「書初め」。徳永松游先生に来ていただくようになってもう長い。私は恥ずかしいけれど、書をたしなめるのは去年はこのカドベヤの書初めの時だけでした。徳永先生はいらしてまずこのお正月の書を並べてくれる。

 

 

 

書の書体には、篆書(てんしょ)、隷書、草書、楷書の4種類がありますが、それらの書体を組み合わせて書くのが徳永流。一つの句の中にも物語が見えてくるようです。この日も一句一書を説明してくださいましたが、最後の書は「命毛(これは筆の先のこと)に命をかける年始め」と命に関する句でした。

 

徳永先生のご友人が書かれた書「命」にインスピレーションを得て書いたものです。考えてみたら、去年も世界では終わらぬ戦争で多くの命が失われました。病の後は、戦。それでも未来の命は育まれていく。それを守りたい気持ちから書かれたものです。

 

それにしてもどうして私たちは「美しい書」という観念を持つのだろう。それは力とやさしさとバランスのなせる業でしょうか。一つの文字の中に大きな世界が存在しているように思出るのです。

 

 

 

カドベヤの書初めはいつも徳永先生のお話から入りますが、今年は書初めの話から始まりました。書初めは実は1月2日に行うことが多いのだそう。そして1月14日の左義長(さぎちょう)のお焚き上げの時にその書初めを燃やして、炎が高く上がるほど、書がうまくなるということです。

徳永先生は1月12日に大磯で行われる左義長のことを教えてくださいました。

 

 

大磯の左義長 | 大磯町観光協会オフィシャルサイト

 

オフィシャルサイトで見ると、なかなかの壮観です。これだけの炎ですから、水辺で行うわけもわかります。皆さん方も足を運んでみてはどうでしょうか。

 

さて、そんな話から続いて、半紙に向かいます。今年の文字や言葉をみんな思い思いに書きます。いざ漢字を書こうとすると、「あれ、どう書いたっけ?」とみんな筆がとまってしまう。まずはメモ帳に書きたい文字を鉛筆で書いておいて、それから書くといい。漢字が心配で、携帯でまず調べてみたりして・・・。

 

なかなかうまく書けないので、先生のお手本を書いてもらって真似してみます。

草書は難しいけれど、隷書体(これは日常で使われる書体だったそう)は安定感があります。先生がおっしゃるには、「平たく書く」のだそう。なるほど。読みやすいのは、文字が踊りすぎていないからなのですね。

 

 

どんどん言葉が満ち溢れていきます。皆の想いが重なります。

 

 

 

 

 

 

 

 

(この「禅」は徳永先生に書いてもらったもの。今日は来ることができない海東さんからのリクエストです。)

 

書き終えて満足した皆さんは台所のお手伝い。今日は、恵子さんが来てくださって、以前も作ってくださった美味しい京風のお雑煮を作ってくれました。白みそで、昆布出汁をちゃんととって作ってくれる。お汁が濁らないように、みそは最後になって入れる。お野菜もたっぷりです。

 

 

いつも「元旦」と書いてくれた小宮さんの代わりは、順子さんが書いてくださいました。(そういえば、元旦とは、1月1日の朝のこと。元日とは1月1日という日のことだそうです。となると、本当はカドベヤで書くべきは「元日」だったのだね。)

 

(しげる棒は加賀さんの書。小宮さんが好きだった「かりんとう」のこと。カドベヤでは「しげる棒」と読んで加賀さんが手作りしてくださいます。)

 

加賀シェフは、虹色畑でいただいた白花豆と黒豆をそれはおいしく炊いてくれました。なんといっても今日は早くから来てくださってコトコト煮てくれたのです。それはそれは立派なお豆で、つやつやとあまりにおいしそうで、みんな誰も見ていないうちにつまみ食いが、やがては堂々とつまみ食い。カドベヤに来て、いきなり食べてしまう皆さんも。当然だね。

 

 

 

庭田シェフは米麹の甘酒を用意してくれました。優しい甘さ。だって砂糖ではなくお米の甘さなのですものね。

 

というわけでお正月の主人公たちがそろいました。

それ以外にも彩を添えるのは、ゆで卵と、ほうれん草のマヨネーズと豆板醤あえ、そしてほうれん草とクリームのソース。梅肉を叩いたもの。

 

 

 

 

もちろんお餅とくればきな粉と磯辺焼きでしょう。

 

 

今年もこんな風にみんなで年明けを祝えたことのありがたさをかみしめます。

下は食事の前に恒例の集合写真です。

 

お餅三昧のカドベヤのお正月。もっともっと食べたい人もいたかもしれませんが、どうしても全部食べ切りたくなかった私。毎年、お餅を持ってくるのは小宮さんのお仕事だったのです。余ったお餅は小宮さんが持って帰った。今年も小宮さんに持って帰ってもらいたかった。今年は6つ残った。ということで、加賀さんにその代わりに持って帰ってもらいました。小宮さんもそれを望んでいるだろう。

 

(庭田さんの一言)

 

皆さんを真心こめてこの1年も待っています。そして、世界に「あんしん」が戻ってくる1年となることを祈っています。

 

 

 

皆様、2024年の最後の日、どんな風に過ごしているかな。今年も心から、ありがとうございました。あと少ししたら、2025年。

はじめて居場所としてのカドベヤの扉が開いてから今年で15年目に入ります。毎日鍵を開けてみんながこの扉を開けてくれて、ただそれだけの繰り返しでここまで来ました。開けてくれたみんなが受け入れて、作ってくれた場所。これからも作ってもらう場所、受け入れてもらう場所が火曜日のカドベヤです。2025年はどんな出会いがあるかな。嫌なこと、悲しいことがあった日もあるだろう。もちろん、うれしくって誰かに話したいこともあるでしょう。元気をもらいたいようなドキドキする日もあるだろう。でもこのまま帰るのもなんだからカドベヤで人にあってご飯を食べようかな、という普通の日がほとんどかな。ぽっとともった灯りを目指していらしてくださいね。にっこりとほっこりとおいしい、の3つを用意してお待ちしています。
ということで、2025年新年のカドベヤのスケジュールです。


1 月7日 徳永彰 (書遊人) 「カドベヤで書初め!2025」
そのあとは、新年のお雑煮

毎年 1 月恒例のカドベヤの書初めです。徳永先生の新年の書も毎年の楽しみ!
言葉には力があります。あなたの今年の漢字や夢を紙に記してみよう。こんな年にしたいという思いを込めて、元気、勇気をその思いに込めて、筆と墨と真っ白な紙に全集中!そのあとは恒例のカドベヤのお雑煮です。今年はいくつお餅を食べることができるかな。


1月14日「OUTBACK がやってくる!」
中村マミコ(OUTBACKアクターズスクール校長)ほか

OUTBACKアクターズスクールでは、メンタルヘルスの不調に悩む人たちが、自分たちの経験をオリジナルの劇にして、自らの言葉、声、体を通して発信しています。今回は、OUTBACKのメンバーがカドベヤにやってきて、身体を動かしたり、簡単なゲームを通して、お互いに知り合う時間をつくります。はじめましてのみなさんも、ぜひいらしてください。(この日の主催は、居場所「カドベヤで過ごす火曜日」運営委員会と、認定 NPO 法人 ST スポット横浜、共催は認定 NPO 法人全国こども食堂支援センター・むすびえでお送りします) くわしくは以下をご覧ください。(参加申し込みの必要はありません。)
https://keio.box.com/s/k1vfocuuwq11lzakp06i0ywvbycepn14

1月21日 新春カドベヤゲームの日
ボードゲーマ―のゆーすけさんがマスターとなってボードゲームを楽しむ火曜日。
ボードゲームの原点は、福笑いに双六でしょ!ということで、今宵はみんなでオリジナルの福笑いを作って遊びましょ。作るところから一緒にやってみます。笑う門には福来る。みんなで大いに福を呼び込もう。


1月28日 創造力とコミュニティ研究会 第28回
「循環する生と死を考える~巡る命に想いを寄せて」
at FOREST 代表取締役 小池友紀さん

※別途申し込みが必要です。この日の開始は、18時です。
生きることとその生を終えることは分断ではなく、一つの循環です。そして、人間もまた、大きな環境の一部であるのなら、その生もまたやがては自然に戻って、次の命を生み出すものであるという考えは、私たちの祖先が大切にはぐくんできた思想でした。今回は、能勢妙見山の森で、「循環葬」という取り組みを始めた at FOREST 株式会社の小池友紀さんをお迎えして、循環する生、および人と自然の関係について、お話を伺います。
参加希望者は、chacky@keio.jp (横山千晶)まで申し込んでください。詳しくは、以下をご覧ください。
https://keio.box.com/s/78oz98krie83ry52dbt5qnmnx9xbckso

(いつものように20時からはみんなでおいしい夕ご飯を食べます。)


(参加方法とお願い)
・ 参加費は500円(1月28日の研究会参加は無料です。)
・ 1月28日の開始時間は18時。この日の参加は別途申し込みが必要です。
・ 熱があったり、体調がすぐれなかったりする方は、参加をご遠慮ください。
・ スケジュールはやむなく変更することがあります。ご参加の前に今一度「カドベヤのブログ」を検索して、変更や中止がないかどうか確認してからお越しくださいね。

 

では、2025年も皆様のお越しをお待ちしております。

この秋から冬にかけてほとんど雨が降りません。ありがたいけれど、畑は困ります。一方日本海側は今は大雪ということです。同じ国でも少し場所が異なると、気候も全然違う。今年もカドベヤにはいろいろな人たちが来てくださいました。

ということで、今日は大掃除。大変な作業になりそうだと集合は18時半にしたのですが、みんなのおかげでどんどん掃除がはかどってしまいます。冷蔵庫の整理、文房具箱の整理。棚の整理。

 

文房具の箱もすっきり

 

ゲームの箱もすっきり。来年はどのゲームから始めようかという話になる。

上の棚にはすっかりほこりがたまっちゃっています。

毎年、台所の床下収納庫は小宮さんが掃除してくれた。

 

去年のクリスマスの小宮さん。

 

開けてみたら、とてもきれいなので、また掃除するのも忍びなく、そっと扉を閉める。

整理していると、懐かしい資料もたくさん出てくる。

大藪さんが生きていたころ、大好きな歌のワークショップをよくやってくださった。その時の楽譜とか、2013年の演劇のワークショップとか。

 

掃除しなくてはならないはずが思わず手が止まってしまう。ここに来てくれた人、もう会えない人のことも思い出してしまいます。でも、この場所を開けていれば、いつか逢えると思う。

 

お掃除グループが頑張っている間もしげるカフェバリスタののんちゃんはコーヒーの用意。今日はオールドビーンズを持ってきて下った。

 

しげるカフェグループは、のんちゃんと一緒にコーヒーの豆挽。いい匂いが漂ってくる。

そして加賀シェフはクリスマスの料理を一生懸命作ってくれている。今日は手作りのクリームチキンパイ。パイシートが手に入らず、結局シェフの手作り生地で作ることになりました。でも絶対その方がおいしいのさ。

もちろんクラフトコーラもわすれずに!お掃除につかれたら、みんなで一杯!

 

昔のカドベヤの話なんかもしながら、アッという間に後片付けが終わって、いよいよしげるカフェのコーナーです。

 

今日のご飯は

 

・チキンのクリームパイ

・たっぷりのグリーンサラダ

・ジャガイモとトマトのポタージュ

・チーズのリゾット

 

この「3つのお願い」は黒沢美香さんが書いてくれたものだ。多分2013年ぐらいかな。今でもこの3つは変わらない。ちょっとだけ変わったことがあるとしたら、それはお願いしなくても結構みんな楽しんでくれていること。

 

今日は今年最後のカドベヤということもあって、そばも茹でました。

 

 

そしてクリスマスと言ったらやっぱりケーキですよね。

今年は2種類のデザート。

まずは、加賀シェフのさっくり中はふわとろのパウンドケーキ。

 

 

さくっとナイフが入ります。後ろに見えるのは、今年から

一人暮らしを始めた庭田シェフが作ったコラージュ。元気が出る一枚で大事にとっていました。

 

そして、イギリスの私の友人が持ってきてくれたクリスマス・プディング。

かわいい布に包まれているけれど、何しろずっしり重い。

 

プディングというのは英語ではデザートのこと。なぜかしら、日本では「プリン」になっちゃったけれど、もともとは煮たり焼いたり蒸したりしてがっつりの重みのあるデザートです。クリスマス・プディングも、もともとは牛脂に小麦粉やラム酒、ブランデーを混ぜてそこに、ナッツやドライフルーツをそれこそぎっしりと入れて寝かせたデザートなのです。とにかくカロリーがめちゃくちゃ高い。

でも美味しいのですよ・・・。

ゆでると2時間はかかるので、今回は焦がさないように気を付けてマイクロウェーブで温める。

ラム酒の味が強くて、アルコールに弱い人、体質的に飲んではいけない人、運転してきてくれた方には遠慮してもらうことになってしまったのが残念。

ここにもうひとつ、さやかさんに持ってきてくださったクリスマスのクッキーが加わります。

そこに、のんちゃんの淹れてくれたオールドビーンズのコーヒーが合わないわけがない。香り豊かな苦みのあるコーヒーとデザートがマッチする。

 

今年はもちろんしげるさんと一緒にクリスマスを過ごします。去年のクリスマスリースのワークショップや染色ワークショップでお世話になったZOUさんが、とても素敵な小宮さんのフォトフレームを作ってくれました。

それで小宮さんの席を作る。

 

 

小宮さんとも一緒にクリスマスのデザートとコーヒーをいただきます。クリスマス・プディングは崩れてしまいました。小宮さん、ごめんね。

 

皆さんはどんなクリスマスを過ごしましたか。

一人で過ごした人もいるかもしれません。久しぶりに大勢でクリスマスを過ごしたという参加者さんもいました。

 

この時期になると急に町がキラキラし始めて、なんだか置いてきぼりを食ったような気持になるのは、私も一緒。でもそんなことどうでもいいので、町のイルミネーションをきれいだな、と思いながらにこにこ過ごすのもまたオツなもの。

そういえば、今年は12月31日の大晦日がカドベヤの日なのです。「カドベヤ、やらないの?」という質問が来ました。

ここしばらく年末とお正月はカドベヤはやっていない。

 

でも・・・やっぱり開けるべきだなと思った。

別に年末だって普通の日なんだから、みんなで集まっておそばを食べるのって素敵です。

来年の火曜日を見たらなんと12月30日。この日は絶対にあけようと思う。

人が来なくってもいいので、この日に来た人たちでカドベヤにありがとうという日にしたいものだ。

 

皆さん、今年もありがとう。

来年も火曜日は一緒にいましょうね。

 

そして小宮さんありがとう。

カドベヤありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

急に寒くなってきた今日この頃。考えてみたらもう12月なのだ。長くて暑い夏がついさっきまで一緒にいたかと思ったら、ぎゅぎゅっと秋がやってきて、すとんと冬が来る。四季のバランスがあまりにひどすぎで、今年もゆっくり過ごしたという気がしません。

 

今日はさやかさんの「60分のダンスカンパニー」の日。颯爽と現れたさやかさんは、いつものピンク色ではなくって今日はクリスマス仕様。来てくださった岡村さんのTシャツの色ともマッチして、さやかさんの持ってきてくださったビスケットの袋もいい感じのクリスマスカラーでとっても絵になります。色は不思議なもので、こちらの気持ちをぐっと引きあげてくれる。赤と緑というだけで不思議です。

 

 

今日のテーマは「1年を振り返ろう」。紙と素敵なクレヨンを用意して、みんなで今年1年の出来事をどんどん書いていくところから始まった。

小宮さん。まずはここから。そこで止まってしまう。でもそこから、一つ思い出すと次々にこれもあれもと出てきて紙が足りない。半分に切ったり、折り紙をつかったりとみんな忙しい。

 

 

個人的には今年は、他人と自分の哀しい部分がたくさん分かってみつかった年だった。今までしがみついていたものが終わった年だった。たくさん手の中にあるものを自分の意志ではないけれど、手放して、ようやく手の中に残ったものをしっかりと見ているような年だった。というか、そのような時期に来たということだろう。今年の終わりまでにすっきりと終わらせて、来年は次に進む年になる。

 

 

 

 

そんなことをつらつら考えながら、紙に向き合っている。書く紙もなくなったころ合いに、さやかさんが、大切なものを一つ選んで、ということで、みんながそれについて話し始める。

 

 

順子さんは、たくさんの出会いとありがとう

岡村さんは、スポーツ観戦。大相撲とサッカーもみたし、気球にも乗ったそうだ。全く新しい世界が開けたのですね。

トミーさんは「寒い」。ダジャレが滑って寒いポーズはトミーさんの得意技ともいえる。同時に抱き留められたいというトミーさんの願望のポーズかしらね。

厚地さんも今年はお仕事でたくさんの場所を飛び回ったけれど、奈良での経験について話してくれた。

さやかさんも今年は大阪で大活躍だった。

 

私も実は今年は飛び回っていた一年だった。大阪にずいぶん通い詰めたけれど、不思議なことにさやかさんが活動していたのと同じ大阪大学の中之島センターにいたにもかかわらず、階が違ったために、お互いの活動の音は聞こえてきてもお会いすることがなかったっけ。いやはや、皆さんこの1年本当にいろいろな人と場所に出会っていたのですね。すっかり話に夢中になって、気がついたらもう7時45分。ここからおもむろに大切な思い出を踊りにして、みんなでつなげていく作業。

 

 

「こんな短時間でできるかな」と思ったのもつかの間、みんなしっかり、踊って出会って思い出をつなぎ合わせてこの1年に仕立て上げていく。これが楽しくて、大幅に8時を回ってしまった。気がつくと、「小宮さんがいたらきっと怒られているね」とみんなで大笑い。

 

 

 

 

加賀シェフはみんなの様子を見ながら、お惣菜をどんどん追加していくので、8時20分にはたくさんのお料理が出来上がっていた!

 

中にチーズが入ったジャガイモ餅

 

隣はニンジンしりしり

 

ジャガイモの皮のチップス、うまい!その隣はグラタン!

 

グラタン2種の隣はキャベツのアンチョビ炒め

 

 

小松菜と水菜の中華風スープの隣は、さやかさんが持ってきて腐ったクリスマスクッキー

 

もちろんデザートには「しげる棒」も!カドベヤのかりんとうは「しげる棒」という名になった。

 

甘いにおいがするなと思ったら、なんと、クリスマスに向けて、練習してみたというパウンドケーキも焼きあがっているじゃないか。

 

 

 

 

ということで、カドベヤのもっともっと昔の話もみんなで振り返り。昔は料理はみんなで頑張って作っていたとか・・・。今はシェフのおかげでこんなにもおいしい料理が思いっきり食べれる、とか。でもコロナ以降、人が減ってしまったので、家計が苦しいとか。アートサイトの助成金のお世話になっていたころは、成果発表会で、「料理のどこがアートなのか」と結構批判されていましたよね、と厚地さん。確かにそうだったなあ。それでも助成してくれたアートサイトには感謝です。今もこうやってカドベヤは続けられていますもの。皆が支えてくれたこの場所。いろいろなものを捨ててもこの場所は残ったということだ。

 

そして、もう一度声を大きくして言いたい。「料理もアートだ。食べることもアートだ。生きていること自体がアートだ」って。

 

今月は海外からのお客さんのラッシュです。今日の火曜日は、イギリス、フランス、ベルギーの研究者の友人たちと太田記念美術館にいってきた。ちょうど広重の使う青(ブルー)を主体にした展覧会で、友人たちが行きたいと言わなかったら気がついていなかった展覧会。あらためて広重の色遣いと構図のパンクなことに驚く。当時の青は、プルシアンブルーと言われる人工顔料で、藍とは違ってグラデーションが出せるし、青花とは違って退色しにくい。さっそくそこに目をつけたのが広重だったというわけ。友人たちの解説を聞きながら、かえって自分の文化に目を向けさせてもらいました。

 

天気も良く、イチョウの黄色も空の青に映えて、すっかりいい気持で向かったカドベヤ。今日はその気持ちにふさわしく、なんざわはるかさんの恒例、絵の「おしゃべり鑑賞会」の開催です。いつものようにゴッホのひまわりの絵を使って、今日の自分の気持ちはどのひまわり?の会話を始める。今日は友人たちと興奮してぺちゃくちゃ喋りまくったので、いかにも「あのさ、それでね、やっぱりそうだよね」なんてぺちゃくちゃしゃべっているかに見えるひまわりを選んだ私。

 続いては絵画やインスタレーション作品のカードを使って他者の選んだ作品との「コミュニケーション」の時間。さっきまでてんしょんたかめだったのに、ちょっぴりしっとりした気持ちでみんなのカードと会話している自分がいて、目の前のアートの力に驚きます。この気持ちを大切にしながらみんなの選んだアートとコミュニケーションしているのです。

 

 

 

 

そしていよいよ今日の一枚。

 

 

じっくり見て、それから思いついたことをみんなが述べていく時間。

 

なんだか遠近法がおかしいね。この人は画家。でも景色とは違うダイメンションにいるみたい。まわりから離れちゃっている。

 

この人は画家?あるいは画家になりたい人?

 

なんだか表情が不安そう。誇りがあるように見えるけれど、まゆ毛のあたりを見るとどこかに不安を抱えていそう。

 

ちょっぴり偉そうだね。この格好も教授っぽい?美術院の会員?バッチもつけているよ。それが彼の夢なのかしら。

 

この人は日本にあこがれているのかな。雲の中に太陽が描かれているけれど、これは日本のこと?日本の旗もあるよ。

 

いや、これは空じゃなくて海じゃないかな。雲は島じゃないのかな。船があるのでこれから海に出帆していくのかも。

 

もしかしてこれはパリ万博のことじゃないかしら。後ろにエッフェル塔も見えるし。

 

旗に見えるのは、実は旗信号じゃないかしら。

 

いろいろな形がある。でも相似形になっているような気がする。橋の〇に呼応するかのように下に見えるのは、壁?こちらも丸がある。

 

右にある小屋?これは橋の向こう側にも似たような形のものがあるね。

 

右の小屋をよく見ると木と一体化しているのかな?十字架にも見えるね。

 

それにしても小さな人が良く見るといろいろなところにいる。

 

本当だ!

 

(今日は紙に印刷したものをみんなで見てワイワイおしゃべり鑑賞会をしました。)

 

いや~いろいろな話が次から次へと出てきて、どんどん絵の世界が変化していく。すごいなあ。まだまだ喋りたいことがいっぱいだけれど、台所の動きもちょっとずつ気になる。

 

今日は庭田さんがメインシェフの日。加賀シェフがしっかりサポートします。

 

先週みんなでおいしくいただいたトルティーヤを思いっきり食べようという日です。加賀さんもサポートしてくださって、なんともおいしそうな具材が並ぶ。トルティーヤの皮は、みんなで協力し合って伸ばしたり、焼いたりと、絵の話を続けながら手を動かしていきます。

 

(寝かした生地を小さくちぎって延ばしてトルティーヤにする。皆で協力して延ばしたり焼いたりしたけれど、うまく庭田さんや加賀さんの作るように丸くならない!)

 

トルティーヤを作るのもなんだか絵を描くみたいな感じ。

さて、今日のトルティーヤの具材は・・・

 

 

 

どっと並んだ!

レタスにトマトに新鮮な玉ねぎに、ひき肉、サルサ、スパイスで炒めたキャベツ。

虹色畑の庄司さんからいただいた北海道の黒豆と白花豆を使ったチリビーンズ。

アボガドのガカモーレ。ニンニクが弱い人にはニンニク抜きのひき肉のスパイス炒め。卵の手作りタルタルソース。

 

あっさりとした玉ねぎと人参のコンソメスープ。

 

そしてデザートは加賀シェフお手製の玉子パン。

 

 

はみ出しそうな具材たち!

トルティーヤはたくさんあるので、みんなでどんどん食べます。

お野菜が主体だから、気にせずにもって、包んで、ガブリ!

 

幸せな目と舌の鑑賞会でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

カドベヤに通ってくださっているOさんから素敵な文章が届きました。

今日が仕事始めのOさん。皆も見習ってそこそこ10の日を目指しましょう。いや時々は3や2の日があってもいいんじゃないかな。Oさん、ありがとうございます。また文章を寄せてくださいね。

 

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哲学について

 哲学について述べたいと思う。昨年暮れ、私はカドベヤのブログに文章を寄稿した。文章に下記の記述がある。

来年は哲学書を読み、自分の頭で物事を考え、生きることはどういうことであるのか、人は人生を如何にして過ごすべきであるのか、何が良い人生であるのか、自分なりに考え、結論を導きたいと考えている。そして、来年最後のカドベヤで横山さんに自分の結論を伝えたいと考えている。
(2023年12月30日付)

 上記文章で、哲学について発表することを約束したのである。三島由紀夫は『若きサムライのために』で下記の通り述べている

一旦約束を結んだ相手は、それが総理大臣であろうと、乞食であろうと、約束に軽重があるべきではない

とし、約束は守るためにあると述べている。繰り返すが私は約束をしたのである。守らなければならない。よって、哲学について発表することとしたい。
 人間は今を懸命に生きるべきである。これが私の哲学である。過去を変えることは出来ない。未来は不可知である。今現在を懸命に生きることにより、未来が拓けてくるのである。付け加えれば、今を10の力で生きるべきだ。仮に8の力で生きてしまうと、後悔する。逆に15の力を出してしまうと、どこかでエネルギーが切れてしまう。
 三島は『若きサムライのために』でこうも言っている。

未来社会を信じない奴こそが今日の仕事をするんだよ。現在ただいましかないという生活をしている奴が何人いるか。現在ただいましかないというのが“文化”の本当の形で、そこにしか“文化”の最終的な形はないと思う。小説家にとっては今日書く一行が、テメエの全身的表現だ。明日の朝、自分は死ぬかもしれない。その覚悟なくして、どうして今日書く一行に力がこもるかね。その一行に、自分の中の集合的無意識に連綿と続いてきた“文化”が体を通してあらわれ、定着する。その一行に自分が“成就”する。それが“創造”というものの、本当の意味だよ。

 今、今日を大事にすることの重要性を三島は説いていると考える。よって、今を懸命に生きるべきであると考える。繰り返すが10の力で生きるべきだ。私は大学入学時、大学を首席で卒業したいと考えた。入学後の4月から猛勉強をした。具体的には、図書館が閉館する夜の9時まで毎日勉強をした。2ヶ月程して、勉強をするのが嫌になってきてしまい夜の9時まで勉強をすることをやめてしまった。首席で卒業することは出来なかった。私は4月に入学してから2カ月間、10の力で良いのにも関わらず、15の力を出してしまい、エネルギーが切れてしまったのである。
 私は三島の著作から引用し、私の体験談も踏まえて、哲学について述べた。私の主張は独創的な新機軸ではないかもしれない。私はカントでもプラトンでもヘーゲルでもない。当たり前のことを説いただけかもしれない。V9時代の巨人軍で川上監督の指導を受け、1980年代中盤から1990年代前半までの西武ライオンズを指揮した森祇晶氏は、当たり前のことを当たり前にやることが成功の秘訣だと自著で述べていた。私の説いたことは当たり前のことであるが、当たり前のことである「今を10の力で懸命に生きる」ことを当たり前に行えば道は拓けてくると信じたいところである。

以上
 

居場所「カドベヤで過ごす火曜日」2024年12月

今年もお疲れ様!来年もよろしくのカドベヤ


今年はたくさんの悲しい出来事のあった年でした。大切な人との別れ。世界で続く終わらない戦い。去年以上の暑い夏。衝撃と不安定な政治状況。何が正しいのかわからない、先が見えてこない。暗くなってしまう1年だったけれど、それでも一緒にいるとほっとする。笑い顔になる。意見が違っても一緒にいられる場所。今はそんな場所が一番大切な時なんだ。

開所は18時、ワークショップは19時から。そして20時からシェフの愛情いっぱいの、目にもおなかにもうれしい、栄養満点の夕めしをみんなで食べます。ただそれだけだけれど、ただそれだけが一番大切だったりして・・・。

              

(18/19時からのワークショップスケジュール)

   *日にちによって開始時間が異なります。

 

12月3日 南澤悠佳(なんざわ はるか:編集者・対話型鑑賞ファシリテーター)

  みて・かんがえて・はなして・きこう!『おしゃべり鑑賞会』  (19時開始)

 

「アートを鑑賞する」というと、知識がないと難しそう……と思ったことはありませんか?でも実は、“みんな”で一緒に作品をみて・かんがえて・はなして・きいていくと、一人で見たときには気がつかなかったいろんな発見があるんです。ファシリテーターが「この絵の中でどんなことが起こっている?」「この絵のどこからそう思ったの?」と問いかけながら進めるので、普段、あまりアートに触れる機会がない人でも大丈夫!みんなで1枚の絵画作品を楽しく味わっていきましょう。

 

12月10日 寒川明香(そうがわ さやか:コミュニティ・ダンサー)

                 『60分のダンスカンパニー』(19時開始)

クリスマスより前だけど、でも今年も残りあとわずか。この1年はどんな年でしたか?

少し早いけれどみんなで振り返ってみましょう。

あんなこともこんなこともみんな踊りにして、楽しい年末年始を迎えましょ!

 

12月17日  出張カドベヤ 「こども食堂とアート体験」に参加 

子ども食堂とアート体験 祝!第50回目のアニバーサリー

※この日は「カドベヤ」では行いません。開始時間は18時です

 

横浜市寿町健康福祉交流センターで行われる食堂とワークショップ。認定「NPO法人あっちこっち」と協力して、こどもにも大人にも楽しいアートとおいしい食事を届けます。

2020年9月に始まった子ども食堂とアート体験は、みなさんのおかげで第50回目の開催となります。記念の1日には皆さんへの感謝の気持ちをこめ、初登場のソプラノ歌手: 伊藤早紀さん、ピアニストの槙和馬さんの演奏と一緒に素敵なクリスマスソングを会場に響かせ、にわとりぐみの美味しいお料理でパーティー気分を味わいましょう!
今回は18時開始となります♪お間違いのないようお越しください。

 

※別途参加の申し込みが必要です。詳しい内容と申し込み方法については

こちらをご覧ください。 

https://www.acchicocchi.com/ac4/news1109/

 

12月24日 カドベヤの大掃除としげるカフェのクリスマス・パーティー

                           (18時半開始)

今年最後のカドベヤ。この場所に「ありがとう」の気持ちを込めて、みんなでお掃除をします。そのあとは、もちろんクリスマス・パーティーをみんなで楽しみます。今年、そして今日のこの日にカドベヤに来てくださったことに、本当にありがとう。

  

*今日の開始は18時半です。また、来年度のしげるカフェの開催に向けて、いつもの参加費+投げ銭(皆様の寄付)をお願いできたらうれしいです。

カドベヤは何かと笑えることが多い場所だけれど(もちろん、苦笑、苦笑い[苦笑と苦笑いって結構違うものだと思うけれど、どうでしょうか]、時々作り笑いも含む)落語というと、以前大崎さんが落語のワークショップをやってくださってそれが本当に楽しくって今でも記憶に残っている。落語を大きな声で読みながら、演ずるというものだった。

 

人を笑わせるって難しい。お笑いの人たちってどんな気持ちで舞台に臨んでいるのだろうと思います。今日は、トミーさんがおっしゃるには、滑ってばかりというお笑いコンビのパンプ金のお二人(ゴイチさんとまっ金さん)をお迎えして、本格的な落語と漫才の夜をカドベヤは迎えることになりました。

ゴイチさんはメイルをやり取りする中でとっても誠実なお人柄が伝わってくる方。きっと自分より人のことを考える方かなと思わず思ってしまいます。

 

紹介してくださったトミーさんが心身不良のためにお休みになるという中で、それでもカドベヤはどんな人でもウェルカムな場所だから、気にせずに来てくださいね、滑っても私たち、笑いますからとゴイチさんに約束をしておりました。

 

結局当日、ふさぎ込んだトミーさんがやってくる。いろいろ問題を抱えているらしい。憔悴しきっている姿ですが、それでも笑えば、作り笑いでもすれば、元気になれるんだよと励まします。

庭田さんこーたさんもいらしてくださって、とりあえず笑う気満々のカドベヤ。パンプ金さんをよく知るNさんやSさんもきてくださいました。

 

まずはゴイチさん、思った通りの誠実なお人柄。最初は漫才でスタートです。

 

最後まで段取りを考えてくれているゴイチさん。

 

なんとお題は「カドベヤ」

 

ご隠居とはっつぁんのやり取りの中でカドベヤのことを心優しく

語ってくれます。

 

カドベヤは何でもワンコインで参加できるってことなんだなとご隠居が言えば

「犬のいるところ?」とはっつぁん。だって、わんこ、インでしょとうまいね。

日本語ってどこできるかで意味が異なってくるからこれは言語学的にも面白いってわけ。

猫が好きならにゃんこイン。さっそく笑わせてくれます。

心温まる落語に笑うだけじゃなくって思わずほろり・・・。

 

さっきまでしおれていたトミーさんがもうしょっぱなからテンション高めで、あれ、さっきまで憔悴していたのは同じ人?ゴイチさんが着替えに行ってまっ金さんがいらっしゃるまで場繋ぎに頑張ります。

 

登場したまっ金さんと息の合った掛け合いを見せてくれて・・・

 

着替えてきたゴイチさんとさっそくインプロでお笑いの始まり。

 

何かお題をください、ということで、私が「インフルエンザ」とさけぶと

 

その場で「菌(きん)」尽くしが始まります。「パンプ金」だけにね。

続いて、観客が参戦のコーナー。

 

即興でNさんはリンゴ売りに。こちらも素敵。

 

 

続いて3人での即興漫才です。

 

その場で場面が家になったり、外の世界になったりと場の展開が素晴らしい。まっ金さんがとにかくよく動く。おなかがすいている子供二人。どうやって年の瀬を乗り切るか、の演技です。

 

この表情だけでも笑わせる!

 

最後はみんなでゴイチさんの掛け声で大いに笑うことができる柔らかな体を作ります。

 

いやはや、あっという間の60分。寒いはずが・・・気がついたら大いにあったまっていたというわけ。

 

 

 

今日は加賀シェフがマーボー豆腐を2種類作ってくれました。ニンニクが苦手な人もいるので、さまざまなスパイスを駆使して風味豊かなマーボー豆腐です。一つは梅の味。これがとってもおいしかった。

 

 

ダイコン2種。一つは小エビとあえています。しっかりと味が染みておいしい。

 

そしてこれは何かな。

 

 

 

庭田さんが作ってくださったのはトルティーヤ。キャベツのスパイス炒めとツナマヨ!を捲いて食べる。これがまたうまい。

 

そして庭田さんはインドのお菓子も持ってきてくださいました。こちらもスパイスが効いている。

 

福岡に遊びに行っていた大坪さんのお土産は私も大好きな「博多通りもん」

 

 

おかずは中華対メキシコ対日本。デザートはインド対日本となりました。

 

優しいわかめと卵のスープを添えて、笑った後のお腹に優しいインターナショナルごはんです。

パンプ金のお二人、そして遊びに来てくださった皆さん。ありがとうございます!

お二人にはこれからもカドベヤにちょくちょくいらしてもらおうと思います。

これからますます寒くなる季節。滑って笑ってあったまりましょう!

 

 

 

 

アーティストUさんの身体の冒険のワークショップはいつもとっても不思議だ。ろうそくをともして、明かりを消して…というととても静寂なワークショップの思えるけれど、Uさんは次々と言葉を語られる。呪文みたいな言葉ではなくって理路整然とした言葉なので、まわりの雰囲気とその言葉の波のミスマッチもまた面白い。でもそもそも言葉についていく必要もないので、ただその場の雰囲気に任せてみる。体や心を感じてみる。

 

暗くなると窓の外がかえってはっきりと見える。今日は雨戸を閉めたけれど、外で雨が降っている時はその景色が結構好きだ。外の世界がまるで映画の一場面のように見える。ちょうど今年の3月、小宮さんが入院して、あえなくなったときにやっぱりUさんのワークショップがあった。その時は雨で、雨戸を閉めていなかった。窓と床の間には小さな溝があるので、危なくないように机を窓の前に置いておいた。いつものようにぼんやりしながらみんなの方にはお尻を向けて、窓の外を見ていた。道が濡れていて、通る車のフラッシュライトが反射して、部屋が暗いとこんな風に景色は違って見えるんだなあ、としみじみと思ったものだ。どこに心を置いていいのかわからない気持ちになるけれど、その戸惑いが案外好きだ。後ろでは人の気配がするので安心できる。

 

(順子さんとAさんも参加してくださった!)

 

Uさんの時間は私にとっては「何もかも置いてみる」時間です。

 

部屋の真ん中に置かれた座布団は、小宮さんの座る場所。

 

 

 

今日はお茶の先生のT先生と千晴師匠が来てくださった。いつも通りたくさんのお土産を持って・・・。T先生にいただいた風炉用の電熱ヒーターをつけると、角をかたどった部分が赤くなって、これもまた見ているとほっとする。人にぶつからないようにヒーターを移動させて鉄の窯に水を張ったものをかけておく。温かみのあるものがそこにあるというだけでまたまた安心する。ワークショップに参加しながら、話は小宮さんへと向かう。抹茶が好きだったよね。何倍も自分で点てていたよね。お茶を点てる時はあの部屋の片隅にちゃんと正座していたよね…。

 

向こうでは加賀シェフが料理する音が聞こえてきて、いい匂いがしてきて、今度は心はそこへと飛んでいく。あの音は何をやっている音?小さなカドベヤでいろいろな動きが凝縮されてこちらの感覚をついついとついてくる。そのたびに心もあっち行ったりこっちに戻ったり。小宮さんに戻ったり、ここに戻ったり、忙しい。

 

台所だけはほのかに電気がついている。入ったら、加賀さんが一生懸命たくさんのサトイモをむいていてくれた。

 

(ひき肉と一緒にゆでる。コトコトと音が聞こえてきそう)

 

電気をつけると、いつも火曜日で起こっていることが、急に新しい姿になっている。

気がついたら扉を開けて部屋の中に入ったところにちょこんと座っている男性がいる。よく見たら、慶應の学生さんのNさんだった。なんとなく入りづらくてそこで待っていたそう。

あらためてお部屋に風炉とおかまとヒーターを移動。

 

加賀さんは今日も少ない予算で精いっぱい頑張ってくれました。

小さな坊ちゃんカボチャはそのまま中にひき肉を詰めたカボチャ料理になっている!

 

 

蓋までおいしくいただきました。

 

大好きなリゾット!ほうれん草のリゾットです。そしておいしそうなニンジン。

 

サトイモはスープの中でトロトロ。ほうれんそうのお浸しとカボチャに詰め切れなかったそぼろ。

 

かに玉はちゃんとたれまでつけて!白菜のおかずも彩を添えます。

 

ちょっと待っている間に千晴師匠に教えてもらってNさんがお茶を点てます。

 

 

 

自分で点てたお茶はおいしい!食事の前の一服です。

 

上品な盛り付けはさすがT線先生。

 

美味しくご飯を頂いた後は、抹茶の時間です。

 

Nさんが盛りつけた秋のお菓子。秋が見えてくるかな。

 

順子さんが持ってきてくださったベラルーシのチョコレートは吹き寄せにも使いました。

 

今日は加賀シェフもお茶を点てます。

 

 

きれいな緑。

 

緑と縁という字は似ている。一期一会でもそこであったら円と縁が生まれる。緑のお茶を見ているとそんな気がします。

今日は遅くまでみんなで話し込んで、ほとんど11時近くに扉を閉めることになりました。

今日のたくさんの縁に感謝です。

今月最後と12月1日に自分が演出を手掛けた劇を大学で上演するNさん。その場でT先生、千晴師匠と行こうという話になりました。小さな縁の円の縁(ふち)が広がっていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

気温23度の次の日は13度。で、今何月だっけ?11月よ。
そんなわけでみなさん、ご体調、ご機嫌、いかがですか?ダンサーのさやかです。


で、もはや、はるか昔のことなのですが…


『60分のダンスカンパニー』、やりました!
(あ、これは私の担当したみんなでおどるワークショップのことです。)



いつやったのかと思ったら、9/17 だったのですねえ。。
時の流れは早い。。
(いや、ブログ放置してから時間経っただけ)
こうしてほら、あっという間に11月も末ですわよ。もうちょっとしたらクリスマスよ。


この日も私は、遊び道具だけ持っていきました。あとはみなさんにダンスを作ってもらおう!という、ハナから他力本願寺です。

 


(和ちゃんも来てくれた)


はい。本日のダンサーのみなさん、あっという間に作ってくれました。

ということで、今日のダンス。
以前、ミュージシャンの友人がサイコロを使ってとても面白そうな試みをしていたので、それにヒントを得まして、サイコロダンスセッションをしてみました。
(この言い方、かっこいいね!)

まず、サイコロの目の1から6に、それぞれ体のパーツを割り振ります。
台所にいる加賀シェフにも決めてもらったら、「どこでもいいの?…じゃ、すい臓!」とニッチな答えが。


1人ずつサイコロを振り、出た目の該当の体のパーツだけで踊ります。「だけで」をどう捉えてもOK。

ちなみに、1人は音楽家をつとめます。
「目」1つにつき、3分のショーが出来上がりました。

 



ダンサーによってももちろんおどり方が違うんだけど、面白いもので、やっぱり「目」ごとにカラーの全然違うおどりになるんですねー。



あまりに面白かったので、一通りやってみたあと、今度は「そのパーツだけ使わない」バージョンもやってみました。
そして、それだけであっという間に60分が終了!


良い汗かいたあとの加賀メシがおいしかったのは言うまでもありません。


今日のダンサーのみなさん、ほんとに素晴らしいおどりでしたね!
今日もありがとうございました!!


さやか