第百七十八寺・大法寺 | 百社詣で・百寺詣で

百社詣で・百寺詣で

近しき者の病気平癒を祈願して歩いた百社百寺
疫病退散を祈り巡る続百社百寺
旧き街道を訪ね、昔日の旅を想う

 

 鉄道駅からはいずれも3km以上は離れていて、現実的にはバス等を利用することになるだろう。私は小田急江ノ島線桜ヶ丘駅から中原街道を南西方面へ小一時間ほども歩いたか。中原街道と深谷通りの交わる十字路の北面に日蓮宗・大法寺がある。

 それほど大きくない山門から松や梅などの枝が伸びる参道へ。これを抜けると、正面に意外と大きな本堂がある。千鳥破風と唐破風が大きくきっちりと構えている。

 

 

 開山は応永二年(1395)、日蓮聖人が佐渡へ入るの際に立ち寄った淡島明神堂(びわみ堂)をここに移して創建されたという。

 そして何より目につくのが白いピラミッドだ。大きいものと小さいもの、ふたつのピラミッドがこの寺にはあるのだ。何故か。

 

 

 このピラミッドは「ぴらみ堂」という。大法寺の永代供養塔で内部は納骨堂となっている。命名はもちろん日蓮の「びわみ堂」に因んだものだ。白河石を百段積み上げた5メートルの塔で、小さいほうはペットの納骨堂となっている。

「ぴらみ堂」は中原街道からも深谷通りからもよく見える。誰にでも気軽に手を合わせてほしい、との思いから目につきやすい場所に建立したともいう。

 大法寺では様々なジャンルの講演会や、キッチンカーが出現したり、ハンドメイド製品の販売会、こども服の交換会、演奏会等々、実に様々な催し行っている。地域に開いたお寺であり、バイタリティのある活動で人と人との交流を斡旋している。

 私が訪れたときは、たまたま、森閑としていたのだろう。

[神奈川県綾瀬市深谷中6-23-1]