旧教徒と新教徒が激しく反目していた時代、表向きは和解の名目で、マルゴはナバール公アンリと政略結婚させられる。しかし、それは「バルテルミーの虐殺」を起こすための母后カトリーヌの策略だった…。野望と陰謀が渦巻く16世紀末のフランスを舞台に、王妃マルゴと彼女を取り巻く男たちの運命を描いた作品で、原作はアレクサンドル・デュマ、監督はパトリス・シェロー、主演はイザベル・アジャーニ、共演はダニエル・オートゥイユ、ジャン・ユーグ・アングラード、ヴァンサン・ペレーズ、ヴィルナ・リージ等です。
（1994年度：フランス）
僕は社会科の入試科目は世界史を選択していたので、なんとなく「バルテルミーの虐殺」は記憶の片隅に残っていましたが、当時の欧州における宗教戦争の凄まじさを再認識させられました。それにしてもイザベル・アジャーニは圧倒的な美しさです。こう言ってはなんですが、そこそこ歳いってたのに、２０代といっても通用しそうな見た目の若さです。そして王妃マルゴを情熱的に熱演しています。特に夫アンリとの初夜を拒否し、行きずりのプロテスタントの男と激しい性行為に及ぶ様には驚かされました。エロいぞ、マルゴ！日本の昔の姫とは違い、自己主張が強烈です。それとヴィルナ・リージも悪女カトリーヌを好演。その存在感は主役のマルゴに匹敵するものがありました。上映時間が150分と長く、やや冗長に感じましたが、十分歴史ドラマの佳作です。
（ＡＸＮミステリーで鑑賞）