オシャレなポップミュージシャンを夢見て上京した心優しい青年・根岸くん。しかし、彼の希望とは裏腹に、女社長の戦略でデスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」のヨハネ・クラウザーⅡ世としてカリスマ的人気を誇るようになるが…。原作は若杉公徳さん、監督は李闘士男さん、主演は松山ケンイチさん、共演は加藤ローサさん、松雪泰子さん、大倉孝二さん、ジーン・シモンズ（キッス）等です。
（2008年度：東宝）
根岸くんとクラウザーさん、全くの対極にある二つのキャラを見事に演じ分けている松ケンの好演が光るコメディーです。本当は大人しい性格の根岸くんが、凶暴なキャラであるクラウザーを演じることにより発生するユーモアが基本線となっています。トイレでノリノリのシーンと、クライマックスのライブシーンで、しばらく笑いが止まらなくなりましたよ。それと凶暴な女社長を演じた松雪さんと、クラウザーさんの熱狂的信者を演じた大倉さんの怪演も印象的です。カメレオン俳優の異名をとる松ケンにとって「根岸くん＆クラウザーさん」は、「Ｌ」に続く当たり役となりましたね。