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ゲイ専門老人ホームを舞台に、余命短い経営者の「卑弥呼」と恋人の若い青年、そして父親「卑弥呼」を嫌悪する娘の三角関係、そしてゲイの中高年たちの生き様と悲哀を描いた作品で、監督は犬童一心さん、主演はオダギリジョーさんと柴咲コウさん、共演は田中泯さん、西島秀俊さん等です。

2005年度:アスミック・エース)

実は劇場で観てるんですけど、この時は迷惑な二組の子連れヤンママ親子のおかげで映画に集中できず、心からは楽しめなかったという苦い経験のある作品です。その後はDVDで再鑑賞することもありませんでしたが、テレビ放送されたので久々に観てみました。

いや~、めちゃめちゃ面白い! 劇場で観た時もそれなりには面白かったですけど、この作品の本当の素晴らしさを、やっと味わえることができました。まずキャスティングが絶妙です。一見クールだけど、ナイーブな面もあるゲイ青年・春彦を好演したオダギリさん。父親をはじめとするゲイたちに最初は距離を置いていたものの、徐々に心を開いていく娘・沙織を好演したコウちゃん。「卑弥呼」を演じた田中泯さんの存在感は圧倒的。そして個性的なゲイ中高年たちと、春彦と一緒に彼らの世話をする心優しいゲイ青年…。みんな愛すべき素敵な面々です。見どころの多い作品ですが、特にクラブ(ディスコ)での一連の流れが印象的です。ゲイの一人が偶然居合わせた昔の同僚にからかわれるんですけど、その相手に対して沙織が「あやまれ~!」と食って掛かります。その健気な姿がなんとも可愛くて感動的でウルウルさせられました。その後、『また逢う日まで』のRe-mixバージョンにのって楽しいダンスシーンが繰り広げられます。感動シーンからノリノリシーンへ、この流れが素晴らしかったです。父と娘の関係の落としどころも、そうきたか!という感じで良かったし、ラストシーンもこれまた素晴らしかったです。感動にユーモアを加えた素敵な結末でした。超オススメ作品です!