ご訪問くださりありがとうございますニコニコ

 ※病気の話ではありません。

 以前にも書きましたが、私はスーパーの店員をしています。

 少し前のことですが、その日は朝からの勤務でした。
 出勤すると店長と女性社員が落ち着かない様子で事務所にいました。

 私:「おはようございます。どうしました?」

 店長:「急にお偉いさんの巡回が決まって今日の10時頃来そうなんですよ。」

 私:「そうですか。今更慌てたところで出来ることは限られているので可能な限り手を尽くしましょう。」

 店長:「まぁ、そうなんだけどね。あっ、今日アルバイト君の出勤ある?」

 女性社員:「2人出勤ですね。」

 店長:「まずいな。1人髪の毛の色がかなり明るいよね。あれは間違いなく指摘される。」

 サービス業ですので身だしなみについて会社の規定があります。
 お偉いさんの巡回では店内や従業員の様子をチェックされます。

 店長:「今日は帰ってもらうしかないか。」

 私:「せっかく来て帰らせるのは可哀想だし、今後のやる気が削がれるかもしれません。それに人数が少ないので帰られたら戦力ダウンです。」

 店長:「とは言ってもあの髪の毛の色はまずい。」

 私:「スプレーで今日だけ色を変えてもらったらどうですか?」

 店長:「コンビニに売ってる?」

 女性社員:「スプレーは染みてしまうのでのでスプレーを流しても髪の毛の色が変わってしまいます。嫌がるかも。」

 私:「そうなんだ。知らなかった。」

 店長:「やっぱり帰ってもらうしかないかな。」

 3人:「う〜ん・・・。」

 なかなかよい案が見つかりません。

 私は頭をポリポリと掻いていました。

 私:(あっひらめき電球

 私:「私のカツラを被ってもらいましょう!」

 店長・女性社員:「はっ?」

 私:「私、カツラを2つ持っています。自宅に取りに帰らなくてはいけませんが。あと、アルバイト君がカツラを被ることを了承してくれたらの話です。無理なら今日は帰ってもらう、そうしましょう。」

 最初に買ったウィッグに飽きて2つ目を購入していました。

 店長:「取りに帰るのは大丈夫ですか?」

 私:「問題ありません。私が取りに帰る時間よりアルバイト君が働いてくれる方が有益です。」

 店長:「わかりました。それでいきましょう。」

 出勤してきたアルバイト君に事情を説明しました。
 カツラを被ることを了承してくれました。

 私は自宅に戻りカツラを持って再び会社に行きました。

 私:「はい、これ。」

 アルバイト君:「ありがとうございます。なんかすみません。」

 私:「ちょっと大きいくらいだね。入ってよかったニヤリ

 金髪に近い茶髪のアルバイト君が黒に近い茶色のカツラを被ったので後ろ姿では誰だかわからなくなってしまいました笑い泣き
 「新しい人が入った?」「知らない人がいる」
としばらく従業員の噂の的になっていましたニヤニヤ

 結局この日お偉いさんの巡回はありませんでした。
 お騒がせは勘弁してほしいものですねショボーン

 アルバイト君にカツラの感想を聞いてみたら
「カツラって温かいですね。冬はよいかも。」
だそうです。

 まさかこういうことで自分のカツラを使うことになるとは思いもしませんでしたが、役にたってよかったです(役立ったのか?)照れ