今でも強烈に覚えている光景がある。
トット君が、2歳か3歳くらいの時のこと。
いつものようにトット君を連れて児童館や子育てセンター的なイベントに出掛けて帰ってきた日。(どこに出掛けて、何をしたのかは忘れた)
外にいる間は気を張っていて、何でもないような顔をしていたけれど、
家に入って誰からの視線も浴びずに済む状況になった途端……
力尽きた。
玄関に座りながら、うずくまって一歩も動けない。
(なんで、うちの子は……)
(なんで、うちの子だけ……)
いつも一人だけ浮いている。
いつも一人だけできない。
その姿を目の当たりにして、ショックを受けているのに、平気なふりをして苦笑いしている自分。
(どうしてできないの!?)
大声で怒鳴りたくなる気持ち。
分かってる。
やらないんじゃなくて、できないんだってことくらい。
分かってるよ、そんなこと。
でも……
できてほしいんだよ。
トット君はこんな時、空気を読んで、決して私の元には近寄ってこない。
静かに黙ってリビングで遊んでいる。
そんなお利口にしている姿すらも癪に障る。
(どうして今できて、外ではできないの?)
こんな気持ちになるなら、イベントなんて行かなければいい。
周りとの圧倒的な差を見せつけられて、我が子が障害児である現実に打ちのめされて、こんな風に玄関でうずくまっているくらいなら。
それも分かっているのに、それすらもできない。
だって、ここで私が諦めたら、もうトット君は成長しないから。
そんなの嫌だ。
でも、全然できないわが子を見るのも嫌だ。
声にならない嗚咽を漏らしながら、胸が苦しくなって心臓を掻きむしりたくなった。
(逃げるな、逃げるな、逃げるな……)
(笑え、笑え、笑え……)
大きく息を吸って、天井を見上げて涙を乱暴に拭う。
「ご飯、なに食べる?」
少しだけ震えている声で、いつも通りの様子を取り繕って、トット君に声をかけた。
後悔しないために今できることを。
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