【令和6年7月14日】今週の展望 | 株好き集まれ!!兜スズメ

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■春からのもみ合いを上放れした先週の日経平均は荒い値動きを見せた。懸念されていた日経平均やTOPIX型のETF(上場投資信託)決算絡みの売りも軽々と吸収し、11日には一時4万2426円まで買われ史上初の4万2000円台に乗せた。しかし、現地11日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)を受け米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が高まったことや、日本政府・日銀の介入観測が円高を招き、週末12日は一転して1000円幅を超える急落となった。直近で大きく上昇していたことや、円安メリット株を中心とした指数銘柄による歪な株高であったことで円高が直撃する下げとなった。

こうした中、12日のNYダウは前日比247.1ドル高の4万0000.9ドルと3日続伸し、ナスダック総合指数も同115ポイント高の1万8398.4ポイントと反発。6月CPI に続き、ミシガン大学が発表した7月の消費者態度指数(速報値)も8カ月ぶりの低水準となりFRBの利下げ観測が継続し買われた。ただ、夜間取引の日経先物は大証終値比20円高の4万1190円と小動き。2日続けて日本政府・日銀による円買い介入があったとの観測もあるが、12日のNY外国為替市場では1ドル=157円75〜85銭と円高が進行。円高が日経平均の波乱要因となっている。

 ETF決算やオプション7月限SQ算出を通過し需給イベントは一巡。ここからは企業の4〜6月期の決算発表に関心が向く。そうした面で、まずは海外の半導体製造装置メーカーASMLホールディング(17日)、台湾積体電路製造(TSMC)(18日)の決算が注目され、これを受けた半導体関連株の反応が日本株にも影響しそう。また、一段と認知能力への不安が高まってきたバイデン米大統領の進退からも目が離せなくなっている。国内では18日にディスコ6146が決算発表を予定しており決算シーズンに入ってくる。

今週は15日が海の日の祝日で休場。急ピッチな上昇に対する警戒感や政府・日銀の円買い介入による円高で目先的には調整の動きが予想される。ただ、日本株市場は新たな上昇ステージに入ったと見て良さそうで、25日線を始めとした各移動平均線もすべて上向きで基本的な上昇トレンドはそう簡単には崩れない。売りか買いか迷ったら買いで臨むところで、基本は強気スタンスを維持したい。今週の日経平均は4万0800円~4万1800円のレンジを予想。

 

また物色面では、日経平均が怒濤の上昇を見せる一方で新興系銘柄や小型株が取り残されるケースが目立っていた。しかし、12日の市場の動きはこうした潮目の変化を予感させる。この日は日経平均が1000円を超える急落となる中、東証グロース市場250指数は前日比21.2ポイント(3.24%)高の677.1ポイントと約3カ月ぶりの高値を付けた。東証プライム市場でも出遅れていた銘柄が買われ値上がり銘柄数が多くなるなど、これまでの上昇局面とは真逆の構図となった。グロース市場には内需依存型の銘柄が多く為替の影響をあまり受けない他、長期金利が低下したことでPER(株価収益率)が高いグロース市場銘柄の相対的な割高感が薄れたのも買いを誘ったようだ。何よりも、株価指数ごとの昨年末比の騰落率は、プラス20%を上回る日経平均やTOPIXに対し、東証グロース250はマイナス4%と出遅れ感が鮮明だ。

実は中小型株、グロース株への物色シフトは米国でも起きている。出遅れが目立っていたラッセル5000指数は12日に1.1%高となり3日続伸。中小型株へのローテーションが続いている。東京市場でも出遅れているグロース市場に関心が向くのは自然な流れだ。米金利の低下でグロース株や小型株が好まれる状況が続けば、出遅れていた分、巻き返しの余地は大きいだろう。