宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック) 第19話 | 宇宙刑事レイカースFUN

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「俺の名は、モビー 私立探偵のモビー 宇宙最強の拳法 猛虎緑湖拳の伝承者だ!

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そう言うと、モビーは構え戦闘態勢に入った

鎧将 ギ・ガイブも、拳法のような構えをしながら静かに言った

  「参る・・・」    宇宙刑事レイカースFUN

二人は、御互いに向かって一気に走り込み、闘いの間合いの手前で同時に止まった

そのまま、モビーとガイブは闘いの構えのまま動かなくなった

二人は、御互いの微妙な動きまでも感じ取るように五感を集中していた

重く熱い時間が、静かに流れて行った

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突然、珍しくモビーから動いた

慎重なモビーは、自分から先に動くことは ほとんど無かったのだ

おそらく、先の機械兵との闘いでエンジンがかかった状態だったからであろう

素早いパンチが、ガイブの顔面ギリギリをかすった

しかし、それはガイブがモビーのパンチを最小限の動きで見切ったせいだった

その後もモビーは、左右のコンビネーションの効いたパンチとキックをマシンガンのように連打で放ったが

ガイブは、後ろに下がりながら全て見切っていた

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だが、決してガイブにも余裕が有った訳では無かった 

下がりながら、なんとかモビーの攻撃を見切ってはいたが徐々に逃げ場が無くなるように追い詰められていた

「さすが、宇宙最強の拳の事は有る」

そう言うと、ガイブはジャンプをしてモビーの頭の上空で回転し モビーの後ろ側に着地した

モビーも、急いで反転して 御互い間合いを取って構えた

「鎧のダンナも、言うだけあって やるじゃないか!」

モビーは、構えたままリズムを取るように 左右に身体を動かしながら言った

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「では、今度はこちらから参る!」

そう言うと、その巨体からは信じられないようなスピードで、ガイブはモビーに突進して行った

一気に、間合いを詰めると 重く素早い拳と蹴りがモビーを襲った

モビーも、ガイブの攻撃を全て 受け流したり見切ったりしかわして行った

ガイブの攻撃は続いたが、モビーは後方にジャンプをして間合いを一気に広げ ガイブの攻撃のリズムを崩した

「でぃああ」

モビーは、気合を入れるとガイブに向かって行き ガイブの攻撃を、かわしながらパンチとキックを放った

ガイブも、モビーの攻撃を避けながら 攻撃を続けていった

素早く破壊力の有る拳と蹴りが交錯仕合ながら、それでいて御互い一発も致命打を受けず受けさせられない闘いが永遠と続いた

二人の力は、互角のように見えたが 闘っているガイブに大きな疑問が湧き出していた

(おかしい・・・こんなはずはない・・・)

そう思ったガイブに、スキが出来たのか チャンスだと思ったモビーは、ガイブの心臓を目がけ

鎧の上から全身全霊の正拳突きを放った

「猛虎緑光破正拳!」  

ガイブは、モビーの攻撃を避けることなく両腕を広げ 胸で受けた

ズガーン!

モビーの正拳突きの勢いで、ガイブの巨体は後方に飛ばされたが倒れることは無かった

モビーは、このチャンスに一気にトドメを刺そうとガイブに向かってパンチを狙い飛び込んで行った

しかし、ガイブは飛び込んでくるモビーにタイミングをピッタリ合わせ 叩き潰すような強烈なパンチを放ってきた

パンチは、モビーの右頬をえぐるようにジャストミーで決まった と、同時にこの勝負の勝敗も決まった

  スゴーン! 宇宙刑事レイカースFUN
モビーの身体は、吹き飛ばされるように後ろに転がって行った

地面に、うつぶせた状態で動かなくなったモビーを見降ろしながらガイブは

「宇宙最強の拳法と言われる猛虎緑湖拳とは、この程度の物か!?

 確かに、技の切れも良いし破壊力も有る 技のコンビネーションもフェイントも

 狙って来るポイントも理にかなっている  間違いなく、強い拳法だ!

 だが、何かが足りない! 宇宙最強を名乗るのには、何かが足りないのだ!!」

と言うと、モビーに向かって歩きだした

すると、モビーは普通なら動けるはずがないダメージを負っているのに ゆっくりと両腕で、上半身を上げ立ち上がりながら

「俺の事を馬鹿にするのは良い・・・だが、俺の・・・俺達の猛虎緑湖拳を馬鹿にするのは

 絶対に許さない!」

と言いながら膝をつき何とか立ち上がるとファイティングポーズをとった

      「俺達?」   宇宙刑事レイカースFUN  
ガイブは、モビーに闘う魂が まだ残っていると判断した

「よかろう、二度と立ち上がれないように 身体も心も真っ二つに叩き折ってやる」

そう言うとガイブは、モビーに向かいパンチとキックをガンガンと ぶち込んで行った

モビーの身体は、サンドバックのようにボコボコにされていったが、心は折れなかった

倒れても倒れても、そのたびに立ちあがりファイティングポーズをとった

(今さらだけど、兄弟子みたいに もっと、真面目に修行しとけばよかったかなぁ・・・)

モビーは、なまじ天才で大した苦労もしないで何でも出来てしまう自分の才能が悪いと

この期に及んでも、まだそう思っていた

しかし、薄れゆく意識を なんとか精神力で留め立ち上がるモビーだったが、そろそろ限界に来ていた                  

「やべぇ、本当にもう駄目だ・・・」    宇宙刑事レイカースFUN

モビーは、最後の力を振り絞ってなんとか立ち上がろうとした

「俺、これで本当に死んじゃうのかなぁ?」

そう言いながら、最後のファイティングポーズをとりながらガイブの顔を見た

「その根性だけは、認めてやろう! そして、覚えておいてやる

 猛虎緑湖拳・・・殴られても殴られても、ひたすら立ち上がって来るだけの拳法だったとな」

ガイブは、モビーに完全にトドメを刺す為の技を出す構えに入った

「フォ~」 宇宙刑事レイカースFUN

ガイブは、必殺技を出す準備が整ったので最後の言葉をモビーにかけた

「最後に、我が必殺拳を見せてやる・・・さらばだ」

ガイブが、技を出そうとした瞬間 閃光がガイブの頭を直撃した

ズキューン! 宇宙刑事レイカースFUN

モビーが、閃光が発せられた方を見てみると そこには、見覚えの有る懐かしい人影が有った
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「モビー! 遅くなってゴメン! 大丈夫!?」

モビーは、その人影に向かってニコっと笑って言った

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「いやいや、いつもながら絶妙のタイミングですよ・・・レミーちゃん」




〔あとがき〕

いよいよ我らが宇宙刑事レミーこと、レミーちゃんラブラブの登場です(笑)

『宇宙刑事レイカース4』で、大活躍だったレミーちゃんですが、なぜか『宇宙刑事レイカース』

『宇宙刑事レイカース2』では、ほとんど登場することは有りませんでした

でも設定上は、桜大門と一緒に地球に来ているので、どこで何をしていたのかと思ったら

モビーの方の世界にいたんですね(笑)



今日の折り紙

                  宇宙刑事レイカースFUN
               ビンソンノコギリクワガタ