ここは、ロア時空に浮遊している『ダーク・ロア』の本拠地『ロア要塞』
「ガルバス将軍、先ほど鬼岩島基地の部隊より定期報告が有りました」
ガルバスは、オペレーターの方を見ると静かに
「なんと言ってきた?」と言った
ダーク・ロアの『鬼岩島基地』は、妖鬼将軍オ・カルートス率いる妖鬼軍が地球潜在侵略作戦実行の為に、地球の鬼岩島に建設した要塞だったが ガルバス率いる機甲軍より重機動メカ『メタル・ドラゴ』と『メタル・ファルコ』が、ロア・ペシュール皇帝の命令で作戦支援の為に配備されていた
その重機動メカ部隊より、ガルバスのもとに『鬼岩島基地』の情報が定期的に報告されていたのだった
オペレーターは、ガルバスに鬼岩島基地よりの報告内容の説明を始めた
「昨日、地球時間13時にガイブ様は、鬼岩島基地にてカルートス将軍に謁見され
妖鬼軍の作戦を邪魔しないことと、作戦支援・援護を条件に、地球での行動を許可された
とのことです
ガイブ様は、その後すぐに作戦実行中の『機械兵』小隊と合流する為に、基地を出られた
とのことです」
ガルバスは、オペレーターからの報告を聞くと
『妖鬼軍』が正式な作戦実行中の地球上で、『機甲軍』が自由に動ける許可を取る為には
カルートスから、嫌味を山ほど言われただろう・・・」
と言った
「そのようだったそうですが、カルートス将軍と何か有ったのですか?」
オペレーターは、すかさずたずねた
「先日の、ロア・ペシュール皇帝との謁見の時 俺が、デザイラスの肩を持った事を いまだに
根に持っているのでろう」
ガルバスは、そう言いながら 相変わらずのカルートスの将軍としての器の小ささを感じていた
「カルートスに、ガイブの10分の1でも器の大きさが有れば良いのだが・・・」
ガルバスは、本気でそう思っていた
「ガイブ様は、いつも冷静で作戦実行の事だけを考えられていられるようですが・・・」
オペレータは、ガイブの度が過ぎたストイックさを心配しいるようだった
ガイブの事を心配しているのか?
アイツはアイツで、戦いの中でも自分だけの楽しみを持っているから大丈夫だよ ガハハハ」
オペレーターは、少し意外な気がした
「ああ、アイツの楽しみは自分自身の強さを最高の領域まで研ぎ澄ますことだ
その為に、アイツは侵略の為に赴いた地で 最強と言われる相手と戦うことを
唯一の私的な楽しみとしているんだよ
前から、銀河系では どうしても闘いたい相手が2人いると言っていた
・・・・いや、デザイラスのせいで 一人増えて3人になったのかな ガハハハハ」
その頃、地球では・・・
「俺の名は、モビー 私立探偵のモビー
銀色のアンドロイド兵を倒していたら、金色のボスキャラみたいのが出てきたんだな
今 俺、エンジンフル回転だから ボスキャラだろうが、一気に倒しちゃうよ」
モビーは、いつものように独り言で 今の気持ちを説明していた
「お初にお目にかかる ダーク・ロア機甲軍 鎧将 ギ・ガイブと申す」
金色に輝く鎧をまとった『鎧将 ギ・ガイブ』は、何か嬉しそうだった
モビーは、笑いながらガイブを茶化す様な話し方をして様子をうかがってみた
しかし、ガイブは気にする様子も無く
宇宙最強の拳法と言われている『猛虎緑湖拳』と拝察したが、間違いはないか?」
と、問いかけてきた
モビーは、驚いた
確かに自分が使う拳法は、宇宙最強の拳法と言われている『猛虎緑湖拳』だが
この金色の鎧をまとった男が、ダーク・ロアの一員だとすればマゼラン星雲から来た侵略者が
『機械兵』との闘いを見ただけで、自分の拳法の流派を見抜いてしまっていたからである
モビーは、ガイブの出方をうかがってみた
ガイブは、鎧越しでもわかるほど喜びながら
「やはり、そうか! 俺は、闘う事については本当に運が良いな」
そう言って、笑っていた
モビーは、ガイブが言っている意味が全くわからなかったので聞いてみることにした
「なんだか俺と合えて、凄く嬉しそうだけど、闘う前に理由を教えてくれない?」
ガイブはモビーの顔を見ると、モビーの問いかけに丁寧に答えだした
「私は、ダーク・ロア帝国の機甲軍の副将として ロア・ペシュール皇帝の下、ダーク・ロア帝国の
全宇宙征服が一番の望みであるが、もう一つ生き甲斐が有る
それは、自分自身の技を磨き 戦士として最高位の強さを手に入れることだ
その為に、数々の星で最強と言われる者達と 正々堂々一騎打ちでの勝負を行ってきた」
モビーは、最強と言われるの者達との闘いを、数知れないほど繰り返してきたガイブが
こうして今、自分の前に立っているということは、今までの闘いは全勝だったということは
すぐに理解出来た
「ふ~ん オタク、強いんだ・・・」
ガイブは、モビーの言葉を否定するように首を横に振りながら
「その領域に近付ける為に、以前から私には銀河系でもどうしても御手合わせしていただきたい
御方が2人いた」
「御一人は、〝宇宙最強の拳法と言われている『猛虎緑湖拳』の伝承者″
もう御一人は、宇宙に敵なし〝無敵の剣『羅万融天の剣』の継承者″
拳法と剣術の違いは有れど、両流派とも一子相伝で伝承者は銀河系に居られるという
銀河系に来れば、いつか御二人とお会い出来 そのチャンスも有ると思っていたが
まさか、その御一人にこんなに早く御会いできるとは」
そう言いながらガイブは、刀をサヤに収めると それを『機械兵』にわたした
「まあ、兄弟子が出てくる必要も無いでしょう・・・」
モビーは、ガイブに聞こえない程の小さな音量の独り言を言った
ガイブは、闘いの前に思い出したように モビーに質問をしてきた
「『猛虎緑湖拳』の伝承者の貴公なら、知っているかもしれないのでお聞きしたい
最近、銀河系で闘いたい相手が、もう一人増えたところでしてね
我がダーク・ロアが誇る宇宙戦士『格闘将軍ル・デザイラス』様を、倒したという
宇宙刑事ですが・・・・
御存じでは、有りませんか?」
モビーは、デザイラスというダーク・ロアの将軍の事は知らなかったが
ガイブが言っている宇宙刑事というのは、桜大門だということは すぐにわかった
「知らない」
モビーの返事を聞くと、鎧将 ギ・ガイブのオーラが急に変った
「それでは、御手合わせ 御願いいたす!」
対戦を熱望していた相手との闘いを、喜んでいるガイブだったが この時は、まだ知らなかった
これが、人間違いであることを・・・
そして、彼が対戦を熱望している本当の3人が これから数年後 たた一人の同一人物になることも
〔あとがき〕
今回のストーリー前半の『ロア要塞』でのシーンは、ストーリー展開をし易くする為に急遽増やしたシーンです
その為、オペレーター役のフィギュア製作が間に合わなかったので・・・市販のフィギュアそのまま使ってしまいました
ミクロマンですね(笑) なぜ、ミクロマンかというと・・・近いうちにお話しいたします
フォルスターフタマタクワガタ