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[折りたたみ傘]

TV(天気予報をお伝えします。今日は晴天です!楽しい休日をお楽しみください!)
「熱いと言わんばかりの暑さだ!俺は仕事なんだよ!最悪だ!くそったれ!」
今季は夏。休日の方には最高の1日になるのかもしれない。家を出る事なくクーラーをかけっぱなし、外出するなら、海に川にプール、最高の1日になるに決まっている。
でも、僕はそうではない。暑いとかの次元ではない。
密閉された、クーラーなしの監獄をイメージできるかな?そんな状態。伝わりにくかったら、申し訳ない。だが、それ程死にそうなくらい熱い。快適な暮らしなどこの2年程はしていないだろう。
時たま思うんです。僕に存在価値ってあるのだろうか?このまま一緒に居ていいのだろうか、そんな事を最近よく考えます。
TV(天気予報をお伝えします。今日は1日中雨が続くようなので、傘をお忘れのないようご注意ください。)
今日は、雨らしい。昨日の熱さはないようだ。雨の日は1番好きかもしれない。いいや、1番好きだったの、間違いだ。
「あぁ、今日は雨かよ!傘持ってかねぇーと!あった!行ってきまぁす!」
今は雨が1番嫌いかもしれない。雨が降ると自分の存在意義がわからなくなる。そんな気持ちに打ちつけられる。心の天気まで、雨になりそうなくらい、辛い。
どう伝えればこの気持ちを理解してもらえるんだろうか、そんな方法も思いつかない。ただ、ただ、辛い。
そんな毎日が続いたある日、突然と光が見えた様な気がした。
どうやら、今日は粗大ゴミの日らしい。
「おじさん待って!この靴箱捨てるからさ!持ってって!よいしょ!」ガタン。
どうやら、間に合ったらしい。大きなトラックに積んだようだ。
今日はやたらと、物音がよくする日だ、ガッタン、ガタン、ガッタン、激しい揺れも感じる程だ、地震でも来たのだろうか?でもなんだか、違う。
突然と光が射し込んできた。眩しくて仕方がない。
なんだろうか、この気持ち、2年前にも感じたこのざわめきとワクワク感。心が愉快になってきた。
そんな気持ちはほんの一瞬で終わった。
目の前に化粧台があった。その鏡に映る自分。
後悔ばかりしかなかった。あの喜びの瞬間など
忘れてしまいたい程に。
鏡に映った自分は、埃まみれの錆まみれ、
骨組みは折れ、ずさんな姿。
忘れられたんじゃなく、必要がなくなったんだろう。
必要がなくなって、今日まで忘れられてたんだろう。
いや、今も忘れているんだろうか。ここにいたことを。
そっと扉が閉まり、2度と開くことがない事を知った。
さようなら。