「四天王楓江戸粧(してんのうもみじのえどくま)」のレポですが、保輔登場から切腹の場面は2回目の観劇で理解できましたので、後にまた改めて補足のレポを書こうと思います。
先にレポ3を書きたいので、進ませていただきますね~
3幕の幕が開くと、舞台に
澤村國矢さん、市川猿四郎さん、市川門松さん、澤村大蔵さん
この方たち、官女です。。。女形。澤村大蔵さんが口火を切るのですが、思わず客席からもほんのりと笑いとどよめきが( ´艸`)それはそうですよ!この方たちは立派な立役の方たちでいつもは勇ましい姿しか舞台で披露していないのですもの!
いつも澤瀉屋のお芝居を観に行かれている方は目を見張ってしまうと思うんですw
「えっ、なんで!?なんで女形?」と思うのですが、このインパクト私は好きですね~~。たまんない(笑)
市川猿四郎さんなどは官女なのに白塗りもされてないですし!
皆さん、十二単なんですが・・・でもやっぱり歩き方も男らしいのですよね(笑)
一端、上手に引っ込みw
それから、舞台には市川笑野さんが登場。赤姫の拵えで正統派です。可愛い~(花園姫=源頼光(門之助さん)の許嫁なんです)
そこで市川笑三郎さんが花道から出て来られます。和泉式部。。。平安時代ですね。
首桶を持っています。
頼光の首を差し出せということになっていたので、前の幕で切腹をした保輔の首を入れて来ていたのです。
そうとは知らずに許嫁の頼光の首だと思って泣く花園姫。
(私も初見の時には「えっ!?頼光の首?頼光って門之助さんだよね~~。もう討たれちゃってるの?もしかして亡霊としての出番だけ?ここは私も泣いた方がいいの?」と思ったものですw)
でも歌舞伎の首実検の法則: 検分される首は偽首である(他の人物の首である)
を思い出して、最初はこれが保輔の首とはわからなくても「違う人の首だわ、きっと」と思っておりました(笑)
御簾が開くと、左大臣の高明(坂東亀三郎さん)、そして4人の男らしい官女たち(誉めてます)
坂東亀三郎さんは声がいいので大伴黒主の拵えでなかなか萌えます(※私は大伴黒主フェチなので御座います・笑。この拵えは本当にたまらないものですよ!)お若いのに、悪役なかなか良いです♪
歌舞伎って面白いですよね登場の時から「この人は悪役」「この人は善い人」って化粧でわかったりするのですもの♪亀三郎さんは今回、悪役の藍隈です。(@前半は)
上手には鯰坊主の拵えの市川欣弥さん、そして美しい市川春猿さん!
さぁ首実検しましょうという段になって、花道から市川笑也さん(橋立という女性のお役です)!薄い水色の着物が綺麗でした~♪そして舞台で赤姫の拵えの市川笑野さんも綺麗なのです!
橋立は、首実検の首になっている保輔の許嫁なので、気が動転してしまい来てしまったのです。
さぁ、舞台にきれいどころが全員並びました! いいねぇ、わかってるねぇ!と思ってしまう美人好きの観客がここに(笑)
笑也さん、笑三郎さん、笑野さん、春猿さん
やっぱり澤瀉屋さんて美人揃いだなぁ~。
で、ここで首実検をするのですけれども、和泉式部(笑三郎さん)が、なんと「熊谷陣屋!」(のパロディ?)
「(自分の妹の橋立に)騒ぐな、(花園姫に)お騒ぎあるな! 騒ぐな、御騒ぎ、エエエエーーお騒ぎ~あ~る~な~」 パロディですので面白いんですけれども、熊谷次郎も真っ青の迫力でそこは聞かせる笑三郎さん!楽しかったですね~。
ここで偽首であることを見抜いて、左大臣 高明は田原五郎太(たわらのごろうた)を呼びます!
ここで花道から出てくる市川猿弥さんが丸いんです~!!随分おなかにいっぱい詰め物が入っている拵えで( ´艸`)全身赤っ面のお役です(笑)出てるおなかも赤いんですよ~
まるで荒獅子男之助が太ってしまったかのような拵えです。なんであんなに丸かったのか(笑)
もちろん肉じゅばんといいますか、着肉といいますか、そういうものですけれども。
この田原五郎太が花園姫を斬ろうと刀を抜くと~・・・
「しば~~ら~~く~~~!! しば~~~ら~~く~~~!!」(あっ、この声は右近さんだ!)
せっかく猿弥さんが「吉例の習わしによってきいてみるが、何者だ!?」と言っても
「しば~~ら~~く~~~!!!」
(あら、名乗らないのかしら?) 「しばらく、しばらく、しばらく」
と右近さんがここで花道からやって来られます!
すごい拵え! といっても押し戻しのような格好(『暫』のような格好)で、頭もカニ頭!
この拵えは私も「おお、すごい」とやっぱり思ってしまいます。
観劇しながらではこのくらいのらくがきしか描けませんでしたが、感じは伝わりますでしょうか?
心の目で見てください!市川右近さんになるはずです(笑)
市川右近さんは花道七三のところで長い名乗りを挙げます!さすが顔見世歌舞伎だわ♪
「市川猿翁の一番弟子の~」みたいな台詞もあったでしょうか。
自己紹介をした後の見得、かっこよかったですね~♪
そして舞台に歩いてくる右近さん。
すると、なんと舞台の官女たちが右近さんの登場に合わせてかけ声をかけ始めました!!
右の官女「あ~~りゃ~~!」
左の官女「あ~~りゃ~~!」
(えっ、ちょっと待ってw かけ声もかけるためだから敢えて立役のあの方々が抜擢されているのww??)
私はツボにはまってしまい、客席で静かに笑っておりました(笑)
だって、舞台の上の官女たちがいきなりかけ声をかけ始めるなんて、斬新すぎます
右の官女「あ~~りゃ~~!」
左の官女「あ~~りゃ~~!」
四人で「で~~っけぇ~~~!」(『暫』の右近さん、見得!)
場内拍手
官女たちがかけ声をかけ始めた時にはどうしようかと思いました(ウケてしまって)
そして、次の間で控えている鬼道丸が呼ばれます。
いよいよ市川團子くんの登場です!花道から駆けってきます。そして見得。
あれ!?團子くん、お顔がシュッとして!もっと丸顔で「ああ、澤瀉屋さんのお顔ねぇ( ´艸`)」っていうイメージだったんですけれども!そう、スリムにシュッとしていてびっくりいたしました(※私の頭の中では「ヤマトタケル」のワカタケルなどのイメージがあって)
さぁ、そこで悪役で美人だった春猿さん(春巻というお役)がなんとスパイとして悪の方に居ただけで、実はいい人だったことが発覚。まさに美人勢ぞろいの様相♪
しかしこの舞台、歌舞伎らしさの全てが詰まっていてワクワクだなぁ
そんな風に思っていると、「しば~ら~く~」という猿之助さんの声が!
「や~ぁ。暫にしばらくと言うのは何者だ~!?」と市川右近さん。
うん、確かに!それは私も思いましたw
ちなみにこの三幕目 花山御所の場では、市川右近さんのお役名は四天王のひとり、碓井定光です。
そこで辰夜叉御前の猿之助さんが出てきます。
猿之助さんは辰夜叉御前としては終始このような感じなんですが(チラシどおり)
『暫』と並んでもやっぱり一番強そうに見えますw
猿之助さん、最近 禍々しい人外のものの迫力が増されたと思います。
ここで再び、花道で澤瀉屋ツートップの見得!(市川猿之助&市川右近)
わあぁぁぁ、燃える~ 竜雲は澤瀉屋ツートップの見得、たまらなく好きで御座います
ここから辰夜叉との闘いになるのですが、続きはまた次のレポに!
それでは、皆さん良い夕べを~
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