「恐怖時代」千穐楽レポ2@歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」 | 油絵で歌舞伎! KABUKI OIL PAINTING

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絵師のはしくれ、西本竜雲のブログです。自分で描いた歌舞伎役者絵をこちらでご紹介させていただきます。ほぼ毎日歌舞伎関連のことを綴ってます♪★励ましのお便り、歌舞伎の役者絵(油絵)のご依頼等はryuun . kabuki . pictures@gmail . com まで♪←スペースなしで

さてさて、皆さんこんばんはラブラブ夜中の竜雲です。八月のレポも早く書いてしまわないと、ってわけで書きます(笑)

レポ1の続きです。

幕が開いたら・・・別世界キラッ 綺麗なお庭の風景です。
池には睡蓮が咲いてます蓮蓮の葉

鳴り響くお琴の音楽キラッ 揚幕がシャッ!と開く音がして、中村七之助さん扮する伊織之助が登場です。
一番前のお席の方は七之助さんファンだったみたいで、花道の伊織之助に熱い拍手を贈ってましたニコニコ 
七三のところで客席の方を見る伊織之助。「中村屋!」入る大向こう。

美しい庭と、美しい伊織之助。女形の喋り方ですが、でも前の方でよく見ると、お化粧は女形のそれとは違っておりました。やっぱり男の化粧にされてました~。

伊織之助を訪ねて来たのは、なんと梅野!(萬次郎さん) 
パールピンクの衣装に身を包み、ハート恋する乙女ハートなのですニコニコ

さっきまでの、刃物を突き付けて怖かった梅野はどこへやら!
幕が開いたら、なんと愛敬のあるいつもの萬次郎さん☆ 可愛いんですよ~。

客席も梅野の可愛らしさに顔がほころびますニコニコ 萬次郎さんはおいくつになっても可愛い女形さんでいらっしゃいますね~。愛嬌が素晴らしい。七之助さんはお母様似ですね~。

手練れの者で邪魔者が2人いるから斬って欲しいと伊織之助に頼む梅野。

手を取り合って寄り添ってるところに、お銀の方(扇雀さん)。

梅野はすっかり恋する乙女モードラブラブ 
恋する乙女ってにやけているものですよね(笑)そのにやけっぷりが、萬次郎さんはとっても上手でいらっしゃるのです! 

梅野はお使いを承って舞台下手に引っ込み。(引っ込む前にも伊織之助にニコっとして可愛い♪

お銀の方が、伊織之助をずっと眺めていると「もし、お部屋さま。どうして私の顔をそんなにずっと眺めていらっしゃるのですか?」というようなことを訊きます。「ずっと眺めていたら悪いか?」と言ってお銀の方が伊織の助の顎をくいっと手で持ちあげたところで・・・

客席から「あら!」 「あら!」というご婦人がたの声が。
そうなんです、この2人は(昔の言い方で云うと)デキていたのです~目
ここは観客が「えっ!?」と思うところ。私も思いました「えっ、そうなの!?」
ただならぬ雰囲気、扇雀さんはうまく出していらっしゃいましたドキドキ

どう見ても恋人同士の歩き方。梅野は・・・?と思っていると伊織之助が「気の毒なのは梅野様・・・よく気づかないでいらっしゃる」 お銀も「梅野を騙すために靱負どのに心底惚れている演技を」みたいなことを言うのです。そうなの? 

2人がしっぽりと抱き合ったところに珍斎(勘九郎さん)が下手から登場。
逃げようとしたけれど伊織之助に捕えられます。
珍斎って便利なキャラですよね~。こうやってひょこひょこ現れても何の違和感もなく(笑)

手練れの2人の者が殿を捉えて意見をしていると。お付きの者たちは震えあがっているだけだと、お銀の方に伝えにきた珍斎。
伊織之助は「私がその2人の命、いただきましょう」と自信満々。(なよなよしていて実は強いという、どういう設定なのか)

いざ酒宴の席へ!

ここで幕歌舞伎・定式幕

お話が俄然楽しくなってまいりました。音譜
次の場は酒宴の席へGOチョキ

花道には畳が素早く敷かれ、舞台でトンカントンカンという音が。
この舞台転換の時って、大道具さんはどういう仕事をされているんだろう? 
見てみる機会はないのですが、でもいつか見てみたい。この短い転換の場で、どうやって舞台を作っているのだろう。

幕が開いたら・・・暗いまま。チョン!の音とともにパッと明るくなる舞台ビックリマーク
(これ、公演の最初の方では、幕が開いたら緑の薄い幕が更にかかってて、チョン!の音でそれが取り払われてませんでしたっけ?私の気のせいかしら)

一気に華やかな殿のお部屋です( ´艸`)
金色の壁紙には赤で紅葉の模様が。綺麗だなぁ~キラッ 

華やかなんだけども・・・ 何やら雰囲気は一触即発。
本当にお家を思う忠臣の氏家左衛門(市村橘太郎さん)と菅沼八郎(中村橋吾さん)が、殿にご意見をしています。他の者たちは2人に恐れをなしてぶるぶる震えているだけっていうのですから、殿を護る役目の者としては随分情けないです汗

それにしても橋吾さんの姿は綺麗ですキラッ 芯がしっかりしていて、目の前で拝見したら月のような綺麗さ。
世襲とか関係なく、華のある役者さんはどんどん重用されるべきだと思います。(世襲は世襲で見守る楽しみがありますが、でも…どうして?と思う時も度々あります)
観客としてはそういう華のある役者さんをもっと見たいと思ったりもしました。まぁそれは、時間と共に自然にそうなってゆくものだと思いますけれども音譜

氏家役は市村橘太郎さん。この方はお優しいお人柄が滲み出ていらっしゃるような方ですね~。
殿をひっとらえて、「殿のお命をもらおうか~!それとも毒虫であるお銀の方の命を貰おうか~!と迫ります。

しかし中村橋之助さんの殿=春藤采女正 がやはり素晴らしいキラッ
「お銀のためなら余が命を縮めよう」と、とりつくしまがありません。

花道から「しばらく~」とお銀の方が登場です。ひょこひょこついてくる珍斎(笑)
3階席でばっかり見ていたのであんまり花道を見れなかったんです。なので一等に座ったこの1回は、いっぱい花道の様子を見ておこうと思いました音譜 

お銀の方も、ふてぶてしく(この女は強い女です!)かなり憎たらしいことを言っていて(笑)
「殺したければ殺せばよい。しかし仮にも殿のお情けを受けるこの身ゆえ・・・殿の御許しは得たのかえ?」
そんなことを言われたら手出しができません。殿に愛されてるのをいいことに~と思っていると、氏家左衛門が「殿の寵愛をかさに着て!」と言ってくれましたから、「そうそう、そのとおり」と思いました(笑)

そんな折に、花道からまた「しばらく、しばらく、しば~ら~く~」(歌舞伎的だわ目
伊織之助です。伊織之助は、この物語の中でパッと明るい一面を持ちます(見かけ上。登場の仕方は常に花形な感じでしたよね(笑)中味は残忍な殺し屋と変わりませんがw)ここで登場の時も明るいクリーム色とブルーの衣装で、なかなか美しく。
手練れの2人と真剣勝負がしたいという伊織之助。

伊織之助が可愛い殿は、なかなかうんと言えないですが、伊織之助にも「お願いいたします」と言われ、お銀に「私のことはどうでもいいの?」みたいなことを言われて、真剣勝負を許します。残忍な殿が、ここでは迷って可愛かったですニコニコ 

さぁ!真剣試合です!

というところで、レポは3に続く~

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