猿翁旦那の義賢!@「源平布引滝」 | 油絵で歌舞伎! KABUKI OIL PAINTING

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皆さん、おはようございま~すラブラブ 

現在 浅草公開堂で片岡愛之助さん主演の「義賢最期」が上演されておりまして、私はこの演目を初めて拝見いたしまして、いたく感動したのですけれど・・・ 

なんという偶然のいたずらでしょうか。
絵の資料のために買った昔のパンフレットで、昨年、猿翁旦那の絵を描こうと思った時に取り寄せましたるこれ!

あれ。。もしかして・・・ と思ったら、やっぱりこの拵えは
「義賢最期」ではありませんか目 
DCIM4870.jpg

このお写真がかっこいいのでお取り寄せをしていたんですよ。

私が「義賢最期」の拵えに美を感じてしまうタイプであることは、明白、明白~。
(なぜ歌舞伎口調なんだろう)
しかも、この見得が、私が一番美しいと思った義賢の見得!これが描きたかったんですよ!義賢といえばこの形の見得が一番でしょうチョキ音譜
思いがけなくも、こんな身近に資料があるとはキラッなんて嬉しいことでしょう音譜 

全く「義賢最期」のことも知らなくてお取り寄せしていたパンフレット・・・ 
中を見ますと、サンシャインシティの劇場で、三代目 市川猿之助さんが監督をされた映画と、「義賢最期」&「実盛物語」という、なんとも美味しそうな企画だったのです。

ほら、「源平布引滝」って書いてあります。
DCIM4871.jpg
猿翁旦那、お若い!

この時の「義賢最期」の主な配役

木曾先生義賢:市川猿之助(三代目)
下部折平 実は多田蔵人行綱:市川段四郎
(映画での平清盛:市川左團次。 どうやって映画が入っているんだ・・・)

DCIM4872.jpg

御台葵御前:中村芝雀 
小万:市川門之助(七代目。先代です。これがまた綺麗なんです~)

待宵姫:市川小米(ハート見たい見たい~ラブラブ門之助さんの以前のお名前ですハートどんなだったのかしら、可愛かったかな、可憐だったかなラブラブ
で、派手な敵役の進野次郎宗政を市川寿猿さん

という配役!
そして映画を挟んで 
DCIM4875.jpg
「猿翁旦那が映画を撮られてました」って、以前にもブログ記事にしたことがあるけれど、全てがリンクした今も書かせてください(笑) 

この小万の綺麗なこと・・・キラッ 今の門之助さんのお父様です。
小万の右隣の九郎助は市川八百蔵さん、太郎吉役は山本雅春くんという子役です。

九郎助らにはぐれてしまった小万は、討手に追いつかれてしまって琵琶湖に飛び込むんですって!

ここから映画みたいです。
れかかった小万は、通りすがりの舟に助けられます。しかしその舟は敵である平宗盛(市川右近さん)
が生島詣でに来ていた舟だったのです。(前列一番右が平宗盛)
2014011608410000.jpg
前列右より 
市川右近さん、市川中之助さん、市川猿之助さん(三代目)、市川門之助さん(七代目。先代)

市川中之助さんて、存じ上げない役者さんです・・・飛騨左衛門のお役ですって。

平宗盛の舟には、源氏に心を寄せる斎藤実盛(三代目 市川猿之助さん)は、白幡を平家に渡してはならぬ!と、白旗を持った小万の腕を斬り落としてしまいます。(そんな展開・・・小万が哀れです泣く

漁に出た九郎助と太郎吉が旗を持った女性の腕を拾います。(小万のものと分かってはいなさそう)

ここから「実盛物語」になるのです。
このお話は、先ほどの小万の件(平家の生島詣で)を斎藤実盛が葵御前に物語るところから名づけられています。生島でこういうことがありまして、私は源氏に忠誠を誓っております。と。
そんなところに漁師たちが小万の死骸を担いでやってきます。実盛が、死体に腕をつけてやると小万は息を吹き返して、親である九郎助、子である太郎吉に別れを告げて死んでゆきます。

なので「義賢最期」の小万と、「実盛物語」の小万は全く違うのですね。
勇ましく立ち回りを演じていた小万は、実盛物語では瀕死の姿で・・・

DCIM4876.jpg
このお写真も、きっとその時のものですよね。
源氏の白旗を掴んでいるのだということも、今だからこそ理解できます。リンクが色々、今こそ自分の中でつながった感じですキラッ あの時の写真はこれだったのか、って。

葵御前は男の子を産んで、それが駒王丸(後の木曾義仲)です。
太郎吉は手塚太郎と名を改めて、駒王丸の家臣になります。

それが「義賢最期」の後のお話・・・

要するにこの1980年の10月のサンシャイン劇場での公演は「源平布引滝」の通し狂言だったのですね。(しかも映画つきで!)その時の舞台の様子、そして映画などは、どこにも記録は(見れる術は)ないのでしょうか?見てみたいですね。

門之助さん(当代。私がぞっこんのハート)が演じられていた待宵姫も見てみたいですラブラブ
ご覧になられた方がお羨ましいキラッ

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