台風が過ぎ去って、また暑い日になりました。今年は本当に台風が多くて・・・しかも大型のものばかり。日本列島、平穏無事な秋の日を過ごせるように祈らずにいられません。被害を伝えるニュースを見ていて、心が痛みます。もう今秋は台風はたくさんですね、もう来ませんようにと祈っております。
東京は、数時間は外を歩くのは不可能だろうと思われた時間帯がありましたが、過ぎ去った後はほぼ日常どおり。。私は、やっと動き出して信じられないほど満員ギュウギュウのメトロ東西線から乗り継いで国立劇場に参りました。
(止まってた時間帯の後は、遠回りしてでも他の路線から行ったほうが快適ですね(;^_^A 教訓でした)
さて、国立劇場で私が買ったもの・・・それは
これ!
台本が売られているのです!皆様、ご存じでした?
昨年は私の大好きな門之助さんが「熊谷陣屋」の源義経をお勤めになられました
門之助さんの舞台のご様子を思い出しながら、台本の台詞を追ってみました
なんか嬉しい・・・
昨日は、源義経は大谷友右衛門さんがお勤めでしたが、やっぱり私は(これは大好きなので当然というべきでしょうが)門之助さんの源義経が好きだなぁ。門之助さんは「義経役者」と呼んでいいくらい源義経はハマり役ですもの(←贔屓目もあると言われてしまうでしょうか?惚れ込んでいる者の言うことですので、言わせておいてください!でも本当にそう思ってます)またお勤めになって欲しいな~
で、台本を読みますと、やはり最後の直実の引っ込みの台詞は
「十六年は一昔。夢だ、アヽ夢だ。」と書いてありました。
昨日、松本幸四郎さんの引っ込みも、確かにその台詞でした。
今までは号泣して仕方なかった相模のクドキの場面で、昨日は泣きませんでした。
皆様から色々教えていただいて、武士の妻としての心意気を感じ、「熊谷陣屋」を違った風に楽しむことができたのかな、と思います。
あの場面は現代の感覚で見ると、本当に号泣シーンなのですよね
それでも昨日もやっぱり上記の「十六年は一昔。夢だ、アヽ夢だ」は、目が潤んでしまいました
熊谷直実は僧となって、息子や頼朝、常盤御前の菩提を弔いながら生き・・・
相模はひとりでどうしたのでしょうね? やっぱり後を追うように出家してしまったのでしょうか?
後日談の物語があれば面白いかもしれません。
「一谷ふたば軍記」では、最初の「陣門」で、小次郎直家が戦場でも管弦の宴を楽しむ風流な平家の様子をうかがって「我々は鎧兜弓矢を取って、こんなにもやんごとない人々を敵として戦っている、浅ましい」と嘆く場面があります。
でも、平敦盛を鎧櫃に入れて、姫君へ届けてくれと言う源義経もなかなかの風雅な人ですよね。
「一枝を斬らば 一指を斬るべし」
「桜の枝を1本斬る者は、指を1本斬るべし」
この義経の戒めは難しいですね。それほどまでに美しいものを愛でていたということなのでしょうか。
そして大切なものを守るためには犠牲もいといませんよ、という心の表れということなのでしょう。
しかしその大将様の心を汲んで自分の息子を犠牲にした直実は・・・!
昔は、主君のために命を犠牲にするのは武士にとって当たり前でしたから、「天晴」というべきことなのでしょうけれども。。。でもそのために熊谷直実は俗世を捨てて僧形になってしまった。おいたわしくも悲しくもあります。
まことに、秋の歌舞伎にふさわしい演目だと思いました。
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