さて、今月の国立劇場の歌舞伎公演では「一谷ふたば軍記」の「陣門」「組討」、それから「熊谷陣屋」の3幕見れるということもあって、私はワクワクで出かけたのですよ~♪
序幕「須磨浦陣門の場」
熊谷次郎直実の子息である、熊谷小次郎直家(次郎の子が小次郎、それならば太郎の子は小太郎?)のお役は、市川染五郎さん!
陣門は、敵陣にまさに乗り込もうとしている場なのです。
一応味方なのですが、熊谷親子がこの陣への討ち入りで亡くなれば手柄を自分のものにできると考えるこずるい 平山武者所季重(ひらやまむしゃどころすえしげ=松本錦吾さん)に促されて、陣門に単身乗り込んでしまう小次郎直家。
そして松本幸四郎さんのご登場です!
「熊谷陣屋」では侍風の頭(=カツラの意ですよ)なのですが、この序幕では・・・
カーリィヘアなのですよ
(こんなイメージ!)
歌舞伎でカーリィヘアは悪役のしるしではなかったのか 熊谷次郎直実はいい人なのにカーリィヘアです。カーリィヘアに衝撃を受けながら観劇していたワタクシで御座いました。
ひとりで敵陣に乗り込んでしまった我が子を心配する父としての心境。
高麗屋さん、本当の親子が親子役を演じてらっしゃるところがツボです!!こちらも自然にお話に入りこめてしまいます。
で、ほくそ笑む平山の前を、「小次郎が負傷した」と抱きかかえるようにして直実が走り抜けてゆきます。
(ここで顔を見せてないのがミソだと思うんです)
この場で出てくる馬、そして馬に乗った鎧兜姿の染五郎さんの扮装がかっこよかったです
何て呼ばれる物かわからないのですが、後ろにひらひらと赤い布が舞っていて、それはそれは綺麗で素敵なので御座いますよ。
武者は平敦盛。(=染五郎さん)
後白河院の落胤といわれている平敦盛です。高麗屋の若旦那は、若武者の役がよくお似合いです。
歌舞伎で、鎧武者姿が見れる演目もたまにありますが(たとえば「椿説弓張月」とか)、いいですねぇ~。
平安時代が舞台だと、この鎧武者姿が欠かせない感じですね♪
平山は、「こりゃかなわん」とばかりに逃げてしまうのですよ~。あんまり強くないのに、うまいこと手柄を横取りしたい人物だということが更に印象づけられます。
この序幕はあんまり上演されませんが、かといって全く上演されていないわけではないみたい。
過去には通しで上演されることのほうが多かったとか。
熊谷次郎直実は、代々の松本幸四郎さんが当たり役にされてきたお役みたいなのです。
それから、熊谷次郎直実で好評を博していたのは女形として大人気だった五代目の中村歌右衛門さん!(名高い女形の方ですが、こうやって熊谷も演じていらっしゃるのが不思議です、しかもすんごい立派で良かったんですって)
五代目の中村歌右衛門さんの熊谷(この写真は熊谷陣屋のものですが、五代目さんもカーリィヘアの幕を演じられたことがあるのだろうか?)
まだまだこの場では、松本幸四郎さんの熊谷はちょっとした出番だけなので、次の場が楽しみ!
というわけでレポも続きます~
------------------------------------
皆さん、いつもぺタや人気ブログランキングのクリックありがとうございます
歌舞伎の役者絵をいっぱい描きますそんな私に応援クリックの元気玉、よろしくお願いしま~す (何個かリンクありますが、一番下をクリックすれば良いみたいですw)
<a href="http://show.blogmura.com/kabuki/"><img src="http://show.blogmura.com/kabuki/img/kabuki88_31.gif " width="88" height="31" border="0" alt="にほんブログ村 演劇ブログ 歌舞伎へ" /></a><br /><a href="http://show.blogmura.com/kabuki/ ">にほんブログ村</a>