有名な演目、楽しい歌舞伎舞踊「六歌仙」についてのノートを記しておきま~す♪
今度、六月の「歌舞伎座柿葺落六月大歌舞伎」の第一部でもこの「六歌仙容彩」から『喜撰』だけ上演されるみたいですね~。喜撰法師は坂東三津五郎さんです。(坂東三津五郎さんって・・・上手いですよね。お芝居も舞踊も。流石だと思います)
これは変化舞踊でして、天保二年(1831年)三月に中村座で初演されたそうです。初演では二代目 中村芝翫さんが五役踊られたそうですよ
この方が二代目 中村芝翫さん
(これじゃわかんないよ、という声が聞こえてきそうですね(笑)浮世絵しかない時代で御座います)
あらすじとしては、美人の小野小町の色香に迷って、歌仙たちが訪ねてくるのですが、小野小町は誰も相手しないというものです。(←短い)
大伴黒主は、思いを聞き入れてくれない小野小町を逆恨みして、小野小町の歌に一筆加えて「盗句」の濡れ衣を着せようとするのですが・・・ 小野小町がお神酒で紙を洗い流すと書き加えた部分が消えて、大伴黒主の企みが発覚するというお話です。
小野小町に言い寄る五歌仙
・僧正遍照(ワキ=小野小町。かつては長唄、今は義太夫)
※百人一首の「天つ風 雲のかよひ路 吹き閉ぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ」の作者
この段が一番、『歌舞伎の芝居』みたいで、一番舞踊の要素が少ないです。
身分の高いお坊さんが小野小町に会いたくてやって来るのですが、恋に迷った大僧正というのは・・・(笑) お坊さんは世俗を捨てた存在ではないのでしょうか~?
・・・と思っていたら、やはり官女から「恋に迷うははしたない。早くお寺に帰りなさいませ」みたいなことを言われて去ってゆくのでした。(可愛想にね。でも身分柄仕方ないですよね)
・文屋康秀(ワキ=四人官女。清元)
※百人一首の「吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐をいふらむ」の作者
小野小町は出て来ず、官女がたくさん出てくる段になります。
小野小町のところに行こうとする文屋康秀を官女たちが止めるのです(笑)要するに攻防戦w
最後が可笑しくて、私笑っちゃったんですが、官女たちを蹴倒して小町が眠る中殿へ向かって業平がフェードアウト(笑)
・在原業平(ワキ=小野小町。長唄)
※百人一首の「ちはやぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは」の作者
雅びな感じです見た目には一番ロマンチックな感じかな。小野小町の衣装も綺麗です。
ひらひらと踊る感じです。ふられて帰っていきますw
・喜撰法師(ワキ=茶汲お梶。清元、長唄の掛け合い)
※百人一首の「我がいほは みやこのたつみ 鹿ぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり」の作者
桜一面の明るい舞台、明るいお祭りみたいな音楽に合わせて、少しコミカルな踊りです。
♪「我いほは芝居のたつみ 常盤町 しかも浮世を離れ里~」♪
清元さん、長唄連中さんみんなが舞台の上に並んで豪華な感じなのです。音楽の素敵な段だと思います。お茶汲のお梶さんの踊りは案外色っぽい踊りなので要チェックですよ六月の歌舞伎座ではお梶役は中村時蔵さんですね。
舞台いっぱいのお坊さんが躍る様は、まるで「京鹿子娘道成寺」の坊主さんたちみたい(笑)
楽しい演目です。六月に歌舞伎座に行かれる方は楽しんでくださいね~
・大伴黒主(ワキ=小野小町。大薩摩)
※六歌仙の中で唯一、百人一首に歌の入っていない人です。
「白浪の よする磯まをこぐ舟の 楫とりあへぬ 恋もするかな」(磯の間を漕ぐ舟に白波が押し寄せて 舵もうまく取れないような 抑えきれない恋をするものですね)
・・・素敵な恋の歌などをいっぱい詠まれております。
この段では雛段が割れて「押し出し」という出なんだそうです!
です。
よく見ますね、こういう出のスタイルw
大伴黒主だけ、登場時から悪そうな隈取り(笑)悪役の顔です。
立ち回りもあります!
最後は歌舞伎っぽく舌を出して悪役の見得!隣に小町。場内拍手、そして幕になります。
変化舞踊は楽しいですよ~♪ 目と耳で楽しめます。
歌舞伎の中で、私は「通し狂言」と「変化舞踊」が好きです 歌舞伎を初めてご覧になる方にも変化舞踊はおすすめです♪綺麗で楽しい踊りを楽しむものですので☆
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
ちょっとだけグチっちゃいます~。グチというかなんというか。
私が『20列目』のチケットしか持っていない7月1日の四代目 市川猿之助さんの襲名披露公演の4列目のチケットがオークションに出ていて、門之助さんの静御前見たさに狙っていたのですが、なんとチケットが1万円越えに・・・現在13000円で、まだ競っている様子。他に使わなければいけないお金の使い道が御座いますので、諦めました
襲名披露公演だとチケットの競争率がハンパないですね~猿之助さんのファン多いのだろうしな~
私は門之助さんの舞台が見れさえすればホントにそれでいいのですけれども。(きっぱり)
いい席だったらどんなに幸せなことでしょう。
やっぱり7月は、何回も行けるのは嬉しいけど、全部後ろのほうばっかりみたい
まぁ、悪い席でも門之助さんの舞台を見れればいいんですよ。
愛があればいいのです、愛があれば(と言い聞かせております)
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