旅空~そらとあおいと家族の世界一周大冒険
(2015年3月)
ついに来たぜインド デリー!!
バンコクのスワンナプーム空港からインドデリーにあるインディラガンディ空港へ。
いよいよ旅本番。今まではウォーミングアップだ。
子供達もいるし、危険もあるのでここからは本気で気合い入れていきます。
旅人達のネット情報では、ガンディ空港からホテルに着くまでの道のりがインドで一番ヤバいらしい。
タクシーに乗ればホテルではなく怪しいツアー会社に連れて行かれ、
何万ものツアーを組まされたり、コピーの為にと言われてパスポートを貸してしまえば返してくれず
しぶしぶ大金を払わされたりとインドでも有数の危険地帯だ。
エアポートメトロで行こうと決めていたので、「もしタクシーの運転手が話しかけてきても
全力でシカトする事!」という約束のもと
「いくぜー!!」と空港を家族で飛び出た。
すごい気合い入れて外へ出たが、あれっ、、??タクシー少ないぞ。。。??
声かけてくる奴もパラパラで、しかも一度断れば簡単に引き下がる。
なんだなんだ!?!?拍子抜けしてしまう。
映画を観る前に予告編で期待したほど大したことなかった時と同じパターンのやつか?
そんなこんなで問題なくニューデリー駅に到着した。
しかししかし、まだ第二の関門がある。
メトロ駅から旅人たちが集まる安宿があって、パハールガンジにたどり着くためには鉄橋を渡り
ニューデリー駅を越えて行かなければならないのだが、どうやらここはぼったくりが多いポイントらしい。
なんといっても荷物の量がめちゃくちゃ多い俺達には、徒歩はつらい。
しかしタクシーに乗ればかなりの確率でホテルへ行ってくれず、怪しいツアー会社に連れて行かれるという
情報も事前に知っていたので、絶対にタクシーには乗らないと決めていた。
大荷物を運びながらの子連れには大変だが、それがトラブルを回避する最大の防御だ。
ところが、色々トライしてみたけれど鉄橋をどう越えるのかがわからない。
「チケットなきゃダメ」とか、「ノーエントリーだ」とか、なんだかんだ理由をつけて跳ね返される。
俺疲は疲労困憊に達した。。
ここで思考の転換。そうだ!インドだもの、こうでなくっちゃね。簡単にホテルついたらつまらんつまらん。
もう疲れたから、親切にしてくれたこのインドのおにーちゃんを信じて、リクシャーに乗ろうと決めた。
リクシャに乗り込み鉄道横断のゲートをくぐろうとした時、
ボスキャラ的風貌のインド人が突然道をふさいだ!
ボスキャラのインド人が言うには、「パハールガンジは今フェスティバル中だから
ここを通り抜ける事は出来ない。特別に通してほしいなら、お金を払え」だそうだ。
俺「いや、絶対にウソでしょ!嘘つかないで通してよー」
でもボスキャラは全然引き下がらない。
「トオリタイナラカネハラエ。ジャナイトゼッタイトオサナイ!」
「嘘つくんじゃねぇー。金払わんでも通れるだろっ!」
意見がとぶつかり俺達段々ヒートアップ。
俺「ホテルに電話して確認したらフェスティバルで道が封鎖されているなんて言ってなかったぞ」と
強気で駆け引きするも(電話はウソ)
ボスキャラ「なんだとー!!じゃーもう一回ホテルに電話する!!」(めっちゃ怒り狂ってる!)
すぐさま携帯でホテルに電話をかけ、俺に電話に出れと変わった。
俺「サンタナホテルのスタッフの方ですか?」
※ホテルは日本人スタッフとの事前情報あり
ホテルスタッフ「ソウダオマエダレダ?(カタコト)」
俺「今日宿泊を予約しているのですが、あなたはホテルのスタッフですか?
今、フェスティバル中で道が封鎖されていると聞いたのですが本当ですか?」
ホテルスタッフ「ホントダ。オマエ、ホントノハナシダ。」「ソイツノハナシヲ シンジルンダ。」
あー-これ、ホテルにかけったんじゃなくて、日本語少し話せるインド人の友達にかけたパターンやね。
呆れ顔の俺に対し、
してやったぜ!どやぁー!!と自信満々のボスキャラのインド人。
ボスキャラ「なっ、ほんとだろ!!だから通りたかったら金払え!めっちゃ払え!!」と
こちらが嘘と気づいていることに気付かずに、かなり高圧的にキレた口調で言ってくる。
もう相手にしてられないので、
リキシャーのおにーちゃんに「この人うるさいから一旦引き返してほしい」と
頼むと、更にヒートアップしキレまくるボスキャラ!!
そのうちリキシャ―を両手でバンバンと高圧的に叩き出し、暴れだした!!
ぼったくって金をゲットしようと興奮MAXのインド人ボスキャラ。
一歩も引かない40歳日本人男性とその家族。
はたして、我々家族は無事何事もなく、ホテルまでたどり着けるのかぁ~~!?
今回は長いので2話へつづく。
<スタッフ編集後記>
ついに来ました、インド デリー!!
今回の内容は長めになるので、1話と2話に分かれます。
インドのデリーは危険区域との情報が多いそうで
社長の【家族を守る!】という強い想いが伝わります。
最後はインド人のボスキャラと大喧嘩にまでなってしまったという今回のエピソード。
ボスキャラの行動、嘘をついてお金を取ろう。というやり方は、私達の感覚でいうと
”正しくない”と思いますが、
その根源を辿ると、もしかするとボスキャラも同じようにお金を得ることで
【自分の家族を守りたい。】という思いからの行動なのかもしれませんよね。
(ボスキャラの行動を肯定しているわけではありません)
ボスキャラがもし社長と同じように守りたいものがあるからの行動であるならば、
手段は間違っているとしても、目的は同じなわけです。
(社長もよくこの話をしてくれます)
国によってそれぞれ様々な常識があり、日本では全く考えつかないようなことが基準であったり、
親切や愛の概念であったりします。
そしてたぶん、その常識が形成されたのは、なにかしらのその人達なりの
正義に基づいてなのだろうと思います。
じゃあどうすれば、多様な文化や常識や感覚の中で自分をブラさずに保ち
どんな価値観や人にも対応できるのか。
それは、
『あなたは私、私はあなた』
私とあなたは等しい。平等だということを基盤に持つことなのではないでしょうか。
人を自分のように丁寧に扱う。
自分を人のように丁寧に扱う。
人は平等のもとに接し合えば、もっと世界はよくなっていくような気がします。
続きの2話では、そんな価値観のインド人との出会いがあります。
お楽しみに(*^^*)