昭和の印象的な出来事は?

 

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>昭和の印象的な出来事は?
正直、自分が物心ついてからでも優に20年以上「昭和」だったわけで、
いろいろありすぎて「これです❗」と一つには絞れないです。
ある意味、平成になる前日、「昭和64年1月7日」の24時間が一番濃密に
<昭和>を感じた、鴨。
 
ということで、お題をかってに
 
>昭和の日の印象的な出来事は?
と読み返させていただくと、はい、記事タイトルの通り。
 
えっ、「フィッシュアンドチップスと日の丸」とな?
さては、イギリスネタで海外体験をまた自慢したいの(?)、
さては、ロンドンでフィッシュアンドチップス食べていたら、
偶然、昭和の日で、これまた偶然その界隈に日の丸があって
ジーンときたとかなんとか?
 
全然違います。母も亡くなり、空き家になっていた実家。
とにかく、風でも入れにいかなければと親戚の叔父さんからも
言われ、手伝いの叔父さんたちとスケジュールを会わせたら
偶々ある年の「昭和の日」になった。
 
 
 
で、家は人がすまなくなると急に廃屋のオーラを纏い始める
わけで、久し振りに実家を目にした時は悲しかった。でも、
やることやらねば❗ 空気を入れて、掃除して・・・。で、
数時間して片付いたので、お湯をわかして、叔父さん御持たせ

の地元のお菓子、草木饅頭。わたしからは最寄りの空港で購い

持参したこれまた懐かしい熊本名物で皆で寛いでいるとき、

閃いた❗ そうばい、今日は昭和の日やったたい❗
 
と、元の父の書斎から(新しいのもあったけど)これまた懐かしい
年代物のほうを玄関に皆でかかげた。病院から折角貴重な外出許可
もらったというのにトンボ返りになるのが悔しいと思っていた自分が
情けなくなるくらいこの日の丸素敵でした。
 
 
 
 
而して、ディケンズ『Pickwick Papers:ピクウィック・ペーパーズ』(1837)

のなかに「牡蠣と貧乏は相性がいい」――今や英国でも準高級食材の

「牡蠣:an oyster」も、ヴィクトリア女王が即位されたこの年くらい

は、ブリテン島界隈でなんぼでもとれる、よって、庶民の強い味方の

割安な食材だった❗――という台詞があったと思います。

 

日の丸からいきなり、

何書き出したの?

 

はい、時代とともに社会も変わるということ。

けれども、「牡蠣と貧乏は相性がいい」というフレーズでディケンズが

言いたかった、イギリスの筋金入りの健全さはそれから83年が経過しても

あまり変わらないの、鴨。EU 離脱然り、今のフィッシュアンドチップスまた然り。

自己責任の価値に貫かれた自分へのプライド。

 

これはわれながら、些か飛躍だし意味不明でが、郷里の廃屋入りの風情の実家が5人がかりの

数時間であの懐かしくも誇らしい我が家に戻り、日の丸の借景になっても恥ずかしくなくなった

のを目にしたとき、なぜかテームズを見ながらいただいていたフィッシュアンドチップス

が目に浮かんだ

 

そう、伝統とは変わりつつ恒常なるものなのだ。伝統とは活きてあるものなのだ。

伝統はそれを心で受け継ぐ人々がいる限り、一旦、廃屋もどきの空き家になろうが、

牡蠣が高級品になって食材が変わろうがけっして消え去ることはない、と。

 

蓋し、昭和もまた日本人が頑張って

生きた<濃密な時代>としてこれからも当分あり続けるの、鴨。

そう感じたその「昭和の日」でした。

 

 

・保守主義の再定義・・・占領憲法の改正/破棄の思想的前哨として

 https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/141a2a029b8c6bb344188d543d593ee2

 

・愛国心-郷土愛:”祖国とは・・・・” (追補あり)
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/a4da343e2d1afbc46cb8b7a6ef480312

 

・前川喜平「愛国心はならず者の最後の拠り所」・・・So what?

 https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/e27280f033ee9633c5dca8ab6953706f

 

・風景が<伝統>に分節される構図(及びこの続編)
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/87aa6b70f00b7bded5b801f2facda5e3

 

そして、

・温故知新:「あしながおじさん」を貫くアメリカ保守主義の精神
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/dc30651b55d86bc227fc7a651a74dfca

 

・「あしながおじさん」を貫く保守主義の人間観
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/fec9cef04c2df7543851e834dc5a2a41

 

 

おしまい。

 

P/S 

所謂「多様性」なるものの価値や素晴らしさというもの。それを保守派も必ずしも否定はしないでしょう。わが国も、古来、数多の「帰化人」の方々を<新しい仲間>として受け入れてきたし、日本の文化伝統なるものの多くは彼等とのコラボレーションの果実であることを否定するような向きは「保守」などではなく、単なる、「無知」なのだと思いますから。

 

・風景が<伝統>に分節される構図(及びこの続編)
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/87aa6b70f00b7bded5b801f2facda5e3

 

しかし、「多様性」なるものを具現する道のりやスタイルは、リベラル派がしばしばそう口にするように、別に、すべての国が「その市民社会を<地球市民的>なる無国籍の色合いに染める」ものばかりではないのではなかろうか。個々の国家が、各々、独自の文化と伝統を競いあうことによって、世界の総体としては百花繚乱・千紫万紅の<コラージュ>状況を現出する道のりもありはしないか。而して、保守主義に親和性のある「多様性」は間違いなく後者のスタイルであろうと思います。

畢竟、いずれにせよ、リベラル派が主張するような「多様性」だけが<多様性>ではないことは明らかでしょう。