半年前、6ヶ月後の検診に行った時。

 

検診の終わりに

おじいちゃん先生が言った。

 

「次は半年後ね。

 次回は、またヨウ素制限やって、アイソトープ検査するからね。」

 

 

アイソトープ検査。

 

治療の時と同じように 放射性ヨウ素を飲み

ヨウ素がどこにたまるか、

つまりは甲状腺のがん細胞が まだどこかに隠れていないか

チェックする検査。

 

 

もう心に決めている。

 

アイソトープ検査は 拒否しよう。

これ以上、体内に放射能は入れたくない。

 

 

アイソトープ治療の後 だ液の量が激減した。

 

寝ている間に 口の中が カラカラになって

夜中に何度も 目がさめる。

 

ときには舌が上あごにくっついて

取れなかったりする。

 

ヒリヒリする舌を 水で潤しながら

 

96歳のおばあちゃんが

施設のベッドで寝ていたときの

カラカラに乾いた舌を 思い出した。

 

 

今まで以上に気をつけて

歯磨きもフロスも毎日していたけれど

 

アイソトープ治療後

あっという間に虫歯ができた。

 

治療中 レモンの飴を イヤになるほどなめて

放射性ヨウ素を なんとかだ液腺から出すための

努力をしていたにもかかわらず、だ。

 

何がいけなかったんだろう?

 

そう思って

甲状腺ガン患者の会で 先輩方に聞いてみた。

 

 

私の話を聞きながら

そこにいた全員が そろってうなずいた。

 

み〜んな、虫歯になったって。

 

ひどい人は、12年間虫歯なんて全然なかったのに、

アイソトープ治療後に

一気に4つも できたって。*

 

 

もちろん虫歯の一つや二つ

がんに比べたらずっとマシ。

 

けれど、放射能が体に及ぼす悪影響は

虫歯で終わらないかもしれない。

 

急性リンパ性白血病や、胃がん、

唾液腺がんになる確率が増える、という報告もある。

https://www.cancer.org/cancer/thyroid-cancer/after-treatment/second-cancers.html


「放射能を飲んで、がんをつぶすなんて

信じられない!昔はめちゃくちゃやってたよね。」

 

今から10年、20年たって

がんの治療法が発達したら

次世代の人たちは

きっと、そう言うんだろう。

 

自然でないものは

できるだけ 排除しようとしているのに

放射能を飲むなんて 

とんでもない。

 

 

おじいちゃん先生には悪いけれど

きっぱり言おう。

 

1年後検診の アイソトープ検査は

「やりません」

と。

 

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*虫歯対策には、だ液が激減してしまったら....? をご参照ください。