ようやく「創竜伝」を読了しました田中芳樹先生の代表作の一つで、全15巻。私が高校の頃に1巻が出ました。先生の特徴の一つで、最初の頃は年1ペースで発刊されて順調なのですが、ある時急にアイデアに詰まるのか、関心が無くなってしまったのか、別の作品に力を入れだしてパタッと止まってしまうのです時々編集にせかされたのか、思い出したように続きが出るのですけれど

87年にスタートして、最終巻が出たのは20年。実に33年の歳月が流れました。あの頃青春を謳歌していた私も今や白髪が増えた初老。1巻が出た時は携帯電話も主流じゃなかったのに、最終巻にはスマホも出てきて時の流れを感じます。

元々「創竜伝」は「アルスラーン戦記」ほどは私の興味を引いておらず、最終刊は買ってはあったものの、未読のまま放置されていました。私は最近娘の習い事の間に車の中で待機している時間が出来たお陰で、読書の時間が出来ました。それでようやく読了に至りました。

33年は長すぎます。私も色々な人生経験を経て興味も関心も考え方も変わり、また色々な他の作品にも触れて、趣味嗜好が変わっていきました。高校生の頃はあんなにワクワクして読んでいたのに、正直内容も部分部分忘れてしまい、惰性で最後まで付き合った部分が大きいです。それが私自身本当に残念です。

個人的にはこれで長きにわたった宿題がようやく片付いて、次のステージに進めます。これまで小説と言えば田中芳樹先生一本槍でしたが、今は湊かなえ先生の「人間標本」を読み始めました。タイパが求められる時代の中、色々な読書の時間を増やして、残りの人生に厚みを付けていきたいと思います