9月15日の名言




幸福になる秘訣は快楽を得ようとひたすらに努力することではなく努力そのもののうちに快楽を見出すことである。                         ジイド










ここからは完全に妄想であり、フィクションです。







西暦1560年     アメリカ   オハイオ州の田舎町





私の名前はジイド。

小さな町工場で働くさえないサラリーマンだ。結婚はしていない。まぁこんな給料では家族なんか養えるわけもないんだけど。

小さい頃の夢はメジャーリーガーだった。ただ、私には何の才能もなかった。大きくなって私の夢はお金持ちになって今よりちょっとだけ大きな家に住むことに変わった。


しかし、現実はそんな些細な夢さえ見させてくれないような状況だ。

毎日同じ時間に会社に来て、何のものかわからない部品を作るという作業を365日こなすだけだ。


唯一夢への切符があるとすれば毎週買っている宝くじ「ロト8」くらいだ。

まぁ今で5等すら当たった事はないんだが。。




「おっちゃん。ロト8一枚。」






「おージイド!調子はどうだ?」





「見ての通り。いつもどおりだよ。なんもいいことなんてないさ。」





「人生そんな急に変わったりしないもんさ。まぁ変わらない事は幸せってことだよ。でも今日は5等くらい当たるように祈ってるやるぜ!」



そういうとくじを一枚渡す。



「ありがとおっちゃん!じゃあな。」





家に帰るジイド。

いつものように当選番号の発表をテレビの前で見守る。





「この瞬間がたまらないなー。」





ジイドは自分の番号をみながら発表を待った。

一つ、また一つと番号が発表され全ての番号が発表された時、ジイドはテレビの前で固まっていた。





「あ、あ、あ、あ、あ、あ、当たった。1等が、当たった。うそだろ。」





ジイドはまだ信じられずにいた。

するとテレビの前のキャスターが、



今日の1等はなんと100万ドルです!それでは幸運を掴んだテレビの前のあなたも掴めなかったあなたもよい週末を。シーユー!





そういうと画面が切り替わった。





「100万ドル。(現在の価値にすると100億円)ジーザス。アンビリバボー。」





ジイドの生活が変わるのにそう時間はかからなかった。

次の日から仕事はやめ、高級車を買いあさり、10万ドルの豪邸もキャッシュで買った。

きれいな女性が次から次へと言い寄ってきてはマンションやブランドバッグ等を買いまくった。

まさに世の春を謳歌していた。





しかしそんな生活も長くは続かなかった。





100万ドルのお金は見る見るうちになくなり、ついに1000ドルを切った。

そうすると今まで言い寄ってきていた女性や銀行マン等はみんないなくなり、固定資産税が払えなくなったジイドは結局10万ドルの豪邸も手放すことに。




一年後。




「おっちゃんロト8一枚。」





「おージイド!どうした前会った時よりさえない顔してるぞ!」





「見ての通りまた元通りだよ。」





「ははは!まぁいいじゃねえか!人生なんざそんなもんさ!山もあれば谷もある、結局幸福になる秘訣は快楽を得ようとひたすらに努力することではなく努力そのもののうちに快楽を見出すことってことだ。」




おっちゃんはジイドを指さしながら言った。





「幸福になる秘訣は快楽を得ようとひたすらに努力することではなく努力そのもののうちに快楽を見出すことである…」




ジイドはそういうと少し考え、




「おっちゃん。やっぱロトやめとくわ。」





「えっ?いいのか?」





「ああ。なんか急にあの何に使うかわからない部品が恋しくなってきた。俺もう一回あそこでやり直すよ。」




それを聞くとおっちゃんは少しはにかみながら、




「そうか、それはいいことだ。じゃあまたな!」




そう言ってジイドに手を振った。





それからジイドとおっちゃんが会う事はなかった。

でもおっちゃんには確信があった。おそらくジイドは幸せに暮らしているだろうと。