人間というのは日々努力し、成長することで奇跡を起こす生き物である。
それは恋愛においても揺るがない事実だ。
私が今回、二つの決意をすることになったのは日常のささいな出来事がきっかけだった。
私は今関西に帰るまでの間、彼女の家に居候させてもらっている。だから最近は毎日彼女とご飯を食べている。ただ彼女が土曜日休みなのもあっていつも金曜日は外食することが多い。
しかし今日は彼女が大学時代の友達とご飯を食べに行くということだったので家で自炊して一人でご飯を食べるつもりだった。
だが、前日にあった「お願いランキング」という番組でラーメンのランキングがあって、たまたまこの家の近くにランキング1位のラーメン屋があるとわかったので自転車で行ってみることにした。
20分ほど自転車で行ったところにお店はあった。
「真風」と書いて「まじ」と読むすごいポピュラーな店がまえのラーメン屋だった。
ただそこが違うのは鯛塩ラーメンという鯛の出汁のラーメンがあることだった。
もちろんその名物の鯛塩ラーメンの食券を買い、席に着いた。
「鯛塩ラーメンですね!少々お待ちください!」
店員さんが食券を取りに来た時に本気で驚いた。
か、かわいい!!
何を隠そうその店員さんがまじでかわいかった。それはまさに真風で恋する5秒前だった。
なんていうかもう前に告白して振られたあの子にそっくりだったのだ。まるで20歳若返った永作博美だった。
それからというもの明らかに不審なほどにその子をガン見した。そして自分がほぼパジャマ、ほぼ寝ぐせで店に来ていることに気付き、本当に後悔した。
でも結局何もすることができずにラーメンを食べるとそそくさと店を出るしかなかった。
もはやラーメンの味はたいして覚えていなかった。
店を出てから、ため息交じりに自転車を押して吉祥寺の駅をうろうろしていた。
もちろん考えていたのはあの店員さんの事だった。
どうすればいいのか。いや、正直今のこの関係で知り合いになることなんてほぼ0に等しい。
そんなことを考えながらラーメン1杯しか食べていない事に気付き、まだ小腹が空いていたので近くにあった御座候で和菓子を買った。
その時、あり得ない事が起こったのだ。
店員さんがあり得ないくらいかわいい!!
ラーメン屋さんとはまた違った美しさ。ラーメン屋さんを道に咲く力強いたんぽぽなら御座候は花屋さんの中でも異彩を放つハイビスカスだった。
もう今回ばかりは自分の運命を呪った。私はパジャマに寝ぐせなのだ。かといっておしゃれにしていたところで何かがあったわけではだろうけど。
1個だけ買うつもりがちょっと見栄を張って2個買ってしまいそのまま店を出て自転車をとことこ押して帰った。
その帰り道、考えた。
お題はもちろん「店員とお客さんという関係をどうすれば打破できるのか」だ。
話はだいぶ遠回りになってしまったがさんざん考えた結果、たどり着いたのが次の2つの決意である。
決意1:「ポテンシャルを常に最大限に」
これはいたってシンプルでつまりいつもオシャレをして出かけようということである。せっかく出会ったのに相手から「きもい客が来たな」と思われてしまってはもったいない。だから自分のもっているポテンシャルを常に最大限に保つことで確率を少しでも上げるのだ。
決意2:「一目ぼれカードの作成」
この決意が今回のキモであり、現状の課題を解決する突破口である。一日に2人もドストライク、一目ぼれレベルの子に出会うのだから今後も生きている間にそういうことがあるに決まっている。
そういったときに後悔しないための秘密兵器である。
それは一目ぼれカードだ。簡単にいうとメモ用紙に自分の気持ちをしたためて渡すのだ。「なんだありきたりな」思うだろうがやはりその時に大事なのは文章であろう。内容は以下のようにする。
はじめまして、わたくし○○と申します。
今回は突然の無礼をお許しください。しかし今回この様な行動にでてしまったのはあなたに一目ぼれをしてしまったからです。じゃあどうしてこんな紙を持っているの?とお思いでしょうがこれにはわけがあります。それは私の座右の銘が「後悔しないように生きる」だからなのです。つまり、一目ぼれした相手ならいかなる出会い方でも逃してはならないと思い、このようなカードを常に持参していたのであります。まぁまさか本当に使うことになろうとは思っていませんでしたが…。
とにかく一度お食事、いやお茶でもいいので時間をいただけませんか?連絡待ってます。
この様な文章を渡せばいいのである。これを常に財布に忍ばせておくだけでも格段に出会いの機会は増える。
なので私はこの二つの決意をここに約束する。 2010年3月12日