30代の前半に大型犬を飼い始めた。
その頃、テレビで盲導犬が紹介され
るようになった影響も大きく、
ラブラドールやゴールデンなどを
迎える大型犬ブームは既に始まって
いたけど、室内でのわんこ生活に
対応するグッズや環境は今ほど充実
しておらず、ホームセンターでは
大型犬に使えるペット用品など
殆ど売っていなかった。
買い物はペットショップを巡って
揃えたものだった。
私がペットホテルを開業したのも
大型犬を預かるペットホテルが
ほぼなかったことや、家で見てくれる
人がいてくれればいいのに、という
思いから。
自分や身近に必要だと思う志から
何か（仕事）を始める人は
多いと思う。
徳田虎雄さんが亡くなった報道で
徳田さんは弟が高熱を出して
夜間に訪ねた町の病院で診てもらう
ことができず亡くなったことで、
自分が医師になろうという志を
持ったそうだ。
その後の生きざまや評判は、
まったく所縁のない私でも
札幌にも徳洲会があることや、
ご本人が選挙に出馬した姿をテレビ
で見かけたりなどして「世間の噂」
程度のものが少しは入ってきた。
そもそもは、たくさんの人を救う
気持ちで休日もなく夜間も診て
くれる病院を作ったのだろう。
広く世の中の役に立とうと思ったら
1人の力ではどうしようもない。
多くの人を動かさないとならない。
徳田氏を知るジャーナリストさんが
テレビの取材に対して「徳田氏を
神のように崇める人もいれば、
口汚く罵る人もいる人だった」と
お答えになっていたのだけど、
パワーのある人が大きなことを
やろうとするとどうしてもそうなる
のだろうなと言うのも何となくわかる。
札幌でもある時ごっそり医師が
退職した話も聞いたことがある。
元々は実直な動機で事をなそう
とした１人の人間が、長い人生の
中で何の邪魔もなくまっすぐ歩ける
ことなど、おそらくないのでは？
と思う。
誰かに良くすれば誰かに皺寄せが。
とか
優しい人、弱い人から搾取して
いないか。
とか
最初の志が途中で別なもの（欲や
怠惰）に誘導されてはいないか？
とか
権力やお金に寄ってくる悪しき
魔物に引っ張られないか
とか。。。
徳田氏はどうだったんだろう。
ご本人は「初志貫徹」の思いで
旅立てたのかな。
大変な病にかかってからも
できる限りの力を尽くされて
86歳まで生き抜いたご様子には
とにかく、すごいな。と思った。
お悔やみ申し上げます。