小説『オレ、トマト』7
徳村慎
秋刀魚が言う。
「川はぁ~流れ~て~どこどこ行~く~のぉ~?」
トマトが言う。
「お前、歌うなよなぁ!
この舟、流されるだけだって気づいたんだからよぉー!」
ネギが言う。
「ひゃあああ!
ノンブレーキだあぁ!
僕たちゃ地獄行きだぁあああ!
こんなことなら、
こんなことなら……人間に食べられたかった……」
トマトが言う。
「馬鹿野郎!
人間に食べられたらウ○チになっておしまいなんだぞ!
第二の人生ウ○チだぞぉっ!
いいのか?
お前そんなんいいのか?」
秋刀魚が言う。
「人は流れ~て、どこどこ行くう~の~?」
トマトが言う。
「ダメだ。歌うな!
俺たちゃ人じゃねーんだぞ」
ネギが言う。
「だったら、なんだ?
トマトやネギが喋ってる時点で、この世界はたぶん現実の世界とは違ってるんだよ。……おそらく時空のねじれが生んだ世界なんだ。たぶんパラレルワールド」
トマトが言う。
「なぁにい?
じゃあ、何か?
この世界は哲学者の考えた思考実験みたいなもんで、映画のマトリックスみたいな仮想現実だって言うのかよ?」
秋刀魚が言う。
「おい。なんだっていいよぉ。魔法使いのとこに着く前に、俺たちゃデッカい魚に食べられて終わりさぁ」
氷の美少女は泣いている。
いったい、この舟は、どこまで行くのやら?
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最後まで
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