幼少の頃から球体の
大きな石を押している
いつしか何年も経っていて
思春期を迎えていたのだが
大きな石を押し続け
石は転がり続けてた
思春期の別の少年が
真似して石を押し始め
少ししか動かない石に
苛立ちを隠せないでいた
別の思春期の少年は
今始めたにも関わらず
石はどんどん転がった
石を押さない少年たちが
上手い下手だと囃し立て
才能なんだと言い合った
石を押す時間が違うんじゃ
老賢者が笑って教えてた
じゃあ長いこと押してみよう
長い時間を押していた
少年たちにも差が開く
石を押す力が違うんじゃ
老賢者が笑って教えてた
力を入れ過ぎ筋肉痛で
押すのをやめる者も居た
無理無く押せばいいんじゃよ
老賢者が笑って教えてた
少年たちは石を押し
あるいは押すのをやめていく
やめてからまた押す者や
ようやく押すのを始めた者
まだまだ道は長いぞよ
老賢者が笑って教えてた
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