小説『なちの姫神 カバパンダ版』01 | まことアート・夢日記

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まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

ずっしりとした石の質感からガラスじゃないと克徳は判断した。
こいつはスゲーや。梵字が表面に刻まれた水晶のような石。しかし本当に、ここにキラキラした石があるなんて。
二代目の爺ちゃんが言ってたもんだ。お大師さまがやって来てなァ、光る石を隠したんじゃあ、と。
空海の伝説は日本各地に残るというし、この熊野と高野山は距離が近い。伝説があっても不思議じゃない。空海の埋めた宝ならば、梵字が入っていても、おかしくはない。
だとしたら当時最先端の科学が集まっていた唐において作られたものか? オーパーツに近いかも知れない。いや、密教はチベットの辺りで発展したんじゃないか? そこで生まれた仏教僧の宝が、唐に伝来したのか。確か僕の読んだ本ではチベットの辺りで成立した密教の最高位が当時の唐に居て、その正当な継承者として空海が指名されたと書いてあった記憶がある。
その空海が魔力を秘めた仏具の宝を持ち帰っても不思議ではない。まるで映画の考古学者のようだ、と胸が高鳴る。
しかし、僕には未開の民族から歴史的遺物を奪ったり、ナチスと戦って守ったりはしたくない。
せいぜい僕に出来るのは宗教オタクに成れるかどうか、ぐらいの所だろう。それでも最低レベルの知識しか無いのだから。
「夏なのに、氷があるのね」
夏子さんはボケたのか。ツッコミを入れるべきか迷う。
「んなわけ、ないやんッ!」
「ワンテンポ遅いッ!」
しかし、この水晶のような石は中に何か入っているようだが、何処をどう押しても引いても開かないのだった。

(^。^)
カバパンダです。どう考えても愛のムチなのです。
夏凪さんがカバパンダと兄のブログのコメントに書き始めた小説『なちの姫神』が、まとめて加筆修正され夏凪さんのブログにUPされ、カバパンダにもこの小説を書け、という話になりました。
やはり、どう考えても愛のムチですよね。夏凪さんはカバパンダの小説の指導をしてくれていて、先生です。写真もカバパンダは、こう撮るのか、と学んでいます。あー。なんとか書けたけど、アクション希望、的な。

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