竹で作ったイカダが迎えに来た。川底を竿で押して進んでいる。川の幅だけぽっかりと青空が見える。青空が白っぽいのは周りの木陰のせいか。流れに逆らい上流まで進んで岸につける。上流のたるみは湾になっていて水面が静かだ。コツンと岩に当たってイカダは止まった。
ざらついて日光で温かい岩に手を掛けて登り、竹の密生した斜面へと進む。南国の鳥の鳴き声が聞こえる。喧しいぐらいだ。
竹の斜面が終わると広葉樹とシダの山道に入る。オレはボムと並んでヌーパとベクトルの後ろをついて歩く。ヌーパのお尻が左右交互に盛り上がるのを見つめながら、ただ歩く。
森の中の広場に出た。
森を切り拓いて出来た集落は、こじんまりとしていた。かつての解放区とは違い活気も無い。バナナを焼く香りがする。野生の猪も解体されているようだ。しばらくは、ここで暮らすんだな。ボムは妹の結婚式にまだ間に合うのだろうか? それとも済んだことなのか。ぼんやりと考えて前を見ると、振り返ったヌーパがオレの顔を見て白い歯を見せて笑ってくれた。
了
これを読んでくれている人は、どれだけ居るのか分かりませんが、読んで下さって、本当にありがとうございます。
m(_ _)m
特に夏凪さんの指導を途中から受けたのでカバパンダ的には良くなった気がします。(笑)
夏凪さんのブログの写真や小説などは、カバパンダよりクォリティが高いので一度覗いてみては、いかがでしょうか? たぶん、ここにも夏凪さんがコメントをくれると思うので、興味のある方は、そこから飛んで下さい。(笑)
カバパンダの小説の次回作は一気にUP出来ればと考えています。どうも写真などもUPしているので読みづらいかな、と反省しまして。ええ。(笑)
下手の横好きな趣味が本当に多いんですが、iPhoneのゲームアプリに一時期ハマり、小説は中断していました。でも、何か満たされず、この前小説(のような文章)を書くと満足しました。小説は1ヶ月以上書かなかったんで書きたくなったんですねェー。スタジオジブリの『魔女の宅急便』で絵描きの少女が「絵が描けなくなったらどうする?」と聞かれて答えるシーンを思い出しました。「描いて描いて描きまくる」それでも描けなかったら?「描くのをやめる。その内描きたいと思うんだよ」ま、そんな感じです。(笑)
もちろん、仕事の那智黒石は今まで以上に頑張りたいです。
(≧∇≦)
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