『ネコロビ』191「じゃあ。お守りを回すぞ」那智黒石のお守りをクルリと回転させるとグルグルと回ってピタリと止まりました。「こっちか?意外と近い所やぞ。下流っていうても村の近くやないか」「ええ?ホンマ?」「私は村の地理は分かんないのよね。本当に近いの?ゴンちゃん」「ああ間違いない。この川の流れは真南やのに、こっちは西南西やろ。みぃなちゃんは、そこに居(お)るんやで」「やったね」「良かったじゃない、ネコロビちゃんもゴンちゃんも」