「死者からのメッセージ?」
「そうじゃ。ウケレの森に入りたてのモンはな。メッセージを聞かんならんのじゃ。メッセージで死ぬこともある。しっかり受け取れよ」
ピリリ。ピッ。
「もしもし」
「お前の命はあと10日。しかしウケレの10日は長い。…プーップーッ」
10日の命。ネコロビは冷たい汗が体中から流れた。
「どうした。青ざめとるんちゃうか?」
と雪男のゴンが言った。そして毛深い手で自分の背中をかいた。
「あと10日の命やて…」
「そうか。そうか。10日か。お前はウケレの森の毒にやられるんじゃな」
「毒?例えなの?」
「まあな」