サイケデリックの特訓と自分たちそれぞれのバンドの曲の練習で2ヶ月は過ぎ去った。
明日は、いよいよ文化祭だ。
「いよいよ明日かァ」と桜。
「色々ケンカもしたね」と泉。
「うん。色々あったよね。…泉ちゃん眼鏡取らへん?」
「だから、それは無し」
「やよね」
「でもね。高校行ったらコンタクトにするかも」
「うん。その方がモテまくると思うわ」
「今では、ちょっとは素直に人の話を聞けるようになったやろ?」
「まあね」と笑う桜。
「桜ちゃんも色んなフレーズ弾けるようになったね」
「うん。テクノ・アッシャーのアッシャー担当なんで」
「うん。アッシャー担当ってちょっと変やけど」
「また、何年後かに会えるかな?」
「うん。その時までに色んな音楽の勉強しとく」
「私も。もっと世界には色んな音楽があるはずやよね。多分、泉ちゃん、DAWとかパソコンとかハマりそうやわー」
「そんなに機材高いの無理やって」
「ハードで買い込むか、ソフトで使えるようにノートパソコンでやるか。サンプラーとかも、買い込んだりして」
「うん。サンプラーはちょっと欲しいかも。打ち込みとかキーボードとギターも出来たら覚えたいな」
「それじゃ10年は経っとるよね。私らの10年後ってどんな機材が出とるんやろー?」
「相当進んどるかもしれんね。私はトラックメイカーになれるかな?」
「プロになるん?」
「いや、アマチュア。って言っても妥協の無い、ハイアマチュアかな?」
「私もギターをもっと磨かなあかんわ」
「レモンオイルで磨くん?」
「いや、腕の話やから。ギターをゴシゴシ磨いてどうするッ!」突っ込んだ後、2人で笑った。