『テクノ×ギター女子』15 | まことアート・夢日記

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まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

「じゃあ、みんなで、3連符の練習から。まずアンタ…翔君はジャカジャ、ジャカジャ。の3連。頭は大きい音で出して。2拍3連ね。泉ちゃんは、ツッツ、タッツ。ツッツ、タッツ。3連符の真ん中が休符のハネたリズムで」と桜が教える。


「桜先輩。下の名前で呼んでくれるんスか?」と翔。

「じゃあ、私も翔君って呼ぼうかな?」と泉が、どさくさにまぎれて言う。


翔がにこやかに言う。「いいですよ。下の名前の方が親しげで。何(なん)かヤル気が出ますもん」


「2人とも、さっさとやるっ!」怒る桜は眉間にしわを寄せている。


「ハイ」と同時に答える泉と翔。


桜がエレキ・ギターで、基本のリズムをキープする。ズクズ、ジャクズ。ズクズ、ジャクズ。


翔もウクレレで何とか、ついていくが、リズムの頭に大きい音が鳴らない。必死で額に汗をかいている。


泉はカオシレーターのドラム音色でハネたリズム、ツッツ、ピッツ。ツッツ、ピッツ。を練習して、かなり上手くなってきた。カオシレーターだと強弱は関係ないからか、ようやくリズムが出来てきた。


「じゃあ、翔。アンタはA、D、E、Dの順で弾いてみて。リズムはジャッカ、ジャッカ。で。あ、泉はそのまま。リズムをキープして」と桜。

翔が「えー、急に言われても。っていうか、もう呼び捨てにしてくれるんスか?」


「貸してみ。コレ、弦張り替えて、パーフェクト4thにしたァるんやね」桜がウクレレを手に取って、音を確かめる。


「奈々先輩が、桜先輩のチューニングはコレだって」と翔。


「3弦コードだと、こうだよ」と桜が教える。


「成る程ー。それだと形が同じで簡単ですね。」


「じゃあ、行くよ」桜がリードギターで入る。ブルースはメジャーのコードの上にブルーススケールのメロディを入れる。フラット(♭)する音は、ブルースを意識して1/4音(半音のさらに半分)程度チョーキングして音を上げている。


「いいね。この、なんちゃってブルース」と桜が自分でホメる。


「うん。面白い」と泉。


「コードとメロが不思議に合ってるんスね」と翔が感心しているのだった。


**カバパンダはウクレレの弦を入れ替えて、パーフェクト4thが出来るチューニングにしてます。(わざわざ弦を止める所をカッターで削って、弦を入れ替えた。)
パーフェクト4thは全部の弦を低い方から4度ずつ高くしてあるチューニングです。太い弦からC、F、B♭、E♭です。ウクレレの種類は一番スタンダードなソプラノウクレレです。

**ブルースのリズムは3連符のカッチリしたものじゃなく本物は揺れがあります。