2016年4月13日、猛ダッシュで仕事を終えて原宿へ。パワポカラオケG1大会。

思ったこと全部書こうと思ったらとんでもない量になってしまったので、結論からいうと、パワポカラオケの果てしない可能性を肌で感じました。

先だっての大会で惨敗していた私は、多大なる羨ましさと多大なるウキウキを抱え、なんとかギリギリ滑り込み投票権をゲット。オープン戦の時よりも粛々としたムードが伝わってくる。米光さんにも言われてしまうほどのガチ感。

出場者はAブロック4人・Bブロック4人に分かれてそれぞれ2人勝ち残り、4人で決勝というルール。第一回・第二回と似ているが、第一回・第二回は1人勝ち抜けだったのが今回2人勝ち抜けであった。これが大きなポイントだったと思います。



とここで再び何様だよみたいなこと書きますが…
Aブロック
やまこー選手は「お笑いコンビ」というテーマ。おそらくそんなにお笑いの知識があるわけではないと思うので難しかったと思います。人によって難易度が分かれるお題は観客から見ても難易度が分かれてしまうので、とても大変だったと思います。完全に架空の話にした戦法はお見事。そして「タックルズ」「すすき代表」という絶妙にダサくて絶妙に実在しそうなコンビ名のセンスが最高でした。なので、他のコンビについても名前を聞きたかったな。あの場ではなかなか難しい話ですが。
藤井選手。これはもう「圧倒的だな」と思わざるを得なかった。本当に上手だし、コントに入った上で、最後のスライドできちんと『自分自身のプレゼン』を見せてオトすという、今まで多くの人がやろうとしてできなかったことをほぼ完璧な形でやった第一人者だと思います。凄い。
浅川選手。さすがの舞台経験とアイドル業経験。経験を全て注ぎ込んだ浅川選手にしかできないプレゼン。観客を巻き込んでの楽しいプレゼン手法でこちらも理想形のプレゼンだったのではと思います。
とけい選手。うるせーよと思われるのを承知で言いますと、過去大会のときの自分を見てるようでした。多分めちゃくちゃ気合い入ってたと思います。おそらく自分で自分にプレッシャーを課してたのではないでしょうか。前の自分を超えたいという思いで臨んだのではないかと思います。思いの強さに結果が比例しないのがこのパワポカラオケのもどかしいところです。センスもあってプレゼン力もある凄い方だと思うので遠方ですがまた出場してください。

Bブロック
曲者揃いすぎ。
納得選手。いやはや本当に、納得さんにしかできない戦法で再び納得ワールドに吸い込まれました。納得ワールドは時間の概念が薄いのですかね。全く急ぐ素振りを見せず淡々と狂気じみたことを言う様は他に真似できない戦法。
椙田選手。まずセミキノコとのやり取りがずるい(笑)「これは?」「リモコンです!」「自分は?」「椙田政高です!」とかもう最高すぎるでしょ。そして、プレゼン中も「ポチ…じゃないミケ」「札束一枚」などの迷言連発。パワポカラオケの評価五角形があるとしたら「笑いの量」の項目だけが極限まで突き抜けている感じ。
山口綾子選手。初挑戦にして「レンタル〇〇」という激ムズお題。ひとつひとつ紹介していくスタイルは自分と重なる部分がありました。「レンタルごみ」の着眼点とワードセンスが好きです。そして最後におまけの本職(?)のお話。下ネタ最高。
米光一成選手。始まる前までだだこねてたのにすごい適応力。この脱出変態が沢山いる客層での「脱出」というテーマで見事にプレゼンを成り立たせ、更には浅川さんのプレゼンを織り交ぜるという初めてのパワポカラオケとは思えぬ高度なことを…。年末の堺谷さんが過りました。

そして決勝。各ブロック一位通過はなんとなく予想ついたけど、二位は本当にわからない状態でした。Bブロック二位として椙田さんが呼ばれた時点で、椙田交響曲最終楽章は始まってたのかもしれません。
そして、順番のくじ。米光さん、藤井さん、浅川さん、椙田さん。「この凄い大会を椙田さんが締めくくるのか」いい意味か悪い意味かは人それぞれですが、大半の人がそう思ったと思います。

決勝。米光さんはさすがのプレゼン。安定感が違います。浅川さんも完全に自分の色を決めた感じ。
藤井さんは「婚活パーティー」というテーマ。前回大会で私が玉砕した「ホームパーティー」というテーマが頭を過る。この『自分には縁遠いけど、全く知らないとも言えない』、この存在がすごく厄介で。うまいこと自分の守備範囲に持っていかないといけないけど、テーマから逸れることはしたくないというところなんですが、最初の導入から路線変更しないとうまく行かないものなのですね。テーマを正当に解釈した上で無理やり自分のテリトリーにもっていこうとすると、どんどん幅が狭くなり、スライド運に賭けるしかなくなってしまう。その逆風の中での「水曜に暴動が起きる」は素晴らしかったです。

そして、最後。椙田さん。おそらくなんですが、客席全体が「一体どうなるんだ…?」っというワクワクハラハラな雰囲気。そして、引いたテーマが『人気者』。

椙田さんに選ばれるべくして選ばれたテーマ!まるでこの大会全体を伏線としているような…!テーマを引いたときにはすでに椙田さんはパワポカラオケ界の『人気者』としての地位を確立していたのです。

そして始まったプレゼン、生き生きとした椙田節。最後のフィナーレに向かいどんどん加速している熱量。その加速する熱量に更にガソリンを加えた4枚目「一旦人気が0になりました」。それが最後のスライドの大爆発を生みました。

「みんな!恋をしよう!」椙田さんだからこそ情熱的であり、滑稽であるこの一言でのフィニッシュ。会場全体が高揚していて、私は自然と目頭が熱くなりました。



今までの大会は、優勝者に声をかけるとしたら、「よ!お見事!!」って感じだったのですが、今大会はもう「うおぉぉぉぉお!!!!!椙田ー!!!!!!!!」って感じで。理屈じゃない、情熱的な何かを体感し、会場全体がその『情熱的な何か』に突き動かされてる感じでした。今までに感じたことのない感情だったので、パワポカラオケの可能性、どんだけ果てしないんだよと思いました。このど真ん中にいる椙田さん、本当に優勝おめでとうございます。めちゃくちゃかっこよかったです。