去る2016年6月9日、パワポカラオケ選手権ダブルスが開催されました。

パワポカラオケのダブルス。2人1組で「1枚ずつ交互に」プレゼンしていく。

今大会出場者で唯一のセミキノコイベントの常連客である私は、この上記のルール、さらには年末にそめくまvsセミキノコで行ったダブルスの様子も掴んでいて、確実に情報強者でした。

本番を見た方には全員に「嘘だ」と言われるのですが、事前にこの「1枚ずつ交互に」プレゼンしていくというルールの範囲でどれだけのことができるか。入念に打ち合わせを行っていました。

手の内を明かしますと、今回は「コント風のプレゼンをしたい」というのが根幹にありまして。これは“信念”として貫こうという明確な意思がありました。なぜその考えに至ったかという理由が何点かあります。

①他の出場者の肩書き・経歴が豪華すぎて見劣りしている。
②パワポカラオケ練習会の時に遊びでコント形式やったものが楽しかった。(練習会を主催している二人のタッグなので、そこで個性を出そうと思った)
③パワポカラオケダブルスの戦い方のバリエーションを広げて次に繋げたいと思った。

③に至ってはどの立場だよと自分も思うのですが、スライド制作・企画側とプレイヤー側両方を(練習会でとはいえ)やったことのあるパワポカラオケ変態のタッグなので、色々チャレンジするにはもってこいのパートナーだなと思っていまして。開催発表されたその日のうちに声をかけたのもそんな理由からでした。

そして本番当日、事前のルール説明で想定外のことが。『「1枚ずつ交互に」プレゼンしていく』というルールがなくなりそうになる事態。正直、そのルールありきで対策をしていたというのと、同時に喋るのがアリになると同じようなアプローチをする組が出てきてしまうのではないかという恐怖心から、必死でそのルールが消えないようにフォローしてました。圧倒的にプレゼン力が劣っているのは明白なため、正攻法では他の組に太刀打ちできるはずがないと思っていたので、「この方法を編み出した」という一点が唯一の勝ちへの道筋だと思っていました。

そして本番、順番のくじで引いたのは⑥。前にセミキノコ以外の全員がいる形。アイデアは先に出した人のものなので、コント風にやる人がいないでくれと願うばかり。
しかしやはり想定通り。キャラが立った面々ばかりなので、それを殺して設定に入る人はいませんでした。

正直「やった」と思いました。みんな必ず最初に自己紹介をしていて、本人としてプレゼンしていたので、最初から役になりきればインパクトにもなるぞと。

そして、私たちの番が来ました。テーマは「節約」。どうとでも融通が聞きそうなテーマでした。ここでひとつ想定外のことが。セミキノコがうっらいさんを死ぬほどイジりだしたのです。めちゃめちゃ面白くて、場も暖まるし緊張もほぐれるしで最高だなと思ってました…

プレゼンが始まって第一声。うっらい「どうも。うっらいと…」

!!!

設定に入ろうとは言ってたけど、最初に名乗るなとは言ってませんでした。

気を取り直してプレゼンが始まり、「先生と生徒」という設定に落ち着きました。
うっらいさんのキャラを乗せた喋り方にも助けられ、なんとかひとつひとつスライドを処理していったところで事件が。

「おい!テーマの紙踏んでんじゃねぇよ」とのセミキノコの野次。

ふと、うっらいさんの足元を見ると、ぐちゃぐちゃになった「節約」と書かれた紙。

あまりにも想定外の事実に笑い待ちでプレゼンができないという事態に。

この事態を収拾するため、うっらいさんが取った行動は

紙を足で払って放る でした。

その後もなんとか設定を保ちつつプレゼンをするものの、いつ崩壊するか分からない状態。やっとのことで最後のスライドにたどり着いたし、これで締めようと思ったら「オノヨーコの虫眼鏡で天井見るときの~」と何故か喋ってくる。元ネタが分からなかったし、ルールが崩壊したことを悟らせないためにも「それは知らないです」と一刀両断。このあとの締め方が全く見つからず完全に困った私は、苦し紛れに「ブパパブパパブパパ~~~」と言って終了。後で見てた人に聞いたら「ブパパで締める」というのは決め事にしてたと思われてたようで。完全なでまかせでしたが、よい方向に向いてくれてよかった。これは本当に幸せライブを見すぎてるおかげだろうな。

色々恵まれて、一回戦突破。一番の目的である「記憶に残る面白さ」は残せたかなと満足感と高揚感がありました。となると、次の相手はセミキノコ…これは今のようなパフォーマンスができればいけるのではという思いが過りました。何を隠そう出演者の中で唯一「セミキノコのパワポカラオケ」の様子を知ってるのが私だったからです。

二回戦。先攻で出場の私たち。テーマは「コンビニ」。「コント」という発想に囚われすぎたのか欲が出たのか…設定の時点であまりよいものが思い浮かばず。事前に考えてきた設定はどれも当てはめようと思えばいくらでもできたんですけどね。これは以前からの私の悪い癖なのですが、「パワポカラオケを観客として楽しみすぎると自分のことを全く考えられなくなる」というのがあって…私は冷静でいなくてはいけなかったな…

自分の中では交互に喋ってるつもりだったんですけどね。終わったあとにセミキノコに「ルール守れよ」って言われてもピンと来なかったくらいなんですが、観にきていた友人たちに悉くそれを指摘されたので、自分が強く主張してた部分が自分が一番守れてないのかよっていう罪悪感というか、申し訳なさを感じました。そこは遵守した上でどこまで変則的なものを見せれるかを目標として掲げてたので。

というわけで終わった直後は後悔しか残らず。優勝した米光・井上ペアは流石のパフォーマンス。一番感動したのは「ホテル」というテーマでモデルルームの写真がでてきたときに、ピントが合ってない部分に着目して「なんだかぼんやりしている」と言ったとき。そこの着眼点は私の中に絶対にない発想だったので衝撃でした。そもそも前回ゲストで出てきたときですら「なんで出演OKしていただいたんですか!?」って言われていた人が、一般応募でエントリーしてきた時点でパワポカラオケ変態の完全体なんだよな…

終わった直後から次回のダブルスや団体戦など企画案をどんどん出していっているジャンプ中澤さんだったり、どんどん変態的にパワポカラオケの熱を募らせている人が目に見えて多くなっていて、「最高だな」という嬉しさと同時に私もめちゃめちゃ頑張ろうと思いました。

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というわけで、告知です。
7月3日に自主企画でパワポカラオケ大会を行います。年末のグランドチャンピオン大会に出場していた横尾さんが中心となって企画していただいたのですが、私も協力させていただきます。

応募者多数のため、出場者を絞らざるを得なくなったAJPAの受け皿になろうという考えです。パワポカラオケをやってみたい方、実験的なことを試してみたい方、とにかくパワポカラオケがやりたい方皆さん気兼ねなくエントリーしてください。
この試みが盛り上がるためにも観覧にも是非来てください。お願い致します。
http://twipla.jp/events/205186