約1か月にわたり、多摩川河口に週イチで通って渡りのシギチドリ類を観察した。シギチにも観察者にも人気イマイチのエリアだが、やはり地元は地元なので。
【4月11・23日】
大潮の干潮時、干潟はかなり広大となる。しかしシギチは少数のコチドリのみ。23日のメモには「ここにはもう来ないかも」という記載がある^^;
【4月30日】
この日は中流の堰の様子をまず見に行った。
キアシシギの群れの中に1個体だけハマシギが混ざっていた。少しメンバーに変化が出て来たような予感もして、再び河口干潟へ。
河口ではチュウシャクシギ、キアシシギ、メダイチドリ、タシギを各1〜2個体確認。渋いメンツではあるが多摩川1本で5種(+コチドリ、イソシギ)見られたらまずまずである。
雨が降ったり止んだりの寒々しい日だった。
【5月6日】
一週たった干潟にはチュウシャクシギがかなり増えていて、双眼鏡の視野に10個体以上数えることもあった。
長い嘴を干潟に突っ込んで次々にカニを捕らえていた。
キアシシギもカニ好きである。ビニールのゴミみたいに見えるのは干潮で取り残されたクラゲのようだ。
量産型だが、直線的なスタイルは完成度が高い、水辺の万能選手という感じ。
普通種であってもシギのいる干潟は楽しい。
メダイチドリはわずか1個体のみだったが、わりと岸近くで麺類をすする様子を観察できた。
相模川に続いてキョウジョシギ登場。キアシシギの群れに混じっていた。私自身は多摩川では初めての嬉しい出会いだった。
流木をつついて探していた餌が何かはよくわからなかった。
翌週も軽くまわったところではメダイチドリは不在、チュウシャクシギは数を減らしていた。そろそろ渡りも終盤だろう。
廃れた干潟ではあるが、まだシギチに完全に忘れられたわけではなさそうだ。9月頃にはまた秋の渡り観察に訪れてみようと思う。