鳥の思い出

鳥の思い出

鳥と自然を楽しむブログです。神奈川県を中心に活動しています。

7月14日、富士山麓を再訪した。

 

目的地は、二週前にキョロロを聞いた樹林帯コース。しかし一般道に下りてから、曲がるべき交差点を直進したか何かでコースアウトしてしまった。

 

遠回りにはなるが次を曲がればいいや…と思いながら進むと、演習場の草原に突き当たった。おっと、この道ならクルマを寄せれば草原の縁を観察できそうだ。

 

ここで前回見られなかったノビタキの幼鳥を見ることができた。

 


頭は縞々で、姿はいかにも幼鳥だが動きは大人びていた。しばらく車内で待ったが成鳥は登場しなかった。

 

地形は起伏のある斜面。ホオアカは高いところで囀っていた。

 

カワラナデシコが目を引いて撮ったのだが、帰ってから妻に写真を見せたらチダケサシも写ってると教えてくれた(画面左下)。ラジオ深夜便ではまさにこの日7月14日の誕生花としてチダケサシが紹介されていた。

 

意図せず、いい感じの草原探鳥ポイントを見つけることができた。今後富士山麓へ行く際はコースに入れてみようと思う。

 

★★★

 

さて、本来の目的であった樹林帯コース到着は7時半頃。あまり期待はしてなかったがやはりキョロロの再現はなかった。

 

お立ち台にカケス。

 

カラ類やメジロの集まる木があり、ムシクイの姿もあったのだが写真はウグイス。霧が濃くなるとコルリ、クロツグミも歌い始めた。7月中旬でも条件次第ではまだ日中声を聞くことはできるようだ。

 

今年初見のオオルリ幼鳥雄。さっきのノビタキと同じで、もう自立しているようだ。

 

成鳥もよく囀っていて、雄どうしの争いもあった。まだ縄張りは解消されておらず、繁殖期的な行動が続いていた。

 

7月中旬ともなると夏鳥観察にはもう遅いと思っていたが、まずまず見ることができた。時期外れの探鳥を楽しめるかどうかはやる気というか、心の持ちようが大いに影響してくると思う。あとは暑さに耐えられるか。

 

では、また。

 

おひさしぶりです。

この時期夏鳥のさえずりはもう下火だし、晴れれば酷暑、雨なら豪雨が怖いです。曇りか小雨くらいの日を選んで、マイペースで活動継続です。

 

★★★

 

6月29日、予報は曇りのち晴れ。ハズレ覚悟で富士山麓へ行ってきた。山開きの7月1日以降は規制がかかるうえ登山客が増えるので五合目まで上がりたかったのだが霧が濃過ぎるのでやめて、山麓の草原と林縁に絞ることにした。狙いはカッコウ、ホトトギス(できれば赤いやつ)、ノビタキ、そしてあきらめきれないノジコ。

 

草原を突っ切る車道からはホオアカを多数見ることができた。ホオジロより密度が濃いかも。

 

セッカも多く、ときどきおなじみの開脚姿勢で止まってくれる。草の海の中には巣がたくさんあるのだろう。

 

駐車スペースが少ないのは難点なのだが、富士山の望めない日は駐める人もいないので焦る必要はなかった。

 

上空にはイワツバメ(上)とアマツバメ。さて天気は心配だが、車道だけではなくて、散策路にも入ってみる。カッコウとホトトギスの声は聞こえてくるのだが遠い。

 

イヌゴマでいいだろうか。草花の知識は悲しいほど乏しいのだが、いくらか興味を持ってきたのは救い。目をひいたものを調べていくしかない。

 

オオヨシキリは小雨のなかでも元気に鳴いていた。

 

アオジも普通にいる。今回は似ているノジコを探すところまでたどり着けなかった。

 

たまたま作品風のホオアカ。いよいよ雨が強まってきたのでぼちぼち引き返そう。過去ここでは必ずノビタキを見ることができたが、気配すら感じられなかった。どうしたのだろう…

 

砂利道にいたらしいキジにまったく気づかず、飛ばしてしまった。


車道に戻る直前、ホオジロ科幼鳥の姿。状況的にはホオアカの幼鳥だと思われる。給餌を見ることはできなかったが近くに成鳥がいた。

 

林縁ではクロツグミの声が近いと思って見上げると、木のてっぺんで延々囀っていた。

 

このエリアでの探鳥記事は2017年以来だった。たしかにパンデミック以降は行ってなかったけどそんなに久々だったかなあ。

 

 

お目当てを一種もゲットできなかったこの日だが、草原へ向かう途中でアカショウビンのかすかな声を聞いた。個人的には富士山麓エリアでは初めてのことだ。これから五年、十年と通い続ければ分布拡大をますます実感するかもしれない。半分願望だけと。


丹沢主稜探鳥2日目。鳥たちの活発な朝に稜線を歩くことこそ、今回のヤマ場である。残念ながら夜明け前は鳥も鳴かないくらいの雨だった。願わくばほどほどに回復してくれるとありがたいのだが、さてどうなるだろう。

 

【第2日】

 

6月16日。小雨、視界は不良。でも風が弱いのは救い。蛭ヶ岳山荘では5:30に朝飯をいただき、すぐに出発した。ほどなくして、ルリビタキ、エゾムシクイの声が聞こえてきた。

 

谷から上がってくる声はほかにミソサザイ、オオルリ、アカハラなど。稜線上で鳴いていたのは・・・

 

 

 

順にビンズイ、ツツドリ、アオバト。元画像はお話にならないくらい霧を被っているので、これでもだいぶ後処理している。写真以外にホトトギス、ウグイス、ホオジロ、モズの姿もあった。

 

前日よりカメラの出番が多かったのはよかったのだが、あるとき、右足のすねのあたりに違和感をおぼえた(・_・;

 

【やられた!】

 

ズボンの裾をめくると、もろについていた。夏鳥シーズンに丹沢に入るうえで直面する敵キャラ、「る〜ひ〜」ことヤマビルである。雨天で活発化した奴らの力を見誤り、吸血を許してしまった。血を吸われることに実害はないのだが、私の場合は2〜3日後から湿疹が広がってめちゃかゆくなるのが問題。

 

いつもとっている予防策は、

(1)登山コースを外れない

(2)ズボンの裾を靴下の中に入れる*

(3)トレッキングシューズと足首まわりには「スキンベープミスト」を存分に噴霧する

 

これでかなり防げる。仮に靴にとりついたとしても忌避剤で足止めを食わせているうちに退治できる。

 

しかし今回に限っては水たまりを歩いているうちに忌避剤が落ちたか薄まったかしたうえに、右足だけ靴下が下がり一部露出していたようだ。加えて、観察撮影のために立ち止まる時間も長かった。

 

まさに油断大敵。だが唯一の救いは、すぐにひっぺがして成敗できたことである。これにより奴の産卵は未然に防がれ、少なくとも私の精神的ダメージを軽減することはできる。おっと、る〜ひ〜ごときの話はこのへんにして、先へ進もう。

 

*地肌を隠すことが重要。素材にもよるが、短パン+タイツという定番ファッションは防御力が高いと思う。最初にたどりついた露出部にとりつく(首や手首の場合もある)ので、とにかく登らせないこと!

 


【笹の谷】

 

ところどころに、鹿の食害をまぬがれた、いい感じの笹藪が残っている。これならコマドリが生息していても不思議はない。ときどき靴をチェックしながら、ゆっくり進む。

 

稜線から見下ろす笹の谷から、果たして確実なコマドリの声が聞こえてきた。雨音にとけてしまってはいるが、かすかにマミジロの声も入っている。彼らが生息している証拠を残せたことは、ひとつの目的達成である。

 

姿を見るには谷を下る必要があるが、道はない。貴重な笹の植生にダメージを与えてはならぬし、ヤマビルだらけに違いない。生息確認だけで十分だ。あとはもう下山でいいし、途中で何か見られたら何でも撮影して帰ろう。

 

 

コガラやヒガラの親子にたびたび遭遇した。餌をねだったり、運んだり。これもまた、この時期ならではのシーンである。

 


【霧の歌い手】

 

霧と小雨は、なかなか晴れなかった。しかしそのおかげで、昼日中にいたっても夏鳥たちの声を満喫できたのかもしれない。正午過ぎ、少し標高を下げた1300m付近のブナ林で、今度はマミジロの声をかなり近くで聞くことができた。

 

足を止め、林内を見るとたしかにツグミサイズの鳥がいる。なかなか霧でよく見えない。しかし、これはおそらくアカハラの幼鳥だと思われる。

 

声はやはり近い。方角はコロコロ変わり林内を移動しているように聞こえたので、耳で追い続ける。マミジロが鳴きっぱなしなんて初めてだし、粘る価値がありそう。

 

やがて声が遠ざかり、谷へ去ってしまったかと思われたのだが、数十秒後、まさにこれから下ろうとしていた山道の先から、再びその歌が聞こえてきた。

 

県内初撮影のマミジロは、霧の中で熱唱する雄。思い出したよ。マミジロって出るときはいきなり出る、気まぐれな陽キャラなのだった。

飛びそうにないくらい熱唱していたが、このあと後ろから来た下山者グループが思ったより大集団で、さすがに飛んでしまった。手持ちのブレブレコンニャク動画を無理矢理編集したものだが、私にとっては最高のみやげである。


下山路では久々にカモシカに遭遇。夢中で草を食べていた。やっと晴れ間が出てきた。植林帯ではクロツグミ、ヤブサメの声をリストに加え、16時過ぎに無事下山した。


★☆★


大目標としていたコマドリ、マミジロの生息をそれぞれ3箇所で確認することができました。まだ歩いていないコースもあり、さらに範囲を広げていきたいところです。


時期的に今年中の続編はきついかもしれませんが、いくらかの分析と、後日談的な記事は書くかもしれません。私の山旅にお付き合いいただき、ありがとうございました。