2024年読書8冊目は内田康夫著
「靖国への帰還」
【超ざっくりストーリーは】
昭和20年5月
主人公:20歳の武者滋は茅ヶ崎で出会った女学校生に自画像を描いてもらいましたがその作品を見ることなく、夜間戦闘機”月光”で出撃しB29を撃墜し厚木海軍飛行場への帰還中に気を失います。
気が付いたら現代の厚木航空基地のベッドの上でした。
戦友達とは「靖国で会おう」と別れていましたが、現代での靖国神社は政治家はおろか公務員まで参拝することをはばかれる世の中になっていました。
武者滋はなんやかんやで、現代で結婚の約束をする女性と出会い、その女性の祖母が自画像を描いてくれた女学生でした。
武者滋は夜間戦闘機”月光”を厚木航空基地から小牧基地へ回航するために飛び立ち黒い雲に突入します。
黒い雲を抜けたら眼下にはB29の編隊がいました。
【感想は】
題名から想像してシリアスな戦中小説だと思っていたら、まさか!のタイムスリップものでした。
題名と物語のイメージが随分と違いました。
物語はタイムスリップものでザ・SFですが、戦後から現在に至るまでの靖国神社への不敬な扱いと軟弱な外交姿勢を描いています。
きっと左派と呼ばれる方々が読んだら「きぃ~~~~!けしからん!」となりそうな感じです。
主人公:武者滋は現代において下記のように思います。
- なぜ靖国神社に参拝したら批判されるの?中国が言うならまだしも日本人が言うの?
- 東京裁判なんて戦勝国が勝手に事後法で裁いただけ。
- 日清・日露戦争で日本が敗戦国に責任を追及したか?してないだろ。日本以外の敗戦国が戦争責任を追及されたのか?
- 戦争責任を問うなら東京大空襲や原爆投下の責任はないのか?
- 日本人は罪を犯した人でも死んだら神仏になると言う宗教観を持っていた。なぜA級戦犯と呼ばれる人たちを死んでからも祀ることを許さないのか。
- 靖国神社にはA級戦犯が祀られているのでけしからん。分祀しろ!って言うが分祀しても神は靖国神社から居なくなるわけではない。
などなど、全くもって共感できる思想です。
ここ最近も、防衛省が「大東亜戦争」と使用していたら某大手新聞社が
「大東亜戦争なんて呼び方はけしからん!太平洋戦争って呼びなおせ!」
って騒いだんで防衛省は「大東亜戦争」を使用しないと言いました。
ちゃんと言うことは言おうぜ!防衛省はじめ政府は!
某大手新聞社の社旗はもうやる気満々なんです。
これぞ日本の新聞社!って感じです。