隣の部署の関ジャニ横山担が寄ってきて、小声で尋ねる。
「で、何を着ていくことにしたの?」
そうなんだよね。
お盆を過ぎると、札幌はもう秋なんだよ。
朝晩、気温が低くなっているから、なにか羽織るものが必要だよね。
何を着ていくかも考えなきゃいけないんだけど、まずは髪を切ってこなくちゃ。
真駒内アイスアリーナの階段下にたどり着くまでに、やらなきゃいけないことがいっぱいあるわ。
相方の増田担とあれこれ打ち合わせをして、万感の思いを込めて申し込んだ今回のチケット。
ふたを開けてみたら、札幌以外は全滅で。
なんだろね、津軽海峡に結界でも張られているんだろうか。
北海道から出ることは叶わなかったのよ。
行きたかったな、福井とか静岡とか宮城とか。
また次の機会まで、お楽しみに取っておこう。
「音楽」を入手してから、毎日通勤の車の中で、ボリューム大きめに流している。
いつものように、歌詞カードも見ずに流していたんだけど、一番最初に"KMK the boys rock you all!"を聴いた時、なんだかウルっと来てしまって、赤信号で慌ててティッシュでメガネを拭く羽目になった。
なんだろね。
なんか、感情が込み上げてきたんだよね。
あー、三人で歌っているんだなぁ。
KMKなんだなぁって。
鼻の奥がツーンとしてきて、あとはもうぼろぼろと涙が落ちてきてしまってね。
増田担にその話をしたら、泣くような曲じゃないだろよ!って笑われたんだけどさ。
4部作が終わった後、この後のNEWSはどこに向かっていくんだろうっていろいろ考えて、なんならちょっと心配もしていたんだけど、そうだよね、KMKなんだよ、どこへでも向かっていけるんだよ、って。
安心したというか、案ずることでもなかったんだわね、というか。
きっとライブでも、この曲がかかったら、私は泣くだろなぁ。
隣の席の増田担にあほっ!!っていう顔されてるのが目に浮かぶわ。
シゲちゃんも35歳を過ぎて、全員でカッコ良い大人になれたかどうかの答え合わせができるんだもん。
赤ペンを用意して、しっかりと回答欄を見させてもらわなくちゃ。
ふふっ、大丈夫だよ。
もう正解は分かっているからね。
大きな花丸を用意して、真駒内で待っているよ。
「今度会う時まで、幸せでいてください」
うん、約束は守ったよ。
幸せいっぱいの顔で会いに行くからね。