▩ 映画『碁盤斬り』を見た これは芝居になる映画だ | 紀州屋良五郎 ☆大衆演劇・上方芸能☆情報系ブログ

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〇 こんな映画を見た

 

『孤狼の血』『死刑にいたる病』の白石和彌監督が草彅剛を主演に迎えた最新作『碁盤斬り』が17日(金)から公開になる。

本作は、主人公の武士が苦境の中でもがきながら復讐を果たそうとするさまを描く時代劇で、“重厚”や“本格時代劇”と紹介されることもあるが、実際に映画を観ると、冒頭からクライマックスまでひたすらに面白い超絶娯楽時代劇になっていた! 「重厚な本格時代劇を撮る気なんてなかったですよね?」との質問に白石監督は

 

〇 予告編

https://youtu.be/GdKvEEmaLFQ?si=AZofSAAdnd12Uah9

 

 

 STORY

いわれのない嫌疑をかけられて藩を離れ、亡き妻の忘れ形見である一人娘・お絹(清原果耶)と共に貧乏長屋で暮らす浪人・柳田格之進(草なぎ剛)。落ちぶれても武士の誇りを捨てず、趣味の囲碁にもその実直な人柄が表れており、うそ偽りない勝負を心掛けていた。しかし、あるきっかけから隠されていた真実が明らかになり、格之進は娘のために命懸けの復讐(ふくしゅう)を誓う。

キャスト

草なぎ剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼

スタッフ

監督:白石和彌
脚本:加藤正人
音楽:阿部海太郎
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智、武部由実子
プロデューサー:赤城聡、谷川由希子
ラインプロデューサー:鈴木嘉弘
協力プロデューサー:根津勝
撮影:福本淳
美術監督:今村力
美術:松崎宙人
照明:市川徳充
録音:浦田和治
装飾:三木雅彦、上田耕治
編集:加藤ひとみ
音響効果:柴崎憲治
キャスティング:田端利江
VFXスーパーバイザー:小坂一順
衣裳:大塚満
メイク床山:山下みどり
特殊メイク:江川悦子、濵名芙美香
スクリプター:中須彩音
制作担当:相場貴和
助監督:松尾浩道

上映時間
129分

 

〇 私が見たまま、感じるままに 〇

 

先日以来、書いているが「落語」はほんに、知恵の宝庫だ。

ことに、古典落語には先人の知恵、物語の醍醐味がぎっしりと収まっている。

この映画のストーリーも古典落語『柳田格之進』が元ネタだ。

 

見ていて、思ったのはこの映画は地味だが大衆演劇の舞台にぴったりだということだ。

父の仇討ちの為めに苦界に進んで身を沈め50両の大金をつくる感心な娘。

 

手込めにされた妻や自らに降りかかる試合の遺恨から城を追われ貧しい長屋暮らしをする武士が主役だ。

 

そのえん罪もやがて霧が晴れるように視界が開けることになる。

 

タイトルそのままの結末。しかし、逸品の碁盤は命であり、柳田格之進とっては遺恨の仇討ちの象徴であった。

 

私は、囲碁の素養は乏しいがこれほど碁盤が何度も何度も大写しになる映画も日本映画史上希有である。はらはら、どきどきしながら、展開が楽しめる映画だ。

 

いつの日か、どこかの劇場で芝居で見れたらどんなにか楽しいことだろう。

参考までに古典落語『柳田格之進』をぜひお楽しみ下さい。