滅多にYouTubeなんて見る事などないのだが、ほんの2〜3日前にふと目に留まって見始めた「江川卓のたかされ」。
いやいやこれがハマったハマった 損なオヤジがまだ熱狂的なファンだった80年代の長嶋巨人
。絶好調男・中畑清にゴールデンルーキー・原辰徳、打撃も守備も華麗な篠塚利夫や青い稲妻・松本匡史の攻撃陣に、怪物・江川卓に元祖雑草男・西本聖の両エースが率いる投手陣と、今思えば個性豊かな選手達に魅了されて必死に応援していた事を思い出す。なので印象に残る試合や名場面も結構な割合で覚えていて、そんなあの頃のワンシーンのエピソードを、江川卓氏が迎えるゲストと共に軽妙なトークでやり取りするこのチャンネル
に、自然と引き摺り込まれていった
。
まずは実は同級生で親友だった阪神の掛布雅之氏とのハイレベルなトーク その中で明かされたあと一つで江夏豊に並んだオールスターゲームの8者連続三振記録
の裏話。今でも思い出す9人目のバッター近鉄の大石大二郎に、追い込みながらも決め球にカーブを選んで、セカンドに転がされたあのシーン
。当時の解説者やスポーツ紙はこぞって「なぜ最後もストレートで勝負しなかったのか
」と疑問を投げかけながらも、結局は「そんなところが江川らしさ」でまとめられていたような気がする。ところが江川投手自身の狙いは実はもっと上を行っていて、「江夏の9を抜く10者連続三振」を達成するための布石だった
というのだ。すなわちあのカーブ(意図するより高目に浮いたが)は、外角の低目にワンバウンドさせて空振りさせるもパスボールを誘う狙いで振り逃げランナー1塁(記録は三振)。そして次打者を三振に仕留め「
10者連続三振
」を成立させるというサプライズ
な狙いだったのである
これ以外でも、地獄の伊東キャンプを共にした中畑清氏や篠塚利夫氏との思い出話も満載で、知らず知らずにほくそ笑みながらiPad
の画面を見続けてしまっていた。実働9年間で135勝は肩の故障さえなければ(ちなみ最後の年も13勝)楽々200勝は出来ただろうし、奇しくも好打者・掛布と篠塚が別々の回で「全盛期の江川の球は、他の投手とは軌道が違う(角度と伸び)」と語っていたのも非常に象徴的だった。ちなみに「〜たかされ」とは、「たかが野球⚾️されど野球」の略だそうだ。深イイ話はまだまだ続くようで、これから先も楽しみ楽しみ