オリンピック明けの後半戦。巷のニュースは猛暑、大雨、コロナ感染の拡大と憂鬱なものばかり。ワクチン接種の2回目は無事盆休み前に終わったものの、またまた緊急事態宣言は延長されたしどうしても気持ちも沈みがちになる。なので今週の東京ドームでの阪神・巨人との6連戦も、せっかく放映はあるものの、今一つしっかり見る気にならなかった。案の定、1,2戦は終盤に山崎康晃とエスコバーが炎上し2連敗。この日も藤浪vs坂本では勝ち目は薄いなと思い、3タテを覚悟した。それでも終盤、同点から伏兵・柴田の勝ち越しタイムリーで2点差をつけ、三浦大輔監督得意のリベンジ継投。それに応えてエスコバーは危ういながらも1点差で山崎にバトンを繋ぐ。「あぁ、糸原からの上位打線。またやられちゃうのかな」とマイナス思考で観ていると、糸原の初球に見慣れない球筋 すかさず解説の槙原さんが「スライダーから入りましたねぇ~」と指摘する。観ている以上に驚いたのか、糸原は3球目のストレートに振り遅れて三振続くサンズもスライダーから入り、3球勝負のストレートで見送り三振。大山にもやはりスライダーを見せ球に、最後はツーシームで三ゴロでピシャリ。「いや、これでいいんですよ。ストレートとツーシームだけでは観ている側も息が詰まってしまう気持ちになるんですが、1つ球種を増やすだけでこれだけ余裕が生まれる。ナイスピッチングじゃないですか」。槙原さんのおっしゃる通りこの日のツーシームとストレートも特別いい出来だとは思わなかったけど、新球が一つ加わるだけで、これだけ打者の目線を変えられるという事を誰よりも感じたのは、山崎康晃自身だったのではないだろうか。結果、この継投を受けた三嶋も最終回何とか逃げ切り、ベイスターズは後半戦の初白星を上げる事が出来た。
ふと思いついた、一昔いやふた昔前くらいの俵万智さんの短歌になぞらえれば、
『 この球が いいねと虎が言ったから 8月19日はスライダ記念日 』
超字余り、お後がよろしいようで