開催される前までは、どちらかと言うと反対派だったオリンピック。ただ断固反対という立場を取れなかったのは、池江璃花子選手を始めとするこの大会に懸けるアスリート達の想いやエネルギーに対するリスペクトを、やはり捨て切る事が出来なかったから。観る側にとってはを通しての数分間数時間の競技ではあるけれど、それぞれの選手にとってそこに行き着くまでの果てしない努力・試練・葛藤そして希望と時には絶望と引き換えにつかんだ掛け替えのない一瞬 そんな重さ尊さに、一視聴者としてどこまで寄り添う事が出来るのか。いつも以上に考えさせられたそんな東京五輪でありました。
結果として開催国の日本は、「金27個、銀14個、銅17個の計58個」という過去最高の成績を残し、コロナ禍で憂鬱な毎日が続く国民に、笑顔と勇気と感動を十二分に届けてくれました。そしてそんなアスリート達の活躍を、後世まで語り継がれるにふさわしい数々の名実況を生み出す事にも繋がったのです。
そこで、あのアテネ五輪で印象的だった『やっぱり北島強かった北島康介金メダル』や『伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架橋だ』に優るとも劣らない、損なオヤジがグッと来た東京五輪の名実況を、金銀銅のメダルになぞらえて選んでみたのが、これでーす
銅 『やっぱり、お兄ちゃんも強かったっ(柔道・阿部一二三選手)』
若干、アテネの北島選手の実況に引っ張られますが、史上初の兄妹同日金メダルを記憶に残す、わかりやすいコメントだったと思います。そして銅メダルをもう一つ。
銅 『夏のサクラは早くも咲いたか(スケボー・四十住さくら選手)』
10代の活躍が目立ったサーフィンやスケボーの新競技でのメダルラッシュを名前になぞって表現したクリーンヒットですね
銀 『本田灯19歳、8レーンからの銀メダル(競泳・本田灯選手)』
これは元祖美人スイマーだったハギトモ(萩原智子)ちゃんの「行けるぅ、行け~」のギャップ萌え的な絶叫解説からの仕上がりだったと思います。
そして金メダルは、巷でも話題になった瀬尻稜さんのゴン攻め解説「おっほおぉ~、あつぅ、やべぇ~、いやあハンパねぇっす、ビッタビタできましたねぇ~」と、倉田大誠アナの正統派実況によるコントラストが出色だったこの競技の実況解説。最後の締めも前日思い浮かんだという表現を倉田アナがビッタビタに決めてくれました
金 『決まったぁ~13歳、真夏の大冒険(スケボー・西矢椛選手)』
いやぁ~毎度ながら、その一瞬一瞬を的確な温度感とコンパクトな表現で伝えてくれる各局のアナウンサーの皆さんには「アッパレ」を送りたいですね。そしてアスリートの皆さん、ボランティアを含む大会関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした