コロナ狂騒曲とアパホテル

先週の木曜日、１人気楽に在宅勤務をしていると、夕方近くに手元の携帯電話がブルブル。実家の母からである。

　「あぁアンタ。。ちょっとまたお父さんが具合が悪いって言いだして。。胸のあたりが気持ち悪いらしく、血圧もかなり高いのよ。。悪いんだけどこっちに来てもらえないかねえ。」

　「あそう。。わかった。でもちょっと片付けなきゃいけない仕事あるから、１９時近くになるよ。」

火曜日に９３で他界した叔父の葬儀があり、家族葬でもあったので我が家は自分が代表して参列し、帰りに香典返しを持って寄ったばかり。その時は普通に元気で「またのご要望あらば、いつでも馳せ参じますので」なんて軽口すら叩いて帰って来たのに。やっぱり８７という年齢はそういうものなんだろうなと自分自身を納得させて、夕方のラッシュ前ので実家に向かう。新宿から京王線に乗り換える頃には時間的にもは混み始め、けっこうな３密状態するとまたまた携帯がブルブル

　「あぁ、今病院について診察始めたんだけどね。熱が３８℃近くあるのよ。それで念のためPCR検査やる事になってね。結果は明日になるんだけど、病院が万が一の事を考えて、濃厚接触者になってしまうんで息子さんには帰ってもらってくれって。悪いけどアンタそうしてもらえる」

　「そーなんだ。。PCR検査か。。まぁしょーがないね。わかった、そうするよ。」と電話を切ってとりあえずを下りてみたのは笹塚駅。うーん、そうは言っても家には「オヤジが具合悪く入院するかもしれないから、今晩は泊りになる」って出て来た手前「PCR検査やったから戻って来た」なんて、発熱２日前に既に濃厚接触している事を嫁や息子は知ってるわけだし今さら帰れないよなあ。会社にはどうしよう　危機管理上のルールでは同居する家族が検査を受けた場合は申告する事になってる。両親とは同居ではないけど２日前に接触し、昨日は出勤して朝から数人と会議や打ち合わせでマスク着用ではあるものの、それなりの接触はしてる。この場合検査結果が出るまでは自分とその接触者は自宅待機となってしまう。わぁーめんどくせーなー。どーしよー　明日の結果が出るまでは黙っておくか。散歩と近くのコンビニに行く以外は、他人との接触がない父が感染している可能性は極めて低いはずだし。万が一陽性となったら、入院して急遽検査する事になったので連絡が明日になったと言い繕うか　心の中でバカ正直なポッキーと、ちょっと小狡いポッキーが行ったり来たり　気がついたら昔盛男の下宿があった幡ヶ谷まで歩いて来てしまった　「う～～ん、とりあえず明日まで待とう」と腹を決めたら腹が減った　今夜の宿は一杯やりながらじっくり決めるか。あっ、その前に念のため母に口裏合わせの電話をしておこう。

　「あーもしもし。そういう事だから、今夜は新宿近辺に泊まる事にするわ。ウチにはそのまま実家に泊まった事にしているからよろしく。」

　「そぉ～悪いわね。お父さん一通り検査したけど、心臓とかも問題ないっていうから、解熱剤だけもらって今帰ってきたところ。熱はまだ少しあるけど、お腹空いたとかでさっき病院でパン食べてた。」

　「そーなの　って事は味覚もちゃんとあるって事」

　「大丈夫みたい。とにかく明日だね。午前中にはわかるって言うから、連絡するわよ。」

　「了解。ではお大事に。」

さぁーてまずは喰い処探しだと、お姐ちゃん達との思い出深いオペラシティに隣接する初台の商業ビルに入り、海鮮居酒屋で１人作戦会議。タイミング的に世の中はGo to travelなので、ネット検索すると１泊１５００円ぐらいからのホテルがぞろぞろ出てくる。まあいい大人が泊まるんだから、ある程度の環境は確保するかと考えた時に取引先の李さんの言葉が頭に浮かぶ。「やっぱアパホテルは快適ですよ。特に大浴場がある施設を選んだ方がいいですね。」　そうだせっかくだから泊った事ないし、アパホテルにしよう　で、今度はグーグルマップを駆使して近隣を探してたどりついたのがこちら