穏やかで暖かな、いいお正月休みだった。
実家で弟家族と集まれたし、甥っ子たちの確かな成長も感じる事ができた。いくらか耳の遠くなった父
も、それ以外は健康そのものだったし、82になる母
も相変わらずの手料理で
もてなしてくれた。
息子が留学中のため、20数年ぶりの夫婦水入らずのお正月でもあった。部屋の片づけ、風呂のタイル掃除、カーテンの付け替え等々満点とはいかないが、休み前にやりたいと思ったことは一通り手を付ける事が出来た。そうそう“本物の50夫婦割引”で、話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ
」も観に行った。残念ながらリアルタイムでクイーンのファンであったわけではないので、家人に誘われ流行りモノを観に行くという軽い感覚だったのだが、迫力のある音楽と考えさせられるフレディの生き方には、少々打ち負かされた感
があった。
久しぶりにテレビも結構見た気がする。知らない歌知らない歌手が増え、退屈に思えた紅白
だったが、最後の最後で桑田圭祐とユーミンの想定外の夢の共演には、「NHKよくやった
」と心の底から拍手を送ったし
、格付け番付のGACKTも、リアル野球盤のとんねるずも、十分堪能
させてもらった。青学の5連覇が潰えた箱根の駅伝
は、毎度ながら年初めの初走りの刺激になり、いつものジョギングコースから少しだけ足を延ばすよう背中を押してくれる。今年は家から3kmほど離れた「矢切の渡し」まで行ってみた。
「連れて逃げてよ~」と細川たかしよろしく唸ってみたくなるところだが、新年早々の初渡しを楽しまれる方もけっこう居るようで、乗船場は5~6人の待ち人も見られた。しばらくすると向こう岸からの舟が見えてくる。
人が乗っている渡しを見るのは初めてだったので、到着するまで待つ事とする。どうやら満席のようだ。
午後の光が川面に光り、穏やかな正月を感じるにはピッタリの光景である。
「あったかいコーヒーやきいも
、今日は100円でいいですよぉ~」と、こんな川岸に出してるんだと見ていた売店のおばさんが、舟を降りる客達に声をかける。なんだか平和でいいなあ
。
1年を表す文字が「災」だった残念な戌年を経て、5月から新元号を迎える亥年
は、世の中すべてが平穏無事な毎日を送れる事を、ただただ願うばかり
である。
誰かが言っていたが、今年は「2(ブ)0(レ)1(イ)9(ク)」な年だそうだ
。 古い習慣や感覚、価値観なんかも振り払って、大いなる飛躍を実現する年としたい。
本年もよろしくお願い致します