等々 | かや

かや

かやです。



昨日、朝食に立ち寄る幾つかの店のひとつで和食のひとときを過ごし、移動しヘアサロンでシャンプーブロー、移動し、所用を四件済ませ、夕刻、帰宅。
一段落して友人の手配した迎えの車が来て、十数分ほどの場所の店に行く。

少し前に誘われていた夕食はベルギー料理の店だった。以前仕事で各々関わりのあった二人とは時折合流しては食事のひとときを過ごしている。その二人と合流し、ニシンのマリネ、ホワイトアスパラガスのフランドル風焦がしバターソース、ホワイトアスパラガス・ズワイ蟹・マッシュルームのホウレン草クリームソース、ムール貝白ワイン蒸し、鰻のグリーンソース、牛肉のビール煮込み、ウサギのグーズ煮込み、デザートはホワイトアスパラガスのアイスクリームやブリュッセル風ワッフルのルバーブジャム添え等々、丁度季節的にホワイトアスパラガスをメインにしたメニューも有ったことから、盛りだくさんとなった。
ビールはヴェデット・エクストラホワイトやステラ・アルトワやデ・コーニングなど、主に友人ふたりが楽しんだ。

夕食のひとときを過ごし、友人の手配した車で住まいまで送られる僅かな時間、頻々と海外を往復していた頃、ベルギーに住む友人宅に招かれた時のことを思い出した。その友人は学生時代からの何十年来の付き合いだ。


ベルギーに行った最後は二十年近く前だが冬の寒い時で、当時ブリュッセルに住む友人宅に招かれて友人が好んで飲んでいたホットワインを友人宅の広々としたベランダの一部が温室のようなガラス張りのスペースとなっていて、外に居るような視界が広がる中、粉雪の舞うのを眺めながら楽しんだ記憶がある。
赤ワインにシナモンやクローブ、スターアニス等香りの主張が強い香辛料やオレンジピールやレモンやリンゴなどのフルーツ、砂糖、シロップ等を火にかけて温めて飲むワインカクテルだが、ホットワインは和製英語で、北欧ではグロッグ、ドイツはグリューワイン、フランスはヴァン・ショー、イギリスではモルドワインと呼ばれ、温めた分、アルコールが飛び、一般的なスティルワインに比べてマイルドな味わいだ。その飛んだアルコール分をラム酒で補ったりする。
友人宅ではラム酒が注がれていたことで、味わいも深くいっそう風味を増していた。友人はドイツでの生活が長かったこともあり、グリューワインと言っていた。スウェーデンに住む友人はグロッグと呼んでいた。


帰宅して、一段落し、ふと天窓を見上げると煌々と明るい月が輝いていた。
ほぼ円く膨らんだ月はあと一日で完全な円形となる。
その満月はワームムーンと呼ぶようだがその名前はアメリカ先住民に由来するらしい。彼らの住む北アメリカでは三月頃から徐々に暖かくなり、土中から虫がミミズや幼虫が出てきたり、渡り鳥が戻ってきたり、春の訪れに因んだことからそのような名称となったようだ。
その名前の通り、如何にも暖かな光源に溢れて見えた。天窓の月は程なく消えて移動する。
その月を追うように、他の部屋に行く。
その部屋の窓に居る月の明かりで暫し過ごしてから、部屋全体のライトを点ける。
そして、昼間のこま切れな移動に車中で眺めた愛宕元氏の『唐代地域史研究』を開いた。
愛宕氏はこの研究を提出して博士文学の学位を取得している。そういえば。昔、唯一雇われる側だった時働いていたオフィスの女性社長が仕事が一段落したら博士号を取得すると言っていた。右から左に聞き流していたので、何の分野での研究なのか全く記憶に無いが、あとにも先にも、これほど頭の良い女性は他に知らないし、魅力に溢れた素敵な女性だ。
等々。特別に何をするで無く、そして色々取り留めも無く色々と浮かんでは消え、それきりとなり、ゆるゆると一日は過ぎて行く。


sunday morning白湯を飲みつつまだ明けない空を眺める。

本日も。適当。