わたしの息子には、高機能自閉症という障害がある。
見た目は健常者と同じなので、ぱっとみた感じではわからないと思う。
つっこんだ話をしたら、ああちょっと・・という感じだ。
小さいときは、本当にしゃべらなかった。赤ちゃんの頃は泣くことも少なかった。今にして思えば、生まれつき要求を人に伝える力が少なかったんだと思う。ミルクをあげるときとおむつを替える時にしか泣かず、本当に育てやすい赤ちゃんだった。
動けるようになると、本当に手がかかった。10秒も目を離すとどこかにいなくなってしまう。
どうしてうちの子だけ喋らないのか?どうしてうちの子だけしょっちゅう迷子になるのか?
診断を受け、障害があることがわかった。言葉が話せるようになるために療育に通い、子供の発達に良いと言われることはなんでもした。自閉症の勉強もいっぱいした。息子に手をかけすぎて、娘のことは定型発達だと見定めるとほったらかしで、思春期に反動が来て、大変な思いをした。
今は、2度の転職を経て、A型就労継続支援で農業の仕事をして、グループホームに入居し、自立した生活を送っている。
息子は、思考回路が普通の人とは違い、何かこだわっていることばかりぐるぐるしていて、普通の正解にはたどり着くのが難しい。「普通」というのは、何が普通なのか。自閉症の人にとっては、それが普通のことかもしれない。
一応自立した生活はしているのだが、お金の管理はできないので、私がしている。
服なども季節の変わり目など、適切な服を選ぶのが難しかったりする。大人になっても、親が助けることはまだまだある。
いつまで、それらをわたしができるのか。いつかは、誰かにそれらを託さないといけないだろう。
息子と距離をおくことができて、息子に優しく接することができるようになった。こだわりの内容をずっと聞き続けるのは、しんどい。
わたしたちが元気なうちに、息子と思い出をたくさん作っていきたい。
